プロジェクト概要

 

アメリカで離婚を経験したときに私を救った「親教育」を、同じ問題を抱える日本の人たちに届けたい

 

はじめまして。ページをご覧いただきありがとうございます。打越月見と申します。生きづらさや夫婦関係、子どもとの関わりなどで悩みを抱える方へのカウンセリングをしています。

 

私は、日本で米国人と国際結婚をし、2人の子どもたちに恵まれましたが、2012年に米国オレゴン州に引っ越したのちに別居、その後離婚を経験しました。

 

その時に出会ったのが「親教育」です。

 

オレゴン州は、多くの郡で子を持つ親が離婚する際には「親教育」(divorce education)を受けることが義務付けられています。

 

親教育では、

・親が自分自身のストレスを軽減していく方法

・葛藤を抱える元配偶者への効果的な接し方

・両親の離婚によって子どもが抱えがちな問題

・離婚そのものよりも子どもに悪影響を与えること

などを学びます。

 

私の場合、米国に移民した5ヶ月後に第2子を出産し、その2ヶ月後に別居。産後の不安定な時期に、異国で頼れる身内もいない中、さまざまなストレスと大きな葛藤を抱えての離婚でした。

 

しかし、「親教育」によって自分の内面を見つめ、沈静化に努めることの意義や、子どもたちが両親を等しく敬愛し、また両親から等しく愛情を受け続けることの大切さを知ることができていたために、子どもたちへの「最善」を見失うことなく今日まで歩んでこられたと感じています。

 

そこで、今回この「親教育」を同じような問題を抱える日本の人たちにも伝えていきたいと思いプロジェクトを立ち上げました。皆さまの力を貸してください!

 

離婚後は2人の子を元夫と共同養育しつつ、現夫との間には2人の子を授かり、賑やかな生活をしています。

 

親教育が義務付けられているアメリカのオレゴン州


アメリカは日本より離婚率が高く、ステップファミリーが多くいます。そのため、私の周りにもさまざまな家族がいて、離婚家庭は珍しいものではありません。

 

その中で私が感じるのは、子どもへの配慮です。

大人同士の会話の中では元配偶者の愚痴をこぼすことはあっても、子どもに聞こえてしまうであろう状況ではまず避ける、というのはそのひとつです。

 

また、離婚した両親が一緒に子どもの誕生日会を企画することもよくあります。

協力して子どもの誕生会を切り盛りしていた父母が、実は離婚していたということを長らく知らなかったことも何度かありました。

 

このように、離婚率は高くても、私の周りでは親教育で説かれていることを実践している家庭が多いため、結果子どもは安心して「パパもママも大好き」と言える、子どもにとっては最善の環境が実際に作られているのです。

 

このような場を目にし、雰囲気を肌で感じるにつけ、親教育の効果が証明されていると感じています。

 

 

私が最初に親教育を学んだ際、一番衝撃的だったことは、虐待についてです。

 

「全米で、子どもにとって最も危険な場所はどこだと思いますか?スラム街ではありません。実母とそのボーイフレンドがいる場所です。」

 

アメリカでは、虐待者は実母が最も多いといわれています。初めてこのことを知ったのは、これからシングルマザーとしてしっかりと子どもを見ていかなきゃと腹を括った時でしたので、「え?子どもにとって一番危ないのは実母なの?」と耳を疑いました。

 

母親とは無条件に子どもを愛し、守るというイメージばかりが先行していたので、自分が加虐者になりやすい立場にいるなどということは全く思いもしなかったのです。

 

しかし、たったひとりで子どもを抱えた生活は、精神的に辛いこともありました。そのような時に「加虐者になってはならない」という意識が先にできあがっていたことには感謝しましたし、その後ご縁があり新たなパートナーを得た時には配慮すべき点が自ずと見え、親教育を学んでいてよかったとこころから感じました。

 

日本でも、2017年には虐待者は実母が最多で46.9%という児童相談所のデータがあります。

 

この数値からは離婚した実母(シングルマザー)がどの割合で関わっているのかはわかりませんが、離婚のような巨大なストレスは、子どもに向かってしまう危険性があるということを認識しておくことは有益だと思うのです。

 

私がもしも親教育を受けていなかったら、離婚によって荒れてしまった自分の感情を積極的に見つめることなく、ただただストレスとの戦いの日々だったのではと思います。

 

