シリアでがんと闘う2人の少年。さらなる支援で目の前の命を救いたい！

　ご支援していただいた皆様、すでにTeam BekoのFB等ではお知らせしましたが、アレッポの白血病の少年、イブラーヒーム君が亡くなったことを改めてお知らせします。この度、今まで通訳してくれていたおじさんから詳細を伝えていただきました。

　イブラーヒームの家族はとても貧しく、イブラーヒームが癌で亡くなった後は5人で暮らしています。子どもたちは全員が女の子でまだ子供です。彼らは、生活必需品も十分に調達できず、一部屋で暮らしています。彼らは貧しくて家を建てることができません。

イブラーヒームは、Team Bekoの支援で治療が続けられることをとても喜んでいました。しかし、不幸なことに彼は亡くなってしまい、残された家族たちは悲しみに暮れています。

　イブラーヒームはサッカーが大好きで、特にメッシのファンでした。ある日私が訪問すると、Team Bekoが治療を支援していることを嬉しそうに話していました。一番下の妹に冗談を言っては笑わせていました。

本当に皆様、ありがとうございました。

　イブラヒームのおじより

治療を始めたころのイブラーヒーム君

お父さんと姉妹

　 イブラーヒーム君の暮らす家

　イブラーヒーム君家族が暮らすアレッポの郊外のシェイク・イーサ地域は、クルド人が多く住む村でした。トルコが支援する自由シリア軍の攻撃が度々あり、背後にはイスラム国が迫ってきた時期には、アフリーン地域にできた国内避難民キャンプへ避難していました。しかし、2018年一月トルコ軍が主導したオリーブの枝作戦でアフリーンがトルコに占領支配されると再び国内避難民としてシェイク・イーサに戻り暮らしていました。アレッポの北部では、トルコ軍のクルド人部隊YPGへの攻撃が激しく、緊張が続いています。

　そのような中、イブラヒーム君の様態が悪化したのは1月14日のことでした。歯茎や、鼻から出血、その他体中の毛細血管から内出血が始まり、急遽お母さんがアレッポ大学病院へ連れていくも、見る見るうちに容態は悪化し、その日の夜には亡くなったそうです。お父さんが駆けつけたときはもはや手遅れだったとのこと。

　1月12日に一か月分5万円を送金したばかりでした。お父さんとも相談して、送金したお金の一部をイブラーヒーム君のお墓を作るために使ってもらい残りはこの冬を乗り切るための暖房費として使ってもらうことにしました。

ともかく、経済制裁でシリアの経済は疲弊してしまいしわ寄せは貧しい人達にもろに影響が出ています。原油高で燃料が高騰。政府は、助成金を出して、1リットル25円の価格で日と家族50リットルまで購入できるという政策を行っていますが、50リットルはあっという間に使い切り通常価格では300円/リットルくらいになりとてもじゃないけど購入できない価格です。そこで、人々は古着や、木の枝を拾ってきてストーブにくべています。

どこで、もう一人の患者のサラーハ君にも25000円分で石油を買ってもらい冬を乗り切ってもらうことにしました。皆様ご理解のほどよろしくお願いします。今、ロシアのウクライナ侵攻で戦争がはじまりました。ロシアへの経済制裁が発動されましたが、シリアの経済はさらに悪化することが懸念されます。最底辺の人たちが生きていけるためにはどうすればいいか。私たちはイブラーヒーム君にかかわることで常に底辺から平和を考える事が大切と言いうことを学びました。謹んでご冥福をお祈りします。

また、クラウドファンディングのリターンとして印刷したイブラーヒーム君とサラーフ君の絵をデザインしたポストカード在庫がありますのでこちらからご購入いただけます。