【書籍が完成しました】
READYFORを通じて169名の方々に支援していただき、ようやく「弁護士・実務家に聞く 里親として知っておきたいこと 里親養育Q&A」の出版に至りました。改めて御礼申し上げます。
2012年に刊行した「弁護士に聞く 里親として知っておきたいこと」の全面的な改訂を思い立ったのは、2016年の児童福祉法の改正と2017年の「新しい社会的養育ビジョン」がきっかけでした。「社会的養護」の進むべき方向が示されたこの機会に、現場感覚をもってこれを後押ししたいとの思いからでした。
弁護士、児童相談所職員、里親、SOS子どもの村JAPANの職員などが集まって何度も編集会議を開き、本書の構成や内容について検討を重ねた上で、改正児童福祉法や子どもの権利条約を踏まえることを編集の基本方針とするとともに、法律問題にとどまらず里親の多様な疑問・質問に答えていくことを決定しましたが、制度的にはこれからの施策の展開によって変化する部分も多いことから、解説のみでは具体的にイメージすることが難しい項目があったかもしれません。
しかし一方では、多彩な執筆陣にお願いすることができ、コラム欄にも本書を彩るにふさわしい原稿をお寄せいただいたことで、可能な限りの新しい動きを紹介することができました。
また、「子どもの村福岡」で得られた里親養育に関する知見を反映させることを意図していましたが、必ずしも十分ではなかったような気がしています。私たちの試みの成果を社会に伝えることは使命の一つと心得ていますので、他日を期したいと思います。
【収支報告】
■収入の部 合計 1,817,402円
①受取寄付金(Readyfor)1,277,000円
②自主財源540,402円
■支出の部 合計1,817,402円
①出版社への支払(4,000冊分)1,624,320円(消費税込)
②支払手数料(Readyforシステム利用料)193,082円
※執筆や編集会議に関わる費用は、無報酬のボランティアによる関わりのため計上がございません。
今後、書籍を販売(1冊1,500円税別)することにより、自主財源にて先行拠出した金額に充当させていただき、それ以上の収入はSOS子どもの村JAPANの事業に関わる費用に充当させていただく予定です。
今後について~2020年3月 東京・九州でフォーラムを開催します~
2020年度は里親制度安定ための重要な役割を担う『フォスタリング機関』の設置が全国の自治体に予定されており、里親普及が本格化する年になる予想されます。
SOS子どもの村JAPANでは過去3年間にわたって、里親養育の質の向上を企図し、里親先進国のイギリスから講師を招きフォーラムを開催してきましたが、今回は過去3回のフォーラムの集大成として位置づけ、イギリスで開発された「認定前研修(Skills to Foster)」と、当法人で実践紹介し、既に18の地域で実施されている委託後研修「フォスタリングチェンジプログラム」について改めて紹介するとともに、SOS子どもの村JAPANが運営する「子どもの村福岡」の10年間にわたる里親養育の実践から得られた「里親養育における課題と必要な支援の在り方」を総括して紹介したいと考えています。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。