「彼らの“当たり前“に野外教室はいらない」 上坂尚樹

日頃のご支援、誠に感謝申し上げます。

突然ですが、今ある環境が“当たり前“と思っている方も多くいるのではないでしょうか？毎日三食食べていること、毎日家族と一緒に暮らせること、勉強しに行く学校や教室、仕事する場所があること…など。そこに着眼点を持ちカンボジアの子どもたちの“当たり前“を変えたいという思いを持つのは、スタツア局員であり前回の春のスタツアの統括を成し遂げた上坂尚樹です。

本日は彼の支援への熱い思いを是非ご覧ください。



学生国際協力団体7期 3年の上坂 尚樹と申します。この度は私たちのプロジェクトページをご覧いただき誠にありがとうございます。

プロジェクト開始から15日が経過しました。
皆さまのご支援、ご声援がメンバーへの励み、心の支えになっております。心より感謝申し上げます。

自分たちの活動の成果として、大変嬉しく感じたエピソードについてお話しさせていただきます。

私たちは年に2回、春と夏に現地調査として実際に継続支援をさせていただいているグラフィス小中学校を訪れています。

私は昨年夏に始めてカンボジアに訪れ、グラフィス小中学校に足を運びました。

現地での活動として、手洗いや歯磨きのやり方などを教える衛生教育や、読書の大切さを教える読書教育、子どもの笑顔を存分に引き出せる運動会などをおこなっています。

子どもたちは、外で遊び汚れた手のまま食べ物を口にしたり、食事の後に歯を磨くなどの習慣が身についていません。

彼らの生活習慣を改善するべく、毎回の現地調査で取り組んできたのが衛生教育です。

昨3月、ついにその活動が実を結びました。

グラフィス小中学校があるベン村の村長さんにインタビューした際に、村人の衛生問題への意識の高さについて問いました。

村人の間で手洗いや歯磨きへの意識が高まりつつあり、ある家庭では子どもが親に手洗い方法について指導するということもあったそうです。

これは私たちが長期にわたって指導をおこなってきた大変喜ばしい成果であると考えられます。しかしそれ以上に、子どもたちが学習したいという強い気持ちがあったからこそ、私たちの声に耳を傾けてくれた結果であります。

そのような学習意欲を持つ子どもたちですが、その意識に対応する環境が整っていないのが現状です。

恵まれている環境下で生活している私たちにとってはコンクリートの立派な建物の室内で勉強するのが「当たり前」となっています。

しかし、支援先の小中学校の子どもたちには屋外にある屋根のみの教室で勉強に取り組むことも「当たり前」の１つとなっているのです。

「勉強することに楽しさを感じている子どもたちに雨や風をしのぐことが出来る教室を届けたい」

グラフィス小中学校の校長先生、私たちmichiiii、双方の思いは一致しました。

私たちには子どもたちの生活習慣や学習環境を改善させることができるのです。

声を上げ、顔を輝かせ、この胸に飛び込んできたあの子どもの環境を良い方向へと向けることが私の志です。

どうしてもこのプロジェクトを成功させ、一段と輝きが増した子どもたちの笑顔が見たいのです。

どうか私たちにお力添えをお願い致します。

最後までお読みいただきありがとうございました。