讃岐国分寺【空海の大日如来像】史上初の完全再現にご参加を！｜最終章

これは仏様の頭上の穴の部分の写真です。仏像が大きいため、既存の天井ではつっかえてしまうので、丸く天井板を切り欠くプランになりました。その穴の部分についてですが、屋根裏に土埃落下防止の板を貼ったものの、やはり、それだけでは天井裏から仏様の頭上に土埃が必ず落ちてくるので、どうしたものか頭を悩ませ、関係者で協議をし、なるべく開口部を広く大きく板で塞ぐことになりました。ただし、構造材の大きな梁は隠すことなく見せるという方向性です。

これは板を貼った状態です。本来、仏様の頭上には埃防止と荘厳を兼ねて、天蓋と呼ばれるものが装着されるのですが、今回の建築イメージでは、仏様の上は虚空、つまり何もない空間が広がっているというイメージだったので、何か人為的な工作物があるのはおかしいということで、板を貼ったうえで存在感を消したいという方向で進めました。

というわけで、板の周りを養生して、これから黒く塗装を施し、板を消してゆきます。

そのための秘策がこちら、真・黒色無双という反射率の非常に低い特殊な塗料です。

これが塗った状態です。ライトに照らされていてもこの黒さなので、実際の拝観時にはもっと暗くなりますので、仏様の頭上を見上げても真っ黒な空間が口を開けているように見えるはずです。

でもしっかりとこの板で埃の落下を防いでくれるわけです。

仏様の今後を案じて、こういう部分まで考え尽くして進めております。成瀬猪熊建築設計事務所さま、菅組様、実際に施工してくださる職人さんたち、どうもありがとうございます。おかげさまで埃の落下に対する心配がずいぶん軽減しました。もちろん、これらすべての改修工事を進められるのはご支援あってのことです。まことにありがとうございます。心より御礼申し上げます。ご支援者の皆様にこうして、工事内容がご報告できる機会があるのも、クラウドファンディングならではだと思います。何時もご覧いただき、ありがとうございます。合掌