ケニア食堂の開催報告~ケニアのスラム街で栄養教育を!!
今回、ケニア食堂をご支援頂きまして、本当にありがとうございました。皆様のご支援のおかげで、ナイロビのスラム街カンゲミ地区にあるbethel academyにて栄養教育プログラムを無事に実施することができました。子どもたちの笑顔が詰まった完了報告をお届けいたします。
【ケニア食堂の開催報告】
10月19日、ケニア食堂を開催したのは、スラム街カンゲミの一画にあるbethel academyという小学校です。教室は2部屋しかなく、パテーションで仕切り、学年ごとに授業を行っています。もちろん走り回るグランドなどありません。

高学年のクラスの子どもたちです。教科書はなく、プリントをもっている生徒もごくわずか。掲示されたアルファベット等をみながら勉強しています。

食材の運搬、野菜を洗う作業を子どもたちと一緒に進めていきました。ケニアでは、まな板を使わず手で固定しながら食材を切っていきます。

ケニア食堂のメニューは、ケニアの家庭料理ビーフシチュー(ケニアでは牛肉は安価で庶民の味方)、ニンジンライス、キャベツ、ほうれん草の炒め物(赤、緑、黄色の野菜を揃えました)、フルーツです。調味料は油と塩だけがケニア流。ガスが通っていないため、携帯用ガスコンロ、炭火を使って屋外で調理しました。


今回、ケニア食堂を1回のイベントに終わらせないための工夫について現地スタッフと繰り返し話し合い、栄養教育の教材を作成することにしました。見て、聞いて、味わうことで記憶がより強化されるからです。また、その教材を持続的にクラスに掲示することで、ケニア食堂で得た知識を思い出し、反復学習することもできます。

盛り付けの前にはみんなで手洗い。清潔を保持することの大切さも伝えました。

まずは栄養バランスの良い食事の試食です。『野菜とフルーツがお皿の半分、ライスが1/4、お肉が1/4』と実際に盛り付けながら体験学習しました。「これでいい?」と女の子がお皿を見せてくれました。


そして、味わった後は栄養教室です。まずは、今回作成した教材を使ってバランスダイエットについて説明しました。その後、「今日は何の野菜を食べた?」「何色の野菜?」などクイズ形式で進めていきました。元気よく手を挙げて回答してくれました。


みんなに感想を聞くと、「楽しかった」「おいしかった」との声が大多数。その一方、「こんなご馳走食べたことがない」との声も。安価な食材を使って開催したケニア食堂でしたが、実生活では豊富な食材を揃えることが難しいことを深く実感しました。『おなかがすいた時、何を食べたら元気が出て、身体も強くなるか?』など、次回はもっと貧困に焦点を当てた内容にしていきたいと考えています。


10月23日、24日には、カンゲミにある3つの小学校の各クラスを回り、今回作成した資料を使って合計450人の子どもたちに栄養教育を実施することができました。カンゲミには1000人以上の子どもたちがいるため、今後も引き続き取り組んでいく予定です。


【収支報告】
皆さまからご支援頂いた資金は、以下の通りに使用させて頂きました。
・食材購入費 12,500KSH
・栄養教育(3日間)の講師10名への謝礼 10,000KSH
・教材印刷代 39,500KSH
(掲示資料20枚、配布資料200枚)
・交通費 10,000KSH
・警備費 8,000KSH
作成した掲示資料は、栄養教室を行った各学校に配布しています。そして、カンゲミヘルスセンターで開催されている母子保健の栄養教室でも使用したいとのご意見を頂き、カンゲミヘルスセンターにも一部寄贈しました。また、今回作成した教材を用いて、より多くの子どもたちに引き続き栄養教育を行っていく予定です。ケニア食堂をご支援頂きまして、本当にありがとうございました。

掲示用教材20部

配布教材200部

講師用教材
【リターンの発送状況】
順次、サンクスカードや子どもたちの笑顔の詰まった写真をお送りさせて頂きます。ケニア産コーヒー紅茶セットは、3月末までにお送りさせて頂く予定です。送付する際、再度ご連絡させて頂きます。
【ケニア食堂の今後の展開】
今回、現地スタッフとともに、ケニアの食文化や食生活を反映させた教材を作成しました。しかし、カンゲミというスラム街でより効果的な栄養教育を今後展開していくためには、貧困を無視できない状況にあることを深く実感しました。今後は、今回作成した教材を使用して、より多くの小学校で栄養教室を開催するとともに、貧困下での食事摂取の工夫についても盛り込んでいく予定です。日本リザルツの活動を引き続きご支援頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。





















