森の妖精＜きこりの木馬＞を子供たちに贈りたい

芦ノ湖畔の箱根九頭龍の森。

爆弾低気圧がもたらした強風が森の中の枯損木を倒し、散策路脇のヤマグワの掛かり木になってしまいました。どちらもそこそこの大木。枯損木はヤマグワの二股にしっかりとはまり込み、垂直方向に重心が固定した結果、ヤマグワを伐っても全く傾かない状態に。

このため、さらに慎重に伐り離し、切断した上部にチルホールを掛けて引っ張ると、２本とも一気に崩れ落ちました。この枯損木、すでに枯れてから数年が経過しており、腐朽が進んでいたのですが、高さ15メートル、根元は直径80センチもあり、危険な存在でした。

森では高齢化した大木が倒れると、そこに実生が芽生え、背を伸ばすための競争を始めます。若木だって台風や大雪などに翻弄され、折れたり、倒れたりと、安穏としていられない。木馬はこうして命を全うした木々を利用して作っています。新たな生命を吹き込んでいるというわけです。