池田智美選手からのメッセージ①（地元でこれからしたいこと）

 

当時15歳、中学校の卒業を機にわたしは地元輪島を離れました。

石川県内でバスケットボールの強豪校である県立津幡高校に進学するためです。

 

わたしの地元は幼稚園・保育園から高校までほとんど知った仲間で育っていく、そんな環境です。
ファストフードや映画館は車で1時間ほど行かなければないし、小さな町で、歩けば知り合いに会う。田舎を絵に描いたようなところです。若いわたしは田舎から出ることに心躍らせていました。

 

「バスケを極める」ために高校で地元を離れるということに抵抗はなかったし、バスケを通してたくさんの素敵な仲間や多くの学びがわたしを成長させてくれました。しかし、離れて過ごす中でわたしの心の中にはいつも故郷の存在がありました。

 

（千枚田）

 

 

（稲舟の坂）

 

 

地元を離れると、今まで当たり前だと思っていたことが特別だったんだと知ることができました。ファストフードがいらないほど、びっくりするくらい美味しい魚貝類や新鮮なお野菜をいつも食べていたこと。家族や親せき関係なく、いつも気にかけてくれる地元のみんながいること。ずっと見ていられるようなキラキラと輝く波、かとおもえば荒れ狂う波に変わる、いろんな表情を見せる大きな海。夏になると町全体で作っていく大きなお祭り。ホタルと一緒に歩く道やカエルが大合唱する田んぼも……全部かけがえのない日々で、とても大好きで特別な故郷です。思い出すと涙が止まりません。 

 

 

（震災前の輪島朝市）

 

 

（震災後の輪島朝市）

 

 

震災が起こり、何もかもなくなった地元を見て、喪失感でいっぱいでした。
周りの方が心配してくださり、たくさんの支援をしてくださいました。

 

わたしに何ができるのか？ずっとそんなことを考えていました。
建物はまた建つかもしれないけれど、能登の町や人がどう復興していくのか。
これには継続的な取り組みが必要なのではないかと。

 

そんな時に能登に3x3の女子チームを立ち上げると同じ中学校の同級生が旗を振り、立ち上げに向けて動いていることを知りました。

 

チームに関わってくれないかと声をかけていただき、今回選手として登録することを決断いたしました。

スポーツができる段階ではない。

震災後輪島に帰った時はまだそんな状態でした。

復興はまだまだこれからも続いていくと思いますが、地元のみなさんにバスケのプレーをお見せして元気や勇気を与えたい。月並みの言葉ですが、みなさんの誇りとなり、応援してもらえるようなチームを作りたい。そして自分が学んできたことを子ども達に還元していきたい。そして大好きな能登の魅力を全国に発信していきたい。

ECHAKE-NA NOTOの活動を通して、チーム能登が一致団結できるきっかけとなり、能登の温かい「町」としての復興に寄与できるよう活動していきたいです。

  

 

 

 

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池田選手の自己紹介の動画はこちらの活動報告でご覧ください。

 

 

合同会社 Break through

代表　谷 遼典

mail　3x3noto@gmail.com

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