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ネパール地震被災村の1000人のこどものために寺子屋を作りたい!

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支援総額

82,000

目標金額 1,000,000円

支援者
7人
募集終了日
2017年1月24日

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プロジェクト本文

ネパールの山奥の村に「現代版の寺子屋」を設立し、
1,000人のこどもが『教育』『医療』にすぐにアクセスできる環境を作りたい!


こんにちは。一般社団法人ERC JAPAN(エルク ジャパン)の代表理事 富田惠子です。今回のプロジェクトは、私たちにとって初めてのクラウドファンディングへの挑戦です。

 

私は、2006年から東南アジアを中心に、主に、障がいや心理面で『困り感』を抱える人々を支援してきました。ある時、思いがけずネパールの病院にボランティアへ行くことになり、それからネパールを中心に支援をしています。

 

今回のプロジェクトは、山岳部に位置するシンドパルチョーク郡に、複合型のコミュニティセンターの役割を果たす「寺子屋」を開くためのプロジェクトです。自己資金を投入して、ハード面自体の目途はつきました。しかし、この活動を軌道に乗せるためには、ランニングコスト等で年間590万円の費用が必要となります。今回の活動費の一部である100万円を是非、皆様からご支援いただきたいと考えております。どうか皆様ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

 

シンドパルチョーク郡のこどもたち。(©Keiko Tomita)

 

 

2015年にネパールを襲った大地震。
道路は寸断され、学校も病院も倒壊してしまいました。

 

2015年4月25日、ネパール大地震がありました。私は、発災4日後、すぐに現地入りし、一番被害が大きかったシンドパルチョーク郡で支援を始めました。

 

2015年4月25日、ネパールを大地震が襲いました。(©Keiko Tomita)

 

 

インフラも完全に遮断され、多くの建造物が倒壊しました。震災から年月が経ち、今ではかなり復興も進んできていますが、今も元通りの生活ができない住民の方々が大勢いらっしゃいます。

 

周辺人口も含め、約30万人が暮らすシンドパルチョーク郡の村自体には、未だに学校がなく、複数の村に1つだけ学校があります。もちろん、医療施設もありません。

 

そのため村のこどもたちの中には、1時間以上かけて登校・下校をしているこどももいます。また、村の農作業が忙しいときは、そもそも学校に行くことができません。生活が優先されるからです。そして、医療サービスを受けることができるのは、近くの街に行くか、巡回診療が訪れたときのみです。

 

今回、私が、『寺子屋』設立という目標を掲げているのは、それがいまネパールの被災地にいるこどもたちにとって、切実に求められているものだからです。この地域で支援を必要としている・支援を受けるこどもは約1000人います。彼らのためにもこの活動を実現したいと考えています。

 

 ネパールの丘陵地帯に属するシンドパルチョーク郡。(©Keiko Tomita)

 

 

「寺子屋」はどんな役割を果たすの?

この課題を解決するため、私たちはこの村に、「教育」の他、「医療サービス」「障がいを抱えるこどもの支援」「遠隔地教育」という計4つの機能を兼ね備えた「寺子屋」を建てることにしました。

 

この「寺子屋」ができれば、

  1. 村のこどもたちはいつでも「先生に会える」ことができます。
  2. さらに、「医療従事者に会える」ことができます。
  3. 障がいを抱えるこどもはお父さんやお母さんと一緒に、「障がいを抱えるこどもへの支援」を受けることができます。
  4. 遠方のこどもは、「遠隔地教育」として、学校に行けないときは自分たちの村にいながら「教育」を受けることができます。

 

寺子屋の建設を実現することで、合計で4つのサービスにアクセスすることが可能になります。それが今回の「ネパール大地震で被災した村と町をつなぐ“寺子屋”を設立し、1000人のこどもたちを救いたい!プロジェクト」です。

 

 

ネパールの山奥の村で起こっている課題

 

ネパールの山奥の村に「現代版の寺子屋」が無いと、何が起きるの?

