音楽の素晴らしさ。それは音楽を聴くと、時間も時代も国も超えて、旅ができることです。行ったことのない土地はもちろん、想像の世界へも自由に行くことができます。
タイトルからイメージしたり、音の響きから色や場所を想像したり、音楽を通して様々な体験を「感じる」ことができます。

それが、いつも通っている学校の音楽室で、魂を込めて演奏する演奏家の生の音であれば、その経験はより衝撃的で、忘れ得ぬ経験となるでしょう。

教室でのアウトリーチや学校コンサートへは、ご縁があって、年に数回行かせていただいています。

初めてのアウトリーチはアメリカのマイアミにて。スタインウェイがスポンサーとなり、フルコンサートグランド2台と、ピアノの運搬&組み立てをしてくれる、イカツイお兄ちゃん達と、ヤシの木やフロリダのフルーツで生計を立てている地域の小さな学校にいくつも伺ったのです。
その地の子どもたちは、ピアノを聴くのも初めて、そして2台向かい合わせのピアノに驚き、喜び、大歓声!
ピアノから生まれ出てくる世界に大興奮で、次々と質問をしてくれ、
「遠い遠い日本からわざわざピアノを弾きに、フロリダに来たの?」という素朴な質問から、自分たちが音楽家であることを実感しました。
音楽家という職業があることさえ知らない子どもたちと出逢えたことは、音楽を通しての経験が、自分たちの人生をより豊かに幸せに彩ってくれているんだなと感じるきっかけにもなりました。

また、和歌山の盲学校では、「音が一番伝わるところに、自由に移動して」と伝えると、ピアノの下やボディの後ろ、教室の一番端、そして床に耳をつけた子もいました。
音は波動で伝わるんだという感覚に私たちが気づかされ、音の出し方をより考えるようになりましたし、その波動に集中している子どもたちの、教室にピンと張りつめる空気は今でも鮮明に心に刻まれています。

子どもたちの純粋な感覚と、音楽を自然に身体に取り込んでいくような空気感が心地よく、私たちも子どもたちからたくさんの気付きをもらっています。

子どもたちはどんな音楽もまずは聴いてみる…子どもには難しいという考えは大人の思い込みであって、彼らはまるで浴びるように音楽を感じていきます。
「聴いていたら気持ち良くなって、いつの間にか寝ていました」なんて、子どもにしか表現できないでしょう?笑


私達は生涯をかけて、ピアニスト2人が1台又は2台のピアノを共有して1つの世界を創る「ピアノデュオ」の草の根運動をしていく気持ちです。
アンサンブルは、仲間と力を合わせて1つのものを創るという点で、家族、学校生活、クラブ活動など私達の生活において基本となる存在ですし、そんな経験を待っている子どもたち、そして親御さんや先生方も、たくさんいらっしゃると思うのです。

音楽を通して、子どもたちや皆さまとアンサンブルできますことを熱望しています。

 

ピアノデュオ ドゥオール
藤井隆史&白水芳枝

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