全国から犬がやってくる　羽田空港へのお迎え

湘南ワンレーベンは、近隣の地域だけでなく全国から保護された犬を受け入れ、里親さまに繋げるまでのお世話をしています。そのため、頻繁に羽田空港に空輸された犬を迎えに行くことになります。クレートを複数積み込みますので、無くてはならないレーベン号で行くことが多いです。（日程の都合などで、ボランティアの一般車両のこともあります）

 

搬送ボランティアの手荷物扱いのこともあれば、犬だけで来る貨物扱いのこともあります。どうしても慣れない周囲の音や人に驚いてしまいます。振動や匂い、空調なども疲労につながるのでしょう。

 

おそらく飛行機に揺られるのはあまり経験の多くないこと。ここは一体どこなんだろう？

 

現地のボランティアさん達に一度は保健所や現場から引き出されていますから、簡単に性格などはお聞きしています。体力的に移動に耐えられるところまで回復させてから送り出していただいています。

 

狭いところでかわいそう！と思われるかもしれませんが、身体が包まれていて安定している方が負担は少ないものです。特にこれはカメラに興味があり、手前に集まってきてしまいましたが。早くシェルターに到着してゆっくりしてもらいたいものです。

 

空港の駐車場近くまでは、台車を借りて載せます。複数の団体が待ち合わせて受け取り、そこでそれぞれのシェルターにお別れになることも。

 

時々飛行機の到着が遅れて、長時間待つこともあります。緊張した犬達の苦労に比べたら、何ということはありません。

 

さぁ、もう少し車での旅がありますよ。

 

車内に入ったら、水分はとれているか、排泄はどうか、乗り物酔いなどで汚れていないか、などをそっと確認します。クレートに水飲みが着いていることもありますが、落ち着いている時は音の少ない車内で扉を開けて飲ませたり、おやつを食べるか様子を見たりします。

 

この人間は、悪くはしないようだな、と思ってくれていたら良いのですが。

 

抱っこした方が落ち着くのかなと思われる時には、車内で出してみることもあります。そのまま眠ってしまう子犬などもいます。

 

到着したら、お風呂の必要を確認してバスタイムの場合も。寄生虫や皮膚病、ひどい毛玉の可能性がある時は、お薬をつけたり毛刈りや爪切りをしたりすることもあります。時間帯が夜間になることも。この日のうちに写真を撮って、紹介や報告に使うこともあります。

 

元気に食べられるようなら、他の犬に悟られないように軽く食べさせてみます。勢いよく食べ過ぎてしまうこともあるので、様子を見ながら。お名前を新しくつける場合は、事前にボランティアの順番が回ってくるので、あらかじめ用意しておいてこの日に初めて呼びかけたりします。はて。それは誰のことだ？といった顔。

 

空港へのお迎えは、普段のお世話よりも少しリアルにレスキューの現場の雰囲気を残していて、この子達の幸せへの一歩目に関われたような特別な思いをもちます。ここから環境に慣れてもらう日々が始まります。

すぐに本領を発揮して存在感を放つ子も頼もしいし、ゆっくり様子を見てくれてもいい。でも、譲渡された時にこの日のことを関わった者はいつも思い出しています。