みなさま、ピラミッドの謎解明の鍵を握る太陽の船復原プロジェクトを応援していただき、本当にありがとうございます。

 

私は、吉村教授率いる「太陽の船復原プロジェクト」のメンバーで、現地エジプトで現場主任を務めている黒河内 宏昌と申します。

 

今日はみなさまに、第二の太陽の船の保存修復現場の様子をお伝えしたいと思います。

 

プロジェクトページの中でもご紹介させていただいた通り、太陽の船は今から4700年も昔の船です。

 

そのため、残念ながら木材はかなりいたんでしまっています。

発見した部材をピットから取り出す時も、ヒョイヒョイと簡単に持ち上げるわけにはいきません。

 

そこで私たちは、ボロボロになった木材を一つ一つ丁寧に取り上げていかなければなりません。

 

まず、木材の表面に付いているごみを、ブラシでそっとクリーニングします。そのあと、木材の弱っている部分を中心に、短冊形に切った和紙を薄いアクリル樹脂で重ねるように貼っていきます。

 

これは「フェーシング」と呼ばれる応急処理の方法で、和紙によって表面を強化し、木材を動かしてもこわれないようにするための、保存修復で良く用いられる方法の一つです。

 

そして板の上にスポンジを乗せてビニールでくるんだトレーの上に、ゆっくりと木材を乗せ、トレーごとピットから取り出すのです。

 

こうした作業は、まるでけが人を応急手当ののちに担架で救急車に乗せて病院に運ぶような感覚です。

 

取り上げられた部材は、外の環境に慣らすため、2週間ほど保存処理場の中で寝かされます。

その後、フェーシングを外し、痛んでいる個所を中心にアクリル樹脂を注入、塗付して強化します。

 

折れてしまった箇所は、つながることが明らかな場合は、接合します。変形してしまった場所も、当初の形が明らかな場合は、その形にアクリル樹脂を使って戻します。

 

保存修復場はいわば、病院の手術室・集中治療室のようなところです。

こうした現場で、吉村教授をはじめ私たちメンバーは船のお医者さんとして、木材の命を永らえさせ、船を甦らせていきます。

 

気が遠くなる程の細かな作業の積み重ねですが、これまで何とか全体の2/3の保存・修復作業が完了しました。残り1/3を完了するまであと少し。

 

第二の太陽の船発見から30年、ようやくゴールが見えてきたからこそ、吉村教授には、研究者人生をかけた長年の夢「ピラミッド建造の目的解明」を目指して、鍵を握る「太陽の船」復原を成し遂げてほしいと思っています。

 

そして、私たちプロジェクトメンバーも「太陽の船」復原と「ピラミッド建造の目的解明」を成し遂げたいという思いは一緒です。

 

私たちのこの挑戦、どうか応援していただけないでしょうか。

みなさま、引き続きのご支援何卒よろしくお願いいたします!