プロジェクト概要

【藝大アーツイン丸の内 2017 学生自主企画】

 東京藝術大学と三菱地所株式会社が丸の内からアートを発信するイベント「藝大アーツイン丸の内2017」が10月16日(月)~10月29日(日)に丸の内エリアにて開催されます。第11回目を迎える今回は、開催期間・エリアを拡大し、ライヴ感のある魅力的なプログラムを用意しています。本プロジェクトでは、学内公募により選出された斬新な学生企画をイベントで実現することで、東京藝術大学が放つ若い芸術の力を丸の内から広く社会へ発信します。

 

歴史があり、新しい文化と経済の発信源でもある丸の内で、マイノリティとされるような人々をアバターとして未知の人を経験できる新しい掛け軸を展示したい。

 

初めまして、近藤銀河と申します。東京藝術大学の学部二年生で、芸術学科という芸術を学問的に研究する学科で、美術史や哲学などを学ぶかたわら、展示などもさせていただいております。車椅子を使いながら、日々上野に通って芸術漬けな毎日です。

 

今回は、丸の内ビルディングさまで映像作品の展示をさせていただくこととなりました。展示するのは、映像を用いて現代の掛け軸を目指した作品であり、それはまた声にならなかった声を届けるための作品です。

 

そのための資金を、クラウドファンディングを利用して集めさせていただきたく存じます。皆様の応援よろしくお願いします。

 

 

実際に展示する映像作品の一部

 

 

声にならない声を聞きながら

 

私にとって生きるということは、ここにいるよ、と言いながら、何かを表明することでした。さもなければ、消え去ってしまうような儚い声、私はそれを聞き続けてきたのです。性のあり方は人と違い、健康でもない自分にとって、私という存在はともすれば消え去ってしまうように感じられてきました。世界の中には多くの人間の描写があるのに、自分に近いものはなく、それが理解可能な世界として立ち現れているのだと。


そんな私を救ったのは、学問であり表現の数々です。そこには、自分が聞いてきた、発しようとしてきた、声にならない声が、少なくはあっても、はっきりとあったのです。そうした声が聞こえる場所を広めることは、全ての人にとって大切なことだと考えています。だって、マジョリティな人間なんていないのですから。平均は平均でしかなく、全ての人は何かの形でマイノリティでしかありません。その意味で誰もが、理解可能な世界の中で一人一人の孤立を抱えているのです。

 

私にとって、ものを作る、ものを考える、という行為は全てこの声が聞こえる場所を広げてそこにたどりつくためのアクションなのです。これまで私はゲームや写真など、さまざまなメディアを利用して、自分の感覚と他者との距離を探るような作品を作ってきました。その1つとして、下の写真は、セクシャルなテーマをどう表現しえるか、ということを考えて作った作品です。

 

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過去の作品『SelfieFantasy6』
多重露光で自分と自分が抱き合うところを表現。
写真を通して何かを所有することへの抵抗についての作品。

 

 

あの人たちに移入すること

 

東京藝術大学と三菱地所様の共同企画で、学生の企画を丸の内ビルディングの中で展示させてもらえる「藝大アーツイン丸の内」に参加させてもらえることになりました。丸の内での展示という話を聞いて思ったのは、その場所の古さと、土地開発の続く新しさでした。名前の通り江戸城の堀の内にあり、藩の屋敷が立ち並んだ場所だったのです。そして、今なお、新しい文化と経済の発信源でもある場所。そうした前提のもとに考えたのが新しい掛軸という物でした。さっとかけることで空間を生み出し今ある場所を変える掛軸は、既存の建築の中にも調和し、今回の企画にしっくりくるように思えました。


しかし、新しい掛軸とはなんでしょうか?それは決して、プロジェクタを利用することや、ネット上で好まれるGifイメージ(短いループを繰り返す映像)の瞑想性を組み込んだり、ゲームと絵画の没入体験を掛け合わせるようなところにあるのではないと、私は考えます(それらは実際、要素ではあります)。