ネパールでは、生活が成り立たないこどもたちは、将来的に、男の子は、ドバイやサウジアラビア、マレーシア、フィリピンなどの海外に出稼ぎに行くことになります。中には、海外で体を壊して、ネパールに帰ることができなくなった人もいます。

 

女の子は、主は、農作業で、裁縫、家事など様々ですが、中には、ネパール・インド間のオープンボーダー(柵の無い国境)を越えて、インドへと人身売買されるケースもあります。その数は、年間5000~7000人。被害者の年齢は14~18歳が中心となっていますが、その大半が16歳以下であり、中には5~7歳の幼いこどもも含まれます。

 

教育を十分に受けられないこどもたちは人身売買のリスクにさらされています。(©Keiko Tomita)

 

 

そうなってしまう原因は、「貧困」「無知」です。

 

基本的インフラも整備されておらず、極端に識字率の低い貧農地帯に暮らす人々は移動はもちろん、メディアへのアクセスも極めて困難だからです。

 

インフラや情報から隔絶された村の社会は、純朴で無知な人々を育み、 世間を知らない少女やその親は“仲介人”の巧みな誘いにたやすく騙され、日本円にして数万円~十数万円程度で、インドの私娼窟(ししょうくつ)に売られてしまいます。私娼窟とは、娼婦たちが集められ、住まわされているところです。

 

そんな村のこどもたちが、そういった情報に騙されることなく、「成り上がる」ためには、村の中で、まず「学習ができる場所」を提供してあげること。そして、いずれは、「村の中でできる仕事」を提供してあげることが重要だと考えています。

 

教育だけではなく、将来的に「雇用」を創出できるような仕組みを作っていきたいです。(©Keiko Tomita)

 

 

「ネパール大地震で被災した村と町をつなぐ“寺子屋”を設立し、

1000人のこどもたちを救いたい!プロジェクト」について

 

今回建設した「寺子屋」はどんな役割を果たすの?

ここで、今回のプロジェクトについてご説明させていただきます。 私たちが支援を行っているシンドパルチョーク郡の村々には、各村に学校があるわけではなく、複数の村に対して1つの学校があります。これでは、こどもたちがいつでもアクセスできる「教育の場」としては不十分です。

 

でも、各村々に「学校」を作るというのは容易ではなく、またお金もかかるため、現在唯一ある学校の中に、「教育、福祉、医療」の機能をもつ拠点を作ることが現実的だと考えました。

 

そのため、私は村の村長さんや現地住民と協議を重ね、唯一ある小学校の中に現在モデル校として、一棟の「寺子屋」を建設中です。この「寺子屋」は、具体的に、以下の機能を兼ね備える「寺子屋」となる予定です。

 

教育 ~人と仕事のマッチング~

 

村には、「力仕事」ができる人がたくさんいるのですが、でも仕事がなく、そして十分な教育を受けていません。町には、仕事がありますが、その仕事は学力を活かしてできる仕事ではなく、「力仕事」です。そして、町の中には、トリブバン大学という日本だと東京大学にあたる有名大学を卒業した人がたくさんいます。しかし、彼らは、十分な教育を受けていながら、町の中に仕事がないのです。

 

シンドパルチョーク郡の村の男性たち。(©Keiko Tomita)

 

 

今回の事業では、ネパール大地震で被災があったシンドパルチョークにある村に、カトマンズ市内で仕事がない有名大学出身の先生が来て、日本の「寺子屋」を参考に、村のこどもたちの先生をしてもらいます。

 

ただ、中には、初めて先生をするという人もいるので、カトマンズ市内のSLC(日本でいうセンター試験)パス率90%を誇る学校の小学部担当の先生方にサポートしていただくことになっています。

 

小学部担当の先生方。(©Keiko Tomita)

 

 

医療サービス

 

寺子屋としての機能だけではなく、訪問型のヘルスセンターとしても運営できるよう調整をしています。村に、簡単な医療器材を設置し、市内のお医者さんに定期的に訪問していただけるよう協議中です。

 

定期的にお医者さんに来ていただく仕組みを作ることができれば、村人たちはわざわざ遠い市内まで通うという労力も減り、お医者さんも村ごとに巡回診療に赴く必要がなくなるので、効率的に診療ができるようになります。

 

村人たちが安心して医療サービスを受けられるようにしていきたいです。(©Keiko Tomita)

 

 

障がいを抱えるこどもの支援

 

