
支援総額
目標金額 10,000,000円
- 支援者
- 623人
- 募集終了日
- 2021年2月26日
3年後の活動報告
大変ご無沙汰しております。古代大豆を守るためにこちらで汎用コンバインを購入するための資金として1,000万円のクラウドファンディングに挑戦し、みなさまのおかげで達成することができた株式会社ここくの加藤です。
はやいものであれから3年の月日が流れましたがみなさまお元気でしょうか。
正月早々の能登地方をおそった地震では、私の富山時代の友人を含め多くの方が被災され今なお不安定な状況で、何かできることはないかと考えながらも、自分たちもいつ起こってもおかしくないことを改めて考えさせられる日々です。
そんな中ですが、今日は以前から考えていた3年後の近況報告をみなさんに申し上げたく、久しぶりにログインしてこの記事を書いております。
3年間、本当にいろいろなことがありましたのでちょっと長くなりそうですが、なるべくかいつまんでいきたいと思います。
<リターンについて>
まずクラファンが成立してすぐに大変だったのはリターン。400件以上の発送などしたことがなく、いくつかご迷惑をおかけして怒られてしまったりでいろいろと申し訳ないことをしてしまいました。
デザインのリターンに関してはすぐにできるものではなく、打ち合わせをしておはなしをして、2年ぐらいかけてようやくほぼ全て終わったかなという状況です(まだ全部終わっていません)。
以下はご支援いただいたリターンとして制作させていただいた一部です。とても素敵なみなさんばかりですのでぜひご覧ください。
<倉庫の建設>
クラファンと同時進行で経営計画の制作、銀行の融資が進んでいました。
以前の活動報告の記事で「認定農業者」になれたからようやく見えてきた念願の倉庫建設。
銀行の融資が無事通り、経営計画とともに見積もりをお願いしていた施工業者さんに報告をすると、なんと「俺はもう体力的に無理じゃ」と言われてしまったのです。。
施工業者さんが変われば金額が変わりますのでとんでもないことです。経営計画もすべてパー。
これがまず真っ青事件その1です。
なんとか古い付き合いの別の施工業者さんがほぼ同じ金額で引き受けることになり、ちょうど木材が高騰する直前だったので、融資がまだ確定していない段階でプレカット(設計通り木材をカットする作業、約1,000万)を先に発注しました。
ところが、打ち合わせしている時に気づいたのです。土地の面積的に倉庫の長さを7間(約12m)で発注していたはずの倉庫の設計が、なぜか長さ8間で設計されていることを・・*真っ青事件その2
2mも伸びたら崖にはみ出してしまう・・もうプレカットは終わっていたので、現地で再度あたらしい施工業者さんと測量をして、なんとかギリギリ入ることがわかりました。でも1間多くなった分、当然工事費も多くなっていて、これはもう飲むしかありませんでした。
そうして7月には工事がはじまり、基礎ができて、順調に工事は進んでいきました。
それと同時に融資を受けるためには登記書が必要になるわけですが、その登記をする人たちがおそろしいことをいいはじめたのです。
「ここは農地だから許可できないです」
真っ青事件その3です。許可がおりなければ融資も降りない。今の工事費全部自腹で払うなんて無理。農地に倉庫を建てる許可はしっかりと取得していたので、そんなはずはないと思ったのですが、、何度も話をした結果、その方の勘違い(勉強不足)ということがわかり、無事に登記できることになりほっと一安心。
そうして迎えた11月。はじめてのコンバインでの大豆の収穫です。コンバインを格納することはもちろん、収穫した大豆を乾燥する乾燥機や選別機なども同時に融資で購入したので、それらを稼働するための倉庫ですが、工事が遅れてまだ完成していませんでした。
間に合わないので乾燥機だけ動くようにしてコンバインを納車してもらい、大豆を収穫。
まだ使い慣れないコンバインでの収穫。確かに早く収穫できるけど、本当に収穫できているのか?
スピードはどのくらいあげていいんだろう、などなど、粉塵を吸い込まなくていい喜びよりも機械の操作に右往左往してしまいました。
そうして倉庫が完成して、野晒しでシートをかぶせて保管していたコンバインを倉庫に入れようとしたところ・・・あれ?入らない!?*真っ青事件その4
なんと入り口の高さが足らずコンバインが入らないのです。前から入れても後ろから入れてもどうしても当たってしまう。当然コンバインの高さは業者さんにお伝えしていたのでそのとおりの設計をしているはずなのですが、あまりにもギリギリの設計だったのと、シャッターをつけた業者さんが想定よりも下につけていたのが原因でした。
なんとか入るようになり(それでも5mmぐらいの隙間)ようやく入った時の写真が上の写真です。
そうして無事に倉庫が完成。銀行の融資もおりて支払いを済ませて、念願の倉庫が建って嬉しい反面、安心感とともにグッタリしたのでした。
大豆の収穫が終わってからのコンバインの掃除は本当に大変でしたが、ピカピカに掃除して次の出番まで大切に大切に保管しようと思いました。
汎用コンバインが来たことで、粉塵を吸い込むことなく短時間で収穫できるようになったことは本当に大きかったですが、これまで続けてきた作り方と違う形をあたらしく作っていく作業でもありました。
