プロジェクト概要

 

西洋絵画の描き方を、実際の映像を通じて分かりやすく伝えたい! 

 

はじめまして高橋と申します。俵屋工房で博物館に展示する複製画の製作・絵具・画用液・顔料・ 筆などの画材研究と製造販売、高橋メソッド・東京美術研究所[TAKMET]で、15~17 世紀の油 彩画三大様式を指導している絵師です。

 

このたびのプロジェクトは、これまでに培ってきた絵画技術と経験を活かして、いままでにない 絵画技法ガイダンス[巨匠たちの技法ビデオシリーズ]を製作するものです。

 

この技法ビデオは、15 世紀のフランドルの作品から 19 世紀フランスの名画を対象にシリーズ化 するものです。創刊号は、ルーブル美術館のフェルメール作[レースを編む女](*1)です。そ の為のビデオ製作費と製品化の費用が全体で 320 万円かかる中の 200 万円を、みなさまにご支 援を賜りたくプロジェクトを立ち上げました。

 

ご支援の主な対象は、現在収録中の創刊号「フェルメールの技法ビデオ」の先行予約販売(*2) と、この作品のレプリカ(複製画)、そして美術館めぐりなどを準備いたしました。

(*1)フランス文化省・美術館総局管轄組織[AMF]2016.06 製作頒布認可取得。 (*2)技法ビデオの実売価格22,000円ですが、このプロジェクトのご支援者には、先行予約割 引として15,000円(送料込)です。 

 

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フェルメール作[糸を編む女]
ルーブル美術館蔵 *額装はイメージです

 

■俵屋工房ホームページ 

 

 

■高橋メソッド・東京美術研究所展覧会風景 

 

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著書「裏側から見た絵画の世界」
[DVD 17 世紀・ルーベンスの技法ビデオ]ロンドンナショナルギャラリー所蔵作品

 

クラウドファンディングへの思い

 

油彩画の長い歴史の中で、巨匠たちの技術の多くが、謎というベールに包まれてきました。西洋 絵画を学ぶための的確なガイダンスが未だに存在しない理由でもあります。私は博物館や美術館 の名画の複製を、これまでに数百点行ってきました。

 

複製技術には、その作品が描かれた当時の状態に加えて、変色・亀裂・変質といった原作者が意図しなかった経年変化、つまり、通常の描画技術とは異なる複雑な要素が加わります。名画の深部に触れながらの仕事を繰り返してきたことで、名画の中には、様々な情報が組み込まれていることを知りました。私はこれを、名画を構成する「エレメント=元素記号」と呼んでいます。「絵画表現の魅力と可能性に満ちた技術を、 自分だけに留めておくのは勿体ない」と長い間、思い続けてきました。

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「出来なければ出来ない」「出来れば簡単」、この壁を少しずつ壊していくのが絵画学習のポイン トです。このたびの技法ビデオは、まさにその壁を崩す為のものです。名画の手法を、ビデオを 通じて一緒に学習できる今までにない絵画技法ガイダンスを作ります。

 

巨匠たちの技術は、もう雲の上のものではありません。現代人は、過去の誰よりも多くを学ぶこ とが出来ます。巨匠たちの技術、油彩画の魅力とその可能性を、可能な限り学んで頂いて、ご自 身の制作に活かしてほしい。そして次世代にも繋がることを祈っています。

 

このプロジェクトにかける思いを、クラウドファンディングを通して、たくさんの人たちに知っ て頂けることを願っています。 

 

絵を始めたきっかけ

 

私が絵を始めたのは、美術館でレンブラントの作品に一目惚れしたことがきっかけです。欲しく てたまらなかったのですが、父親からは「買えない」と言われ、「ならば自分で描いてしまおう」。 これがきっかけだったのです。始めて描いた名画はベラスケスの「マルガリータ」。9歳の時です。かたちは似ましたが、色彩や風合いは、まったく異なっていました。 

 

始めて描いたベラスケスの[マルガリータ]

 

しかし、当時の先生や画材店に集う画家たちに「ベラスケスの下地」「レンブラントの下絵」「画 用液の処方」のことを聞いても、誰も知らないといいました。 「内外を問わず巨匠たちの描き方~油彩画の伝統技術を学ぶことは困難」。ということを知ったのは、絵を始めて2年後の小学校4年生の時でした。

 

 

それからは、自分の眼と感覚を頼りに試行錯誤を繰り返しました。多い時には、一日で3-4点を 並行して朝から翌朝まで制作しました。それは、絵の勉強というよりも、「たくさんの名画を模 写してコレクションしたい」。その仕上がり基準は、ヒビや変色など経年変化を含めて、オリジ ナルとソックリにすることでした。油を煮たり、作品を土に埋めたり、ストーブで温めては冷蔵 庫に入れたり・・。 

 

左の写真は、小学生の時に模写したレンブラントの作品。額縁もオランダスタイルで自製
右の写真は、ヒビや筆跡の確認などをする斜光線系の検査
当時のレンブラントは「黄金の画家」と呼ばれていましたが、
黄変したニスを除去したら、黄金色ではなくなってしまったのです!