私の専門は、「発達障がい児の支援」です。寺子屋や場所を提供いただいた小学校の先生方や地域のヘルスワーカー(日本だと保健師さん)の方に、障がい者支援の技術移転を少しずつ行い、いずれ私たちがいなくても、現地で障がい者支援が行えるように支援をしていきたいと考えています。


でも、それは次フェーズの活動で、しばらくは私が現地に訪問するときに、これまで通り、障がいがあるこどもたちの支援を行う予定です。早い段階で、私たちがいなくても、現地の医療、福祉、教育従事者の方々が自立できるようになること。それが私の理想です。

 

障がいを持ったこどもたちのケアを、コミュニティを通じて行なっていきます。(©Keiko Tomita)

 

 

遠隔地教育

 

遠方の村でも、タブレットの教育アプリを利用して、宿題や課題をこどもたちはこなしていくことになります。ネパールでも、ゲーム好きな子が日本同様に多いので、ゲーム形式のアプリを検討中です。

 

意外かもしれませんが、スマホの普及率は高く、またネットや電気も少しずつ整備されつつあり、まだ課題は多いのですが、少しずつ広げていくことは可能だと考えています。でも、しばらくは安価なタブレットや中古タブレットを供与することもあると思います。これも次フェーズの課題となります。

インフラが整備されておらず、道なき道を通って人々は村から村へ移動します。(©Keiko Tomita)

 

 

プロジェクトを実施していく上での今後の課題

 

まだ、完成はしておりませんが、ようやく寺子屋を1つ設立できる資金が、自己資金等の投入でねん出することができ、これで「ハード」面の目途が立ちました。しかし、ランニングコストである「運営費」や、その他「ソフト」面の「教育費」等の目途が立ちません。

 

予定では、一部の村人から利用料を集めることになっています。より軌道に乗れば、たくさんの村人から利用料を集めたり、次のフェーズで実施予定の「障がい者支援事業」で生み出される予定である販売利益の一部でカバーできます。しかし、当面の事業経費が不足しております。具体的には、当面1年間必要な資金はとして590万円が必要です。

 

そこで、今回その一部である100万円の調達を目標とさせていただきました。この目標が達成されれば、昨年まで、「教育」、「医療」、「福祉」にアクセスできなかったこどもたちはもちろん、障がいを抱えるこどもを持つ保護者もアクセスできる、複合機能を持ち合わせる「寺子屋」が設立されます。


 

ネパールのこどもたちが夢を描ける未来を目指して

 

今回の目標が達成されたら、どうなるの?

今回の目標が達成されたあとの活動が実は一番重要です。「寺子屋」が機能し始めたあと、その寺子屋設立による「成功者」を出すことが現地の村人たちにとって、いちばんのモチベーションになります。日本ではなかなか受け入れられない考え方かもしれませんが、途上国では、身近な「英雄(成功者)」の存在が、人々を勇気づけ、こどもたちに夢も見せることができるのです。

 

同じ環境下でも、「成功」を収める人が身近にいることが住民たちを鼓舞します。(©Keiko Tomita)

 

サッカーのロナウジーニョ氏やメッシ氏も、かつては貧しかったようですが、今では成功し、その姿は、ブラジル、そしてアルゼンチンの同じような境遇のこどもたちを勇気づけています。

 

こどもたちが、山奥にいながら常に他者とつながることで、山奥の農業に携わるだけではない、将来的な選択肢が増える拠点として「寺子屋」を設けることができれば、この状況が飛躍的に改善されます。

 

幸い、この村には、ネパール、インドの空手大会で優勝したこどもがいます。

 

左が、ネパールとインドの空手大会で優勝した「プナン・ポウデル」さん。 (©Keiko Tomita)

 

 

彼女は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の頃には、おそらく有望な選手となっていると思います。例えば、2020年までに彼女が日本の空手大会に出場、そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会にも出場する可能性もあるので、もしかしたら、今回ご支援いただいた方の中から、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会で、彼女を見かける人も現れるかもしれません。

 

プナンさんに続けと、現地でムードが高まっているのも事実です。現地のこどもたちが、将来の選択肢を切り開いていくための選択肢を広げていくために、今回の挑戦は是非達成したいと考えています。日本の皆さまのあたたかいお気持ちが、ネパールの山奥のこどもたちに「様々なサービス」をもたらします。どうぞ、最後までご支援よろしくお願いいたします。 

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