先日、銀座数寄屋橋にある鮨店「すきやばし橋次郎」で、鮨職人の小野二郎さんと禎一さんに取材させていただきました。

 

このお店は、先日オバマ大統領が安部首相と非公式の夕食会で訪れたとお店としても話題になりましたね。

 

初代店主の小野二郎さんは現在88歳(!)、今もカウンターに立ち鮨を握っています。大御所の鮨職人、どれほど厳格な方だろうと少々緊張してましたが、こちらの問いかけにひとつひとつ丁寧にお話くださり、話も面白くとてもチャーミングな方でした。

ネタはずっと築地市場から仕入れているそうです。

さっそく、築地市場に通い始めたころのことからお話から聞き始めました。

二郎さんは、昭和26年頃から70歳になる頃まで毎朝、ご自身で足を運んでいたそうです。当時市場に行くのは、「すごく楽しかった」。毎朝5−6時頃には市場に足を運び、決まった仲卸の店舗10店舗ほどを周り、仲卸さんが選んでおいたお魚の中からさらにいいものを選ぶ。こんなにいい魚が今日は買えた!というのがとても楽しかったのだそうです。

今では、産直という方法もあるが、それだと産地から送られてきたたものを使うことになり自分が気に入ったものを選ぶということできない。各地から魚が大量に集まる築地市場があるから、いい魚を選ぶことができるのだと話してくれました。

今は、息子さんでもある店主の禎一さんが同じく毎朝市場に通って、同じようにネタを仕入れられています。

仲卸さんは決まったところを回るのも同じスタイル。

なぜ、決まったお店から買うのでしょうか?

そう聞くと、こんな答えが返ってきました。

築地市場の仲卸さんはそれぞれ専門が違っていて、それぞれのジャンルのプロフェッショナル。マグロ専門、海老専門、貝専門、魚も魚種によってそれぞれ目利きのプロがいる。プロフェッショナルである仲卸さんが、自分たちの求める種類の魚、好みを理解していて、それに合わせたものを毎日大量に届く海産物の中から仕入れてきてくれる。それがなければ、自分たちの商売は成り立たない。

同じ仲卸さんと長くつきあい関係性を築くことで、求める魚を安定して仕入れることが出来、自分の仕事の質を守ることができる、ということですね。

自分たちが仕事をするには、魚が海から手元に運ばれてくるまでに関わるすべての人々、つまり、漁師さん、物流に関わる人、仲卸、それぞれのプロフェッショナルがいなければできないという言葉も印象的でした。

日本の魚食文化はそうやって支えられてきたのですね。

その他にも、いろんな話を聞くことができました。

毎日自転車で通っていた築地があの場所からなくなるなんて、という二郎さんの言葉に、築地市場への愛を感じました。

そして、日本には二郎さんや禎一さんのような職人の方がたくさんいて、日本の食文化を作っているのだと改めて知り、感謝をした取材でもありました。

これまでに取材させていただいた仲卸さんもそうですが、やはり、何かを極め続ける職人の方の姿勢は、日本の誇りだと思った一日でした。

 

 

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