元配偶者の悪口を子どもに聞かせてしまったり、自分の中で消化しきれない感情を抱え続け、離婚のストレスを子どもたちにも与え続けてしまっていたかもしれません。

 

 

もし日本に親教育があったら、防げる問題が多くあるのではないか

 

日本での離婚と子どもに関するお悩みをうかがう中で、多くの方に共通している問題が見えてきました。

 

離婚を機に子どもと会う機会が失われてしまったり、面会交流の取り決めをしていたのに「子どもが会いたくないと言っている」という理由で会えなくなってしまった

ー。

 

もちろん親からの虐待などの問題があれば、子が「会いたくない」と言うのはうなづけます。しかし、それまでの親子関係が良好だったにも関わらず、突然「会いたくない」と言われて面会を絶たれるのは非常に辛いことですし、親子の縁が切れてしまうのではないかという不安に襲われるのはもっともなことです。

そのように急激に変わってしまった子どもの背景には、どんな心理が隠されているのでしょうか。

 

また、子どもが元配偶者に会いたがっているので会わせたい、しかし会ってくれない、あるいは行方すらわからなくなってしまった、というケースもあります。

一方の親が、別居親となった自分が子どもと会い続けることが「子どもにとって害になる」と感じてしまう場合もあるのです。

その意識は、果たして正しいものなのでしょうか。

 


私は、虐待など特殊な場合を除き、離婚をめぐる夫婦間の問題は、それそのものが親子間の問題ではないということを認識することが大切だと感じています。

 

基本的には夫婦が別れても、親と子は離婚しません。子にとっては、母親も父親も永遠に親なのです。

 

しかし、離婚のストレスにただただ飲まれてしまうと、自分の離婚は子どもと元配偶者を別れさせるものと同じことだと錯覚しやすくなります。

 

自分の抱える元配偶者への否定的な思いは、自分の子も同様のものを持っているものだと錯覚したり、子どもには自分の味方になってほしい欲求が出てくることもあるでしょう。

 

離婚のように大きなストレスが加わった状況では、誰しも「子どもの心情」に配慮したり、「子どもの思い」に気づくことができにくくなってしまいます。


そんな状況下の子どもは、ストレスを抱える親の顔色を伺い、心情を敏感に感じ取って他方の親の話題を出せなくなってしまったり、自分の本当の気持ちを抑えて母親に「お父さんは嫌い」、あるいは父親に「お母さんは嫌い」と表現してしまうことは少なくありません。

 

また、一方の親が子に会うことをやめてしまった場合、子は親に見捨てられたと感じてしまうことがあります。

 

親の心情を慮り、自分の気持ちを抑え続け、正直な気持ち(お父さんもお母さんも大好き、会いたい、寂しいなど)をずっと隠したまま子ども時代を送ることは、子への利益とはなりません。

 

それではどのように離婚のストレスを緩和し、子どもの正直な気持ちに気づき、寄り添っていけばいいかー、これが、親教育の中で語られています。

 

離婚後に子どもを他方の親から引き離したり、別居した子どもと会うことをやめてしまうことが最善なのか、それとも親が自分自身のストレスを見つめ、緩和し、他方の親と歩み寄り、子どもが安心して「お父さんもお母さんも大好き」と言える環境を作ることが最善なのか、自ずと答えは見えてくると思うのです。

 

親教育の翻訳プロジェクトを立ち上げた背景には、このような「日本に親教育があったら防げる問題が多くあるのではないか」という思いがありました。

 

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親教育をわかりやすく翻訳し、多くの人たちが学べるように

 

今回、私が日本に持ち込もうとしている親教育の教本は、1987年に設立された離婚教育センター(Center for Divorce Education)という非営利団体が1990年に作成し、現在に至るまでに9回の改訂を重ねています。

 

つまり、日本ではまだまだ馴染みがなく「新しいもの」という認識を持たれる離婚時の親への教育は、アメリカでは今から30年ほども前から始まり、新たな研究報告を加えつつ進化し続けているのです。

 

日米の文化や習慣による違いはありますが、離婚家庭における子どもたちの心理や、どうすることが子どものための「最善」となるのかを長年の研究データから導き出したこの教育内容は、文化を超えて共通する部分が多くあると感じています。

