相棒との出会い。

人との出会いにご縁があるなら、モノとの出会いにも、それはある。

意外と、この「モノ」とのご縁に気づいていない方、多いのかもしれません。

思い起こせば、あれは、1年半ほど前の「サンタラン」というイベントでのこと。

札幌の大通公園を、サンタの格好で練り歩くチャリティーイイベントで、僕は、そのとき、けん玉サンタパフォーマーとして、参加しておりました。

奇しくも、テレビ取材なども入っていたので、注目されていたイベントでもあったのですが、そのときの僕は、まだ、「スパイク」（中空にある玉をけん先でさす）の精度が悪く、"決め技"を欠いた状態。

大技というと、「ツバメ返し」くらいしかない状況で、自分を売り込みきれない不甲斐なさに、強い憤りを感じる結果となりました。

「次に同じシュエーションに立つときには、「ダウンスパイク」を絶対決められるようになる！」

そう腹をくくったものの、なかなかできるようにならず、苦しんでいたのですが、そんなとき、パフォーマーサイズのM玉「太陽」に、プレミアムホワイト塗装なるものが発売されたことを知り、何の気なしに、入手してみました。

もともと、けん玉というのは、重さがある方がやりやすく、ガタイが大きいほど、動きが遅くなるので、目で見て捉えやすくなるものであるため、パフォーマンスをするなら、山形工房の「太陽」のような、ひとまわり大きいけん玉の方が、安定度がある…ということは、師匠のず〜まだんけを通して知っていました。

それゆえに、オランダのサンライズ社のパフォーマーサイズというのを買ってみて、しばらく使っていた（サンタランのときもこれを使用）のですが、いっこうに、その良さを感じられず…

やはり、けん玉のサイズの問題ではなく、自分の腕の問題なんだな…と、悶々としていたのですが…

「出来たし…？！」

それは、本当に、あっけない瞬間でした。

あれだけ、差さった試しのなかった、「ダウンスパイク」が、プレミアムホワイトの「太陽」でやってみれば、すんなり出来たという…？！

精度の悪かった飛行機も、同様に、ビシッと決まる爽快感！

そう、パフォーマーサイズなら何でも良かったわけではなく、"けん玉として作り込まれた"パフォーマーサイズでこそ、さきの理屈が成り立つ…それを体で理解した瞬間だったのです！

山形工房の「太陽〜プレミアムホワイト」、けん玉作りに真摯に取り組んできたメーカー製だけあって、塗装の重厚さから、重心バランスに至るまで、「完璧」でした。

まさに、僕の手に"フィット"、もとい、"適合"したのが、このけん玉だったのです。

言うまでもなく、このけん玉を手にしたことが、パフォーマーデビューの決定打となったのです。

"モノ"にも出会いがある。

適切な"モノ"との出会いで開ける人生もあるのです。

- 貴方の人生を変えた、モノとの出会いは、何ですか？