シリアでがんと闘う2人の少年。さらなる支援で目の前の命を救いたい!

シリアでがんと闘う2人の少年。さらなる支援で目の前の命を救いたい!

支援総額

953,500

目標金額 700,000円

支援者
139人
募集終了日
2021年9月13日

    https://readyfor.jp/projects/team_beko_syria?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note
2021年09月13日 11:40

911から20年、なぜシリアにかかわるのか

 NY同時多発テロから20年が経ちました。米軍のアフガニスタンからの撤退決定と、タリバンが全土を制圧するという事態の急変でもう20年前の出来事がよみがえり時代がループした感じがします。

Team Beko の大学生たちは、生まれたばかりって感じですね。

 アメリカが対テロ戦争を宣言して、アフガニスタンを攻撃、イラクでは、サダム政権が大量破壊兵器を所有し、テロを支援しているとして攻撃に踏み切りましたが、サダム政権の崩壊により反米テロリストが集結し、泥沼の戦いが繰り広げられ、さらには、シリアも巻き込んでイスラム国へと発展してしまいます。

 今日は、この20年を振り返って、なぜ私がシリアにかかわるのかをお話します。

国際協力アドバイザー 佐藤真紀

 

パレスチナ難民の子どもが描いた911

 

 

【911パレスチナから】

 

 私は20年前は、日本国際ボランティアセンターというNGOで働いていました。1993年のちょうど9月13日、イスラエルとパレスチナが、和平合意を結びました。ラビンイスラエル首相の「血も涙ももうたくさんだ。復讐したいとは思わない」という言葉に感動して、ああ、世界は平和になれるんだ。戦争のない社会は平和ボケした日本人の絵空事ではないのだと思い、パレスチナで教育支援をしながら平和についていろいろ考えていました。

しかし、2000年9月には、和平交渉は暗礁に乗り上げ武力衝突に発展してしまいました。

 

イスラエルは「テロとの戦い」を謳い、戦闘機やアパッチヘリで、一般市民の巻き添えも介さない攻撃は、「イスラエルの国家テロ」という国際的な批判にさらされていました。

 

 そして911

 

アメリカのブッシュ大統領は、「テロとの戦争」を掲げアフガニスタンを攻撃しました。

当初パレスチナの過激派の犯行だという決めつけた報道もあり、イスラエルの「テロとの戦い」に勢いをつけました。

イスラエルの国家安全保障委員長が日本に来て講演されたのを覚えています。

「テロとの戦い方は、蚊を考えてください。とんでこないように蚊屋を張ったり、スキンガードをしますね?そして次に飛んできた蚊を叩き潰す、そしてボウフラがわきそうなところをつぶしていくことです」

 私は、彼らのやり方を目の当たりにしました。2002年ジェニンの難民キャンプはイスラエル軍によって激しく破壊されました。しかしこれは空爆ではなく、たった一人のイスラエル兵が狂ったようにブルドーザーで破壊していったそうです。

2002年ジェニン難民キャンプ

 

「俺は、難民キャンプの真ん中にサッカースタジアムを作ってやったんだ」イスラエルの新聞に紹介された記事を2002年7月5日発行の週刊金曜日が紹介

 

子どもたちはボウフラ
対テロ戦争で犠牲になる子どもたちもテロリストで片付けられる

 

犠牲者が出れば出るほど、憎しみは増えていき、ラビンが掲げた理想とは遠ざかってゆきました。そして戦争はどんどん人を狂わしていきます。

 

【イラク戦争】

 

 アメリカのブッシュ大統領の勢いは止まらず、イラクを攻撃すると言いました。攻撃の理由とした大量破壊兵器の所有に関しては、UNの査察をサダム政権が受け入れたことで解決したはず、911に協力した可能性は、イラクは、世俗主義を掲げている政権で、イスラム過激主義とは相いれない事は明白でした。世界中の市民の反対デモが盛り上がり、アメリカはこれといった証拠を示せず、国連の安保理でも賛成するのは、イギリスだけという状況でした。

アメリカやパレスチナ、イスラエル、北朝鮮、イラクの子どもたちの絵を集めて作った本

 

 しかし、2003年アメリカはイラクを攻撃しました。日本政府はいち早くこの攻撃を支持しました。サダム政権はあっという間に崩壊しましたが、当然多くの民間人が犠牲になりました。

 

小泉首相は、以下のように発言しています。「イラクの開戦を支持したことが間違いだという人がいますけれども、私は間違いだと思っていません。今、フセイン政権が続いていたら、どれほど世界に脅威を与えていたか、イラク国民が専制と圧制にどれほど苦しんでいたか、自由のないイラクで、どれほど多くの国民がおびえて過ごさなければならなかったか、それを考えれば私は今、ようやくイラクが希望を持って、自らの手によって自分たちの力でイラク復興に立ち上がろうとしている。これに手を差し伸べるのは当然だと思っております。(2003年12月)」

 

 

しかし、このグラフを見てください。イラクで犠牲になった民間人の数を月ごとに集計しています。サダム政権が崩壊 した後、反米武装勢力がイラクに結集し、イラクはテロの巣窟になってしまいました。そして、イスラム国へと発展していきました。

 

バグダッドの子どもが描いた絵

 

 

【イラクで小児がんの子どもの支援】

 

