本クラウドファンディングプロジェクトへのご支援・応援をいただいた皆様

 

 当協会のウェブサイト等に掲示している「胃がんの原因は99%ピロリ菌」とする根拠についてのご質問、および表現についてご指摘をいただいております。この度、ご支援いただいた皆様・応援いただいた皆様へ、ご説明および一部表現の変更をご報告させていただきます。

 

 

■“胃がんの原因は99%ピロリ菌”とした根拠について

 

 “胃がんの原因は99%ピロリ菌”とした、当該表現を含む当協会から発信する情報については、医学的根拠にもとづき、消化器内科専門医をはじめとする専門家のアドバイス、監修を受けて掲載しております。

 

 “胃がんの原因は99%ピロリ菌”とした根拠は以下2つの論文によるものです。

 

◆240例の内視鏡治療をした分化型胃がん患者中ピロリ菌が陰性だったのは1例(0.42%)であった。

Ono S, Kato M, Suzuki M, Ishigaki S, Takahashi M, Haneda M, Mabe K, Shimizu Y. Frequency of Helicobacter pylori -negative gastric cancer and gastric mucosal atrophy in a Japanese endoscopic submucosal dissection series including histological, endoscopic and serological atrophy. Digestion. 2012;86(1):59-65.

 

◆3161 例の外科手術及び内視鏡治療をした分化型、未分化型胃がん患者中ピロリ菌が陰性だったのは21 例(0.66%)であった。

Matsuo T, Ito M, Takata S, Tanaka S, Yoshihara M, Chayama K.Low prevalence of Helicobacter pylori-negative gastric cancer among Japanese. Helicobacter. 2011 Dec;16(6):415-9.

 

 

 これら日本の2つの論文の趣旨は「ピロリ菌が陰性の胃がんは1%以下であった」というものです。一方、胃がんの原因として確実なものとしてWHOが規定しているものは唯一ピロリ菌のみです(IARC:WorkingGroupReport)。また、動物実験ではありますが、食塩のみでは胃がんは生じず、ピロリ菌感染に高濃度食塩を加えると胃がん発生が増加したというデータもあります。(JpnJCancerRes.2002;93(10):1083-9)

 

 当協会の主旨は、食塩などピロリ菌以外に胃がんの原因として「単独で」関与しているものには一切科学的根拠がなく、ほとんどがピロリ菌感染をベースに胃がんが生じているということを理解頂くことです。

 

 つまり、科学的に証明された最も大きな問題であるピロリ菌について正確な理解のもと、検査、除菌の必要性を普及させることが目的です。そのため、先の論文の結果と「ピロリ菌が陰性、つまり関与していない胃がんは全体の1%以下であった」との結論と合わせ、一般の人にも分かりやすいように「胃がんの原因は99%がピロリ菌」としました。

 

 

■一部表現の変更について

 

 一方で、今回の疑問を受け、「胃がんの原因は99%ピロリ菌」という表現について、読み手の解釈によっては正確な情報として伝わっていない可能性を、当協会としても検討いたしました。結果として、胃がん発生にはピロリ菌に加え、宿主因子や環境因子も関与することが端的に理解いただけるよう、「胃がんの99%はピロリ菌が原因」と改めさせていただくことにいたします。本クラウドファンディングの変更箇所については、プロジェクト概要ページに記載がございます。

 

  今後も、表現の正確さについてはより一層注意を払いながら多くの方に予防医療について意識を高めて頂けるよう情報発信していく所存です。