
支援総額
目標金額 800,000円
- 支援者
- 95人
- 募集終了日
- 2023年3月6日
ピザ屋で暮らす黒猫のお話(その9)

口を痛がるぴぃちゃんを見かねた私は、家で保護したうえで抜歯手術を受けることを決意しました。
そして、保護から2週間が経ち、いよいよ抜歯手術の当日がやってきました。
抜歯手術は1泊入院になるので、たったひと晩ではありますが、ぴぃちゃんとお別れです。
私はぴぃちゃん愛用のブランケットや大好きなちゅーるとササミを看護師さんに渡して、入院の間のお世話をお願いしました。
特に大きな異常は無かった。
先生の話では抜歯手術はそれほど難しいものではなく、命の危険があるものでも無いそうです。
それでも私は、ぴぃちゃんがいないひと晩を、何とも所在なく過ごしていたのを覚えています。
そして、抜歯手術の翌日、ぴぃちゃんのお迎えへ向かいました。
私の元に帰ってきたぴぃちゃんは鼻にカテーテルが入れられており、ともすると抜き差しならない容態にも見えます。
栄養を摂取するための唯一の手段だった。
そこで、先生に話を聞いてみると、抜歯手術を受けた直後だと口から栄養を摂るのが難しく、特に食欲が落ちているぴぃちゃんだと、再び肝臓の数値が悪くなってしまうおそれがあるそうです。
そのため、栄養の摂取を妨げないように、鼻のカテーテルから直接胃の中へと高栄養ミルクを1日3回注入する必要があるとのことでした。
ただし、1日3回高栄養ミルクを注入しても、得られるカロリーは60kcalほどで、小柄なぴぃちゃんの体型でも1日に必要なカロリーの最低限にしか満たないそうです。
つまり、ぴぃちゃんが元の健康的な体型に戻るためには、1日3回の高栄養ミルクの注入に加えて、ぴぃちゃんが自らご飯を食べてくれることが必須条件になります。
ぴぃちゃんの命を繋ぐための療法食。
その後、私は先生から高栄養ミルクと一緒に食欲増進剤も受け取りました。
カテーテルから高栄養ミルクと一緒に食欲増進剤を注入することで、ぴぃちゃんが自分でご飯を食べられるようにするためです。
それから、私は毎日3回欠かさず、ぴぃちゃんに高栄養ミルクと食欲増進剤の注入を続けました。
最初のうちはぴぃちゃんが暴れてカテーテルが鼻から外れないか心配でしたが、意外にも大人しくしてくれたおかげで、毎日の注入作業は難なく続けられました。
それでもぴぃちゃんの体型はなかなか戻らなかった。
しかし、食欲増進剤はほとんど効果がありませんでした。
毎日のように食欲増進剤の処方量をカテーテルで注入しているのですが、ぴぃちゃんの食欲が回復する様子は見られません。
当然ながらカテーテル注入の度に置いているご飯も手付かずで、少しずつ私に焦りが生じてきました。
そして焦りがピークに達する術後10日頃、ついにぴぃちゃんのカテーテルが鼻から外れてしまったのです。
ぴぃちゃんの食欲の回復に賭けることに。
こうなると、ぴぃちゃんの胃へ高栄養ミルクを注入することはできませんので、生命を繋ぐために残されたのは、ぴぃちゃんが自ら進んで食べてくれることだけです。
この頃は術後の違和感がまだ残っていたのか、ぴぃちゃんは大好物のササミも口を付けませんでした。
たまにちゅーるなどの液状オヤツを舐めるくらいで、必要なカロリーの摂取には至っていなかったのです。
私は色々なフードやオヤツをあげてみたり、さらに水を置く代わりに高栄養ミルクを溶いた物を置いてみたりなど、ぴぃちゃんにカロリーを摂らせるために様々な方法を試してみました。
しかし、どのフードもぴぃちゃんの食欲を回復させるに至らず、どうしても十分なカロリーを摂取させることができませんでした。
そんなある日、友人から貰ったセール品の美味しそうには見えない缶詰を、半ば諦めながらぴぃちゃんへあげてみました。
期待薄だったが意外な結果に。
すると、驚くことにぴぃちゃんがお皿に置いたご飯を完食したのです。
ここまで強い食欲を見せたのは、保護してから初めてのことだったので、缶詰の残りもお代わりで入れてみると、それもペロリと平らげてくれました。
ついにぴぃちゃんの好物を見つけた私は、興奮を抑えられませんでした。
さっそく私は友人に電話しました。
私「この間もらった不味そうで安っぽい缶詰ってどこで買ったの?」
友人「不味そう?安っぽい?(イラッ)」
私「そう、白くて3缶セットになってて、いかにも安そうなアレ。」
友人「あーアレはスーパー○○のワゴンセールで199円(税込み)で・・・」
私「○○ねー。ありがとう!」
というやり取りを経て、私はようやくぴぃちゃんのお気に入りフードを見つけることができました。
ここからは、ぴぃちゃんの回復が目に見えて早くなりました。
ぴぃちゃんがお気に入りのウェットフードだと、1食で軽く2人前は平らげてくれるのです。
さらに、抜歯手術の予後も順調なようで、ウェットフードだけではなくドライフードも食べてくれるようになりました。
やがてふっくらとした体型に戻ったぴぃちゃんを見て、私は今までの苦労が報われたような感慨深い気持ちを覚えました。
術後の予後も問題無さそうだった。
そして、術後から1か月後の健康診断の日、またもや新たな問題が私とぴぃちゃんの前に立ち塞がるのでした。
(つづく)
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