 

 

そんな当時の経験が、大人になってから、これほどまでに活かされるものとは予想しませんでし た。今では俵屋工房という会社で博物館に展示する複製画を製作しています。国や行政からの依 頼で「偽物!」「贋作!」いや、オリジナルそっくりの複製画を描く仕事です。

 

*完全手彩色による「複製技術国内最高品位」とご評価いただいています。 

 

国内国立博物館史上初の完全手彩色で複製された
元長崎奉行所所蔵の[親指のマリア(原資)]
*複製画は長崎県歴史文化博物館蔵

 

国内初の完全手彩色による複製画制作風景

 

東京国立博物館での複製画につづきローマ法王グレゴリオ13世が描かせた肖像画の複製画

 

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デイビッド ロックフェラー氏来日記念パーティーに日本を代表する絵師としてご招待

 

 

 

絵画技術と材料

 

数百年前に描かれた名画を複製するには、描く技術だけではなく、支持体・絵具・画溶液・筆・ 顔料などの取扱い技術も必要です。このプロジェクトで製作するビデオでは、絵画表現の材料面 についても詳しくご紹介します。

 

 

■詳しくは、こちらをご参照ください[注釈-1] ※こちらをクリック

 

 

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ビデオで使うのは、ベルギーのブロックス絵具

 

ブロックス社は、油彩画の発祥の地フランドル地方、今日のベルギーにあります。2014 年、私 は、この会社の CEO に招かれて、3 日間に渡ってミーティングをしました。主な内容は、「油彩 画技法の伝統の復興とその方法」についてです。

 

 

一般に、油絵は「顔料と油」による技法と思われていますが、本来のスタイルは、「顔料と樹脂 と油」です。以前、私はドイツの絵具メーカーのカタログで「レジンオイルカラー(樹脂油彩絵 具)」と表記したことがありますが、ブロックス社の絵具には、この樹脂成分が含まれていませ ん。その理由は樹脂成分を混ぜた絵具をチューブに入れると、間もなく絵具が固まってしまうか らです。ブロックス社は、そのために琥珀というメディウム(画用液)を別売りして、使用する 時に混ぜて使う。というやり方を推奨しています。この技法における樹脂の重要性を、ここまで 大切にしているメーカーは世界唯一ブロックスだけです。

 

油彩画 500 年の歴史を振り返り、この技法の伝統を復興するには、ブロックスの絵具が最も適し ていると思います。また、ブロックス社は、このプロジェクトの良きパートーナ―でもあります。 皆様と一緒にブロックス絵具の歴史と品格を体感できることを願っています。

 

ブロックス社については、こちらをご参照ください[注釈-2] ※こちらをクリック

 

 

■Youtube ジャックスブロックス氏との会談 ブロックス本社にて

 

【Jacques BLOCKX IV 世・俵屋工房 高橋亮馬】 Belgium 会談 2014.05.11-13 前編 

 

【Jacques BLOCKX IV 世・俵屋工房 高橋亮馬】 Belgium 会談 2014.05.11-13 後編編 

 

 

絵は誰でも確実に上達できます。

 

クラッシック音楽に、ベートーベン、バッハ、ブラームスによる 3B(スリーベー)があるように、 油彩画には、15~17 世紀のファンエイク、ティツィアーノ、ルーベンスによる[油彩画三大様式] があります。私はこれを、それぞれの頭文字をとって V・T・R の様式として、油彩画の基礎を学ぶ上での規範にしています。「高橋メソッドの技法教則本」はその為の教科書です。これまでに、 たくさんの画学生を指導してきましたが、例えば、ラファエルやダビィンチの名画をテキストに 描けば、皆さんが美術館に飾っても遜色のない仕上がりに至っています。

 

絵の先生は、山登りや旅行のガイドさんと一緒だと思っています。まずは、登山する前のウォー ミングアップ~登山口~5 合目~頂上へと。安全に無理のないように、皆さんを導いて素敵な風 景を体感してもらいます。キャンバスも最初は何も見えませんが、下絵・本制作・仕上げ層へと 目の前の風景は、見る見るうちに素晴らしく変化して行きます。

 

創刊号の手本は、フェルメールです。こんな問答が聞こえそうですが・・

「私に、この絵が描けるのですか?」
「はい!あなたにも、この絵が描けます!」

■高橋メソッド・東京美術研究所については、こちらをご参照ください。[注釈-3] ※こちらをクリック

 

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高橋メソッド・東京美術研究所の「研究生作品」と築140年の教室で「研究生の皆さん」と

 

名画の技法は謎だらけ!
「名画」がきっかけで「迷画」に陥った! そんなことはもう言わせません!