 

<翻訳する内容>

教本1冊とガイドブック1冊を翻訳します。

 

<教本の主な内容>

1)離婚が子どもに与える影響
 -子どもたちに離婚をどのように伝えていけば良いか

 -ドメスティック・バイオレンス
 -両親の離婚により、子どもはどのようなことを感じ、考えるのか
 -子どもたちが抱えがちな問題と対処法
  -幼児期1(0-18ヶ月)
  -幼児期2(3-5歳)
  -学齢期1(6-8歳)
  -学齢期2(9-12歳)
  -青年期(13-18歳)

2)ひとり親としての子育て、別居親としての子育て

3)離婚や別居後の親子関係
 -父親の不在が原因となる問題
 -母親の不在が原因となる問題

4)子どもたちの新たな人間関係について
 -親の再婚、または親のパートナーとの同居
 -新たなきょうだい

5)子どもが新たな生活へ適応しやすくするために
 -自分の感情への対応
 -子どもの忠誠葛藤を避ける
 -別居親と子どもとの交流

6)養育計画をどのように作るか

7)親としてできること
 -理解のある親になる
 -共同養育の可能性

8)両親へのヒント
 -子どもに、助けを求めるように伝えよう
 -子どもに、ネガティブな感情への対処方法を教えよう

 

※翻訳作業が完了していないため、最終的な言い回しは上記と異なる場合があります。

 

 

▷ガイドブック

離婚家庭にありがちな状況を想定し、その状況をどう改善していくかというワークシートが盛り込まれています。

 

▷ワークシート

親用と子ども用に分かれており、親子で一緒に「自分の気持ちに気づいていく」作業をし、問題を解決したり、ストレスを緩和するために協力していくことができます。

 

これらの内容を、プロの翻訳家とともにわかりやすい文章に翻訳していきます。

 

 

<親教育を学ぶことで>

・両親の離婚によって子どもの心理にどのような影響が出るかということを知り、子どものこころに寄り添いやすくなることが期待できます

・自分の抱えるストレスをどう緩和していくか、葛藤を持つ相手とどのように接していくかという内容を学ぶことができます

・子どもの「パパもママも大好き」を守ることにつながります

 

<翻訳完了予定日>

2019年4月15日

 

 

子どもが安心して「パパもママも大好き」と言える環境を作っていきたい

 

日本では、3組に1組が離婚し(2017年は21万2000組が離婚)、毎年12万人もの子どもたちが両親の離婚を経験しています。

 

日本は単独親権制度を採用しているため、離婚時には親権者と非親権者に分かれ、子どもは親権者と住み、非親権者との面会は制限されることが少なくありません。

 

また、子どもは他方の親に会いたいと感じていても、その思いを汲み取る手段は広まっていないのが現状です。

 

一方アメリカでは、州ごとに法律が異なるものの、日本とは違い全州に共同親権制度があり、共同養育が広まっています。

 

そのため、制度上「相手の親に会わせたくないから会わせない」ということがしにく、両親の離婚によって片親と会えなくなる子どもは日本ほど多くはないでしょう。

 

加えて親教育の受講により、親同士の諍いが子どもに与える影響を知り、諍いを鎮めていくことが子どもの利益となるという理解がしやすく、その方向へ向かいやすくなると感じています。

 

 

両親の離婚は、多くの子どもたちに強いこころの痛みをもたらします。

しかし、その痛みを最小限に抑えることもまた、可能なのです。

 

私は、今回のプロジェクトをきっかけにして、「親教育」を離婚する当事者(親たち)はもちろん、離婚家庭の子どもたちの周りにいる人々にも行き渡るよう活動を続けていきたいと考えています。

離婚家庭の子どもたちのまわりには、両親をはじめ祖父母、教師がいます。また弁護士や裁判所関係者、カウンセラーなどがいる場合もあります。


その方たちが親教育の内容を理解し、離婚家庭における子どもの心理や、子どもたちにとって何が最善であるかを知っていくことは、年間12万人とも言われる両親の離婚を経験する子どもたちのストレスを軽減し、健やかな成長を促すことに繋がっていくと思います。

 

このプロジェクトはそのための第一歩です。みなさまの応援・ご支援をお願いいたします。

 


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