じわじわと、確実にご支援の輪が広がっている事を実感しています。

今後とも皆様にはご理解を深めていただくため、情報発信に努めてまいりますので、どうぞ情報の拡散にご協力をお願い申し上げます。

 

クハ489-501の展示は2013年からで、既に5年目も半分を終えました。

前回を含めたクラウドファンディングによる大規模補修に限らず、当会では常にメンテナンスをし続けています。

特に、雨漏りは車体寿命に致命傷となりかねませんので、迅速に補修をしています。

 

 この写真は今から3年前、2014年3月のもので、2年目の車内開放を始める前の補修作業です。

廃車される前のクハ489-501は、見た目にもボロボロになっていて、特に雨樋は酷いものがありました。

側面はパテが浮いてしまえば見た目のボロさがすぐに出ます。

しかし雨樋は、コーキングやシリコン樹脂など、様々な材質が混在して何層にも重ねて塗られていて、その下にはしっかりとクラックが発生し、雨水が鉄の雨樋本体を食いつぶしてしまっていました。

この写真の時期はまだ抜本的に雨樋補修する前で、部分的に穴の空いた雨樋の底や、雨水が滲み出した側面の錆垂れを、塗料の重ね塗りでごまかしていた頃でした。

 

 この写真は、運転席後ろ側の屋根です。 完全に錆で鉄板に穴が開いています。 ここまでひどくなったのには現役時代に原因がありました。

この場所には国鉄末期に運転士乗務の原則1人化を目的に設置された、列車無線アンテナを固定する為のアンテナ座がありました。

アンテナ座は鉄のアングルで、屋根に溶接で直付けだったのですが、屋根の鉄板の板厚は1.6㎜と比較的薄く、溶接の仕方次第では溶接時に屋根に穴が開いてしまうレベルです。

 

 結果的に、アングルを溶接していた4ヶ所全てに穴が開いてしまっていました。よく走行中にアンテナが飛んでいかなかったとさえ思いました。

この場所を含めて屋根には分厚い樹脂製絶縁塗装の「ローンテックス」という素材が塗られています。

新たに購入して屋根に塗装し直そうと思って相場を伺いましたが、高すぎて諦めました…。

 

元々、屋根にはキャンバスシートが貼られ、その上から銀色を塗装していました。 金沢運転所時代の昭和56年頃から、雨漏り対策としてローンテックスを使用し始めていますが、このローンテックスを、製造時に使用していれば腐食対策はバッチリなのですが、中途半端にキャンバスを剥がしてから塗装すると、逆に大きな鉄板の腐食に繋がるという教訓が、ここにあります。

 

現役時代から難しい判断をされながら使用されてきた北陸の特急形電車は、もうクハ489-1とこのー501の2両しかありません。

当会が実施しているクラウドファンディングでの補修事業は、「現役時代のツケ」を返すことなのです。

屋根や側面の補修は、今後も末永く屋外展示でも耐えうる鉄板素地のリフレッシュこそ、重点項目といえます。