レーベンっ子のご紹介⑥香川県から兄弟と一緒に来た「ナル」

推定2022年6月生まれの男子で、生後3ヶ月くらいでレーベンに来た時からがっちりとした身体つきでした。こんなに堂々とした仔犬も、ちょっと珍しいかも。

 

 

ナルと名付けられて元気に育ち、今ではどの先輩にも追いついたかのような立派な姿に。逆に、あどけない表情などが際立つようになったのか、写真を撮ってもよく投稿に採用されるようになりました。

 

 

ナルは香川県から来ていて、とても人間の気持ちに敏感。

 

「俺のこと、怖いと思ってこっち見てるだろ！」とチェックが入ります。

 

犬のことが怖い、という雰囲気はより強く犬の注意を引き、逃げたら追われることに。ただ、初対面で馴れ馴れしく身体に触ったり、目を見て追い詰めたりも逆効果。無視するかのように刺激しないのが一番です。

 

それを特に教えてくれるのがナル。

 

そう、私達は「犬のことを理解しよう」とは思うけれど、どこまでいっても犬は動物。全部をわかった気になるのは間違っているのです。

 

一度はナルに怖い思いをした、というボラも少なくはない。

 

 

ただ、「レーベンに来る人間は犬にとって悪いわけじゃない」ということもまた今のナルは理解しています。

 

時には機嫌が悪いとかイライラしていることもあるかもしれないけれど、それもまた誰でも当たり前のこと。

 

素直に表現できているのは、ただビビって過ごしているわけではないのです。

 

 

＊＊＊

 

 

香川県もまた、野犬の収容数が全国的にも多いところです。

 

山間部の多い地形、狩猟される人も多い。

 

何か撃ち落とした時に取りに行く犬を帯同している人もいる。

 

「人のために働くこと」を求められる犬は、身体能力や性格がそれに合わない時に、評価が下がることがあります。

 

ナルのルーツをたどると親犬に、人の近くで飼育されていたが大切にされなかった、捨てられた、逃げたけど探されなかったといったことがあったのでしょうか。

 

ナルの口からそれが語られることはありません。

 

でも、仔犬で見つかるという前に、必ず親がいたはず。

身体つきを見ても力強い雑種だし、販売店で買われたことは考えにくい。

 

 

本当のナルは、甘えん坊で食いしん坊で遊び好き。

 

激し過ぎるワンプロは「茶茶茶」というチーム名をいただき、来客時にケージインを指示されることになります。散歩では他犬にいち早く気付いて反応したり、虫や鳥に目を奪われたり。生物学専攻、と思われます。

 

 

散歩から戻ると途方もなくたくさんお水を飲んで家で大量に排泄し「外でしたじゃーん」と言われることも。笑

 

 

最近多いのは、布を貼られたベッド上で穴掘りに励み（これをやる犬は多い）、ベッドの破損をとがめられることです。だって力が強いんだもの。同じことをしても、大きい子は特別しっかりご注意受けちゃうんだよね。

 

 

もしナルからみなさまにメッセージがあるとしたら

 

「僕のことを怖いと思わなくなるまでじっくり理解して」

 

ということなのかもしれません。

ナルはナルらしく過ごしながら、ご家族を探そう。

 

いろんなことを教えてくれる、若い男子です。