これまでは手刈りで収穫した大豆を脱穀し、残った枝を燃やして灰にして土にもどしていましたが、コンバインはバラバラに砕いてそのまま土に還します。燃やしていた時と比べてガサガサの状態になり、直後にまく麦の発芽に影響するのではないか。
案の定、直後にまいた麦の芽が全然出てこない。1週間経っても2週間経っても芽が出ないのですべて種をまきなおしました。種まきが遅れると収穫が遅れ、麦の収穫よりも先に梅雨がきてしまいます。
心配されていた翌年の麦の収穫でしたが、無事に梅雨前にすべての麦を汎用コンバインで収穫することができました。汎用コンバイン、2回目の出動です。
しかし、もうひとつの問題があらたに発生していました。
これまで借りていた畑を返さなくてはいけなくなってしまったのです。
倉庫から近いところにまとまって畑があったからこそ倉庫を建てたのですが、その半分を返さなくてはいけなくなってしまいました。代わりとして急遽見つけた畑は車で10分ぐらいかかる遠いところ。汎用コンバインはそこまで時速が出ないので、自走で行っていたら1日かかってしまいます。
普通はトラクターで牽引して持っていきますが、なにせ汎用コンバインは3t弱。長さも10m近いのでトラクターの馬力もさることながら、大型の牽引車がないと遠くの畑まで運ぶことはとても不可能です。
汎用コンバインをひっぱることができるような馬力のあるトラクターと牽引車を購入すると、それだけでまた1,000万近くかかります。そんなお金はないのでどうしたものかと悩んでいた時、近くの車屋さんが運んでくれるということになりました。その車屋さんは商工会で知り合った、息子と同級生の父兄でもある方。「運んでやるよー!そっからそこやろ?」と言ってくれた時は本当にありがたいなと思いました。
麦の収穫は順調に終わり、7月に大豆の種まきをしました。
順調に育っていた大豆でしたが、その年未曾有の大型台風が宮崎をおそい、壊滅的な被害を受けました。
予定していた収穫量の半分以下。
汎用コンバインで刈っていても、大豆がほとんどなく、質も悪く本当に辛かったです。せっかくあたらしく作ったあわせ味噌や、ご愛顧いただいていた「ごはん豆」の販売を一年間中止にしなくてはいけなくなりました。
そして播いたはずの麦の種の芽がまた、出ません。
昨年は大豆の枝がたくさん残っていたのが原因だと思っていましたが、ここで気づいたのは種まき後に大雨が降っていたことです。これが発芽不良の原因とわかり、再び種をまきなおしました。
その翌年、あらたに発酵あんこなどのお菓子をつくるようになり、スタッフも2人増えましたが、ここでやってきた次の試練は資金繰りです。
実はクラファンで得た金額は会計上は寄付ではなく、売上扱いです。リターンを返した時点で売上になり、その翌年度に所得税を払わなくてはいけない。その分の税金がクラファンを終えた1年半後に一気にやってきました。さらに倉庫を建てたことであらたに固定資産税も増え、固定資産取得税というのも払わなくてはいけない。予定納税もやってくる、スタッフも増えている。
本当に破産するかと思いましたが、なんとかデザインの仕事などで補って乗り切りました。経営者としての自分の未熟さを思い知らされました。
クラファンをこれからしようと思っている法人の方は特にいっておきたいですが、予定納税なども含めて考えると、必要な金額の倍ぐらいを達成目標にしないと資金繰りが大変なことになりますので気をつけてください。
翌年無事に麦の収穫が終わり、汎用コンバインが3度目の出番を終えた2023年5月、ここくは創業10周年を迎えました。本当にいろいろあった10年でした。
その年の大豆も大雨が降り、倉庫の法面が崩れたほか、大豆も再び大きな被害を受けて収穫量が減りましたが、それを見越して面積を拡大していたので、味噌や醤油に必要な量は十分に確保できました。
面積を拡大できたのは他ならぬ汎用コンバインがあったからです。そしてそれを遠くまで運んでくれる車屋さん、台風がきた時は地元の農家さんのおかげも大きかったです。
そして今年、汎用コンバインの使い方も4回やってみてようやくわかってきました。一番効率よく畑を回る方法や、できること、できないこと、得意なこと、不得意なこと、メンテナンスの方法など。
そんなこんながありながらも、元気に出店したり畑に出たりしています。
もうここからは安定した形をつくっていくことと、しっかりと次につなげていくことを考えたい。このおはなしが終わりにならないように、これからもおいしいものをみなさんにお届けしていきたいと思います。
まだまだ未完成なここくですが、必ずいい形をつくって次の世代につなげていきますのでどうか引き続き見守っていただけたら幸いです。
ここく
オンラインショップ
今は東京にもしっかりと届けられるようにがんばっています。
2月からはこだわりやさんという店舗でみやざきフェアがあり、ここくの商品が東京にも並びます。売れないとそこで終わりですが、ちゃんと売れれば常に置いてくれるようになるのでお近くに住んでらっしゃる方はぜひご利用ください。
以上、3年間の簡単な報告でした。
次は苦労話ではなくいい話が元気にたくさんできるように(苦笑)
また機会を見て送りますのでそれまでみなさんんもお身体ご自愛くださいませ。
<追伸>
お隣の鹿児島で在来小豆を復活させるプロジェクトがはじまっています。
こちらもお時間ある時に見ていただけたら幸いです。
https://readyfor.jp/projects/azukikeikaku
リターン
5,000円