 

このプロジェクトの創刊号のテーマ作品は、年間入館者数900万人以上といわれるフランスの ルーブル美術館にあります。 入館者の中には、絵を描いている一般の方、画学生やプロの方もい らっしゃるでしょう。その中には、例えば、モナリザに魅了されて自宅に帰ってから、実際に制 作(模写)された方も、数万といらっしゃることでしょう。果たしてどれだけの方が上手く描けた でしょうか。大半の方は、「巨匠たちの技術は、高度すぎて雲の上レベル」「自分には無理」。 結果的には「巨匠たちの描き方は、尊敬しつつも敬遠して、自分の描き方に戻る」・・そんなケ ースが大半ではないでしょうか。

 

失敗には必ず原因があります。名画を模写する時に初心者の方が失敗する原因は、名画の画面を 最初から得ようすることです。つまり、モナリザを一層だけの工程で仕上げようとすることです。

 

失敗例についてはこちらをご参照ください[注釈-4] ※こちらをクリック

 

古い時代の名画は、大方2層~4層ほどの工程で塗り重ねられています。


例えば 4 層で仕上げた状態を 100%とした場合、各層の技術量は 25%程度に分割されます。

 

これを、ゴルフに例えると「400 ヤードパー4」・・

 

これは、400 ヤード先のホールに、一度にボールを入れるのではなく、4 回に分けて入れます。 これにより、ワンショット(各工程)に求められる技術やリスクも、ざっと四分の一に減少されます。

 

独学での模写の失敗原因は、初心者がホールインワンを狙うのと同じ行為です。逆にいえば、成 功する確率はゼロに近いのです。とはいえ「一枚の名画をどのようにして、四分割すれば良いの か」実は、それが最大の問題なのです。でもご安心下さい。このたびの技法ビデオでは、下絵・ 中間制作・仕上げ層と、それぞれの工程に明確な手本を、ご案内しながら仕上げていきます。ぜ ひ、皆さんも挑戦してみて下さい。

 

制作の実際については、こちらをご参照下さい[注釈-5]※こちらをクリック 

 

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第一層目の下絵第二層目の中描き​

 

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第三層目の中描き第四層目の仕上げ層

 

技法ビデオの創刊号はフェルメールの作品

 

技法ビデオのテキストとしてどの作品を選ぶかについては、絵画技術のガイド役として二つの基 準で選びます。

 

1.無理せずに安全に行ける目的地=各巨匠の作品の中でも特に描きやすい作品

2.目的地までの道のりも美しい風景であること=制作途中も綺麗・完成したら飾れる作品

3.再び出掛けたくなるような場所=また描きたくなる~学習意欲をそそる作品

 

同じ作家の作品でも、とても難しいものもありますので、ご自分の判断で選択ミスをして模写に よる勉強方法を辞めてしまうケースもあります。模写を通じて学習する場合は、テキスト選びに も注意が必要です。 

 

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フェルメール作[糸を編む女]
ルーブル美術館蔵 *額装はイメージです

 

■ビデオの内容[新着情報] 2017年02月15日

ビデオの収録内容の概要が決まりました。をご参照ください。 

 

■提供された資料に関するクレジットは下記の通りです。 07-504712/ MI1448 La Dentellière Vermeer Johannes (1632-1675) Paris, musée du Louvre © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Gérard Blot / distributed by AMF

 

■*本プロジェクトで製作したビデオの売上の一部を、文化財保存のためフランス国立美術館連合を通じてルー ブル美術館に寄付します。 

 

歴史は学ぶだけのものではなく、
次世代に繋げていくものでもあると思っています。

 

このプロジェクトの技法ビデオは、国内での販売を許可されていますが、フランスをはじめ世界 各国での販売許可申請を行うことになっています。近い将来、皆様のご支援で出来たこのビデオ が、ルーブル美術館のミュージアムショップなどでも陳列される日が来ると思います。

 

過去の巨匠たちの存在と技術を、次世代へ繋げる事業です。このようなかたちで油彩画の歴史に 直接関われる喜びを、ご支援者の皆様と共有したいです。その為にも、みなさまからのお力が必 要です。どうかご協力の程を宜しくお願い致します。

 

巨匠たちの技法ビデオシリーズ製作委員会代表

高橋 亮馬 

 


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