 アメリカは1991年の湾岸戦争で劣化ウラン弾という放射能兵器を使用しました。イラク人だけでなく帰還米兵にも障害が出たと言われ、イラクでは特に子供たちのがんが増えました。にもかかわらず国際社会が課したイラクへの経済制裁で抗がん剤は手に入らない状態でした。この経済制裁も、表向きはイラクに大量破壊兵器を作らせない事でしたが、裏では、国連を含めた汚職の温床になっていたことが、明らかになり、「バグダッド・スキャンダル」という映画にもなりました。この経済制裁で、多くの子どもたちの命が失われました。

イラク戦争後は経済制裁は無くなりましたが、再び劣化ウラン弾が使用されました。劣化ウラン弾とがんの発症の因果関係を証明するのは難しいのですが、それよりも、イラクの病院は経済制裁の影響と戦争による破壊で悲惨なものでした。小児白血病は80-90%は治るといわれていますが、イラクではほとんど助からない。この不条理を何とかしなくてはと日本の中でも関心が高まりました。そこで、日本イラク医療支援ネットワークを立ち上げたのです。

 

【シリアでも】

 

 2014年、「イスラム国」の樹立が宣言され、シリアでは、政府、自由シリア軍、クルド人民防衛隊の内戦に、イスラム国が加わりました。アメリカの失策によって作られた「イスラム国」に関しては、責任を感じたのか、シリアにまで米軍が展開されるようになりました。そして、またも劣化ウラン弾を使用したことを米軍は認めています。

 トランプ政権で米軍のシリアからの撤退が話題になりましたが、議会の反対もあり、結局、「シリアの石油」を守るという目的で最小限の米兵が駐留しています。

 

シリア難民が描いた絵「ジュネーブ1(シリア和平会議)で片足を失ってジュネーブ2で両足をもぎ取られた」国際社会がシリアを翻弄していることを表しています。

 

このように、20年前の911がトリガーとなり世界を巻き込んだ「対テロ戦争」ですが、戦争は復讐にはなっても、何ら世界を平和にすることはありませんでした。そして何が正義なのかもよくわかりません。

バイデン大統領がアフガン撤退にあたり「私たちは20年間で1兆ドル(約110兆円)以上を費やした。」と言っていました。そして結局タリバンに後戻り。

イラクでは、以前に比べて治安はよくなりましたが、民主的な国家はいまだにできていません。

お金を費やしたと言うことは、軍需産業が儲けて、人だけが死んでいったと考えてもいいでしょう。

 日本は、イラク戦争にいち早く支持した国ですが、これだけの失敗を引き起こしても、日米関係が良好になったと評価されているのは残念でなりません。

 クラウドファンディングで支援している子どもたちは、対テロ戦争における米国の失策の直接の犠牲者ではありませんが、2020年にアメリカがシリアに課したシーザー法による経済制裁の影響はまともに受けています。このままいくと、イラクの経済制裁の二の舞になりそうです。そこは声を出していかなければいけないと思っています。そのことを教えてくれたのが、この2人のがんの男の子たちです。

 

 今回のクラウド・ファンディングにかかわってくれている学生たちがこれからの世界を担っていくわけですが、過去の過ちから学んで欲しい。はやりの美辞麗句矢に惑わされず弱い人達に寄り添えるようになってほしいなあと願います。

 

リターン

1,500


【学生さんへ】1,500円コース

【学生さんへ】1,500円コース

◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがき1枚

支援者
15人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

3,000


3,000円コース

3,000円コース

◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがきセット

支援者
42人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

5,000


5,000円コース

5,000円コース

◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがきセット

支援者
31人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

10,000


10,000円コース:アレッポの石鹸とオリジナル・ステッカーをお届け

10,000円コース:アレッポの石鹸とオリジナル・ステッカーをお届け

◼︎アレッポの石鹸(エクストラ)
◼︎オリジナル・ステッカー
◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがき1枚

支援者
29人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

10,000


10,000円コース

10,000円コース

◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがきセット

支援者
17人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

30,000


30,000円コース:アラブの音楽を奏でる国際派ユニットchalchal のCDまたはシリア人学生が書いた本お届け

30,000円コース:アラブの音楽を奏でる国際派ユニットchalchal のCDまたはシリア人学生が書いた本お届け

AコースかBコースを選択していただきます。
Aコース:chalchalのCD
Bコース:アフマドさんの本(『ぼくらはひとつ空の下シリア内戦最激戦地アレッポの日本語学生たちの1800日』)

全員にお届け
◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがき1枚

支援者
5人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

30,000


30,000円コース

30,000円コース

◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがきセット

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

50,000


50,000円コース:シリアの子ども達の絵で作ったストールをお届け

50,000円コース:シリアの子ども達の絵で作ったストールをお届け

◼︎YDYの商品ストール(カラフル5枚・グレー4枚)
エシカルな商品を制作するYDYとコラボ。ダマスカスの子ども達の絵をデザインしました。
◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがき1枚

支援者
0人
在庫数
9
発送完了予定月
2022年2月

50,000


50,000円コース

50,000円コース

◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがきセット

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

100,000


100,000円コース

100,000円コース

◼︎感謝の気持ちを込めた絵はがきセット

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年2月

記事をシェアして応援する

    https://readyfor.jp/projects/team_beko_syria/announcements/183406?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る