サンプル支援A|ごはん豆+コンセプトブック
古代大豆を水戻しなしで白米と炊くだけで手軽に食べられる「ごはん豆」サンプル(2合分)と、古代大豆に出会った物語を収めたコンセプトブックを郵送でお送りいたします。
<お送りするもの>
・ごはん豆(2合分)
・コンセプトブック(14P)
・お礼状、ごはん豆の食べ方
- 申込数
- 28
- 在庫数
- 1971
- 発送完了予定月
- 2021年4月
5,000円

食べて応援A|プレゼントにも最適!ここく全商品サンプルセット
ここくの全商品のサンプルが楽しめるだけでなく、贈答用としても使用できる箱入り(包装付き)セットです。
<お送りするもの>
・コンセプトブック
・本染手拭い
・お礼状
・ごはん豆(コリコリ香ばし豆ごはん:2合分)
・ごはん麦(プチプチ麦ごはん:2合分)
・きょうははんなりお豆はん(ほんのりピンクの古代黒豆ごはん:2合分)
・むかし麦茶(出がらしも食べられるピンク色麦茶:2リッター分)
・古代大豆で仕込んだ麦味噌(全て自社原料・無添加仕込:100g)
・沖の潮 (自社製造・沖の海水→平釜薪炊き:30g)
・大麦粉(ホワイトソースの素:30g)
- 申込数
- 468
- 在庫数
- 531
- 発送完了予定月
- 2021年4月
5,000円

サンプル支援A|ごはん豆+コンセプトブック
古代大豆を水戻しなしで白米と炊くだけで手軽に食べられる「ごはん豆」サンプル(2合分)と、古代大豆に出会った物語を収めたコンセプトブックを郵送でお送りいたします。
<お送りするもの>
・ごはん豆(2合分)
・コンセプトブック(14P)
・お礼状、ごはん豆の食べ方
- 申込数
- 28
- 在庫数
- 1971
- 発送完了予定月
- 2021年4月
5,000円

食べて応援A|プレゼントにも最適!ここく全商品サンプルセット
ここくの全商品のサンプルが楽しめるだけでなく、贈答用としても使用できる箱入り(包装付き)セットです。
<お送りするもの>
・コンセプトブック
・本染手拭い
・お礼状
・ごはん豆(コリコリ香ばし豆ごはん:2合分)
・ごはん麦(プチプチ麦ごはん:2合分)
・きょうははんなりお豆はん(ほんのりピンクの古代黒豆ごはん:2合分)
・むかし麦茶(出がらしも食べられるピンク色麦茶:2リッター分)
・古代大豆で仕込んだ麦味噌(全て自社原料・無添加仕込:100g)
・沖の潮 (自社製造・沖の海水→平釜薪炊き:30g)
・大麦粉(ホワイトソースの素:30g)
- 申込数
- 468
- 在庫数
- 531
- 発送完了予定月
- 2021年4月

緊急支援|ミャンマー地震へのご支援を

- 現在
- 5,303,000円
- 寄付者
- 659人
- 残り
- 38日

緊急支援|岩手県大船渡 山火事被害へのご支援を

- 現在
- 7,593,000円
- 寄付者
- 802人
- 残り
- 7日

夜の世界で孤立・困窮している女性たちに、必要な支援を届けたい

- 総計
- 175人

【大船渡 山林火災】3.11の被災地が再び被災. 緊急支援を開始!

- 現在
- 3,618,000円
- 寄付者
- 396人
- 残り
- 7日

病名すら知らないまま、死にゆく命を救う|新小児病院完成まであと一歩

- 現在
- 35,340,000円
- 寄付者
- 441人
- 残り
- 2日

真の復興は間近!奇跡の美酒、世界流通に向けてあと一押しのご支援を。

- 現在
- 5,214,000円
- 寄付者
- 200人
- 残り
- 7日

継続寄付でミャンマーに希望を ~繋がる支援で避難民の明日を~

- 総計
- 125人