もとに立ち返ってみれば、掛軸に描かれるような山水画題の中では何人かの人物が描かれているのですが、その人物たちは、鑑賞者が移入し、絵の中の理想世界を体験するためのアバターでした。それらの人物の多くは士大夫と呼ばれるようないわゆるエリート層の人々でした。私はこの点にこそ、新しさを注入するポイントがあるように思えました。そこで描かれる人々=鑑賞者が移入するアバターを、マイノリティとされるような人々に変えてみたらどうでしょうか?未知の人を経験し、その中に仮初めに入って世界を見てみること、それこそ、新しさのコアなのだと思ったのです。


それは、多くの人にとっては未知の探求であり、また、幾らかの人々にとっては自己の反射を見いだすこと。そうした新しい掛軸を是非、丸の内という場所に展示し、声にならない声の響く領域を拡大したいのです。

 

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掛け軸に登場する人物の一人。見つめる先には何があるのでしょう??

 

 

新しい時代の掛け軸を!

 

新しい掛け軸では、ドット絵とリアルなCGを組み合わせた映像を使用します。ゆったりとしたテンポの映像を、短い間隔でループさせ、見る人を瞑想と移入の体験へいざないます。今回の展示では、三本の掛軸をそれぞ三カ所に展示したいと考えています。

 

映像は全て、リアルタイムに演算され出力されるもので、展示にはある程度のスペックのあるコンピューターが必要となります。また、出力のための解像度の高いプロジェクタも必要です。これらは全てレンタルで賄いますが、こうした機材はレンタルであってもそれなりの額がかかってしまいます。

 

`映像作品のコラージュによるイメージ

 

 

出会いと瞑想

 

今回、丸の内という場所で、マイノリティを扱った掛軸を展示することで、何か新しい見方が生まれればいいと、私は願っています。多様性ということが叫ばれる中で、何故そうした人たちはあまり表現の中に現れないのか、そうした人たちが街へ繰り出すには何が必要で、どんな風に当たり前に生きているのか。覆い隠されがちなそれらを、きちんと表していくことは、誰にとっても何かを変えていくことです。そのための一歩として、今回の展示が成功することを願ってやみません。

 

皆様がどのようなお立場の方々なのか、今この時点から私に予想することはできません。けれども、この想いに何かを感じてご協力をいただけるのならば、それは新しい連帯のきっかけとなるかもしれません。ぜひ、ご協力のほどをよろしくお願いいたします。

 

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写真作品。人と人が結ぶことについて。

 

 

リターンについて ご自宅にアートを!

 

実際に今回展示した掛け軸を受け取っていただくことができます。モニターやプロジェクタ、あるいはスマートフォンなど、思い思いの端末でご自宅に気軽なアートを飾ってみてください。

 

■掛け軸一本 (映像+ソフトウェア)

展示される三種の掛け軸の中から一本、お好きなものを、実際に展示で使用されるソフトウェア(win)と、出力した映像のセットでお渡しいたします。
映像はHDと4K形式の二種が付属いたします。

注 ソフトウェアの方はスムーズに動作させるには、比較的高めのスペックのPCが必要となります。
ソフトウェアはWindowsとなっております。


■掛け軸三本セット(映像のみ)

展示される三種の掛け軸を全種、ループする映像の形で出力しお渡しします。HDと4K形式の二種が付属いたします。

 

 

■掛け軸三本セット(映像+ソフトウェア)

展示される三種の掛け軸を全種、実際に展示で使用されるソフトウェア(win)と、出力した映像のセットでお渡しいたします。
映像はHDと4K形式の二種が付属いたします
注 ソフトウェアの方はスムーズに動作させるには、比較的高めのスペックのPCが必要となります。
ソフトウェアはWindowsとなっております。

 

■掛け軸三本セット(映像+探索ソフトウェア)

展示される三種の掛け軸を全種、実際に展示で使用される探索ソフトウェア(win)と、出力した映像のセットでお渡しいたします。
映像はHDと4K形式の二種が付属いたします。
探索ソフトウェアは、通常ですと固定された画面を離れ、作品をさまざまな角度からご覧いただくことができます。
普段は見れない作品の舞台裏をご覧ください。
注 ソフトウェアの方はスムーズに動作させるには、比較的高めのスペックのPCが必要となります。
ソフトウェアはWindowsとなっております。

 

■藝大美術館で展示中の「素心伝心」展のチケット

 

実際に受け取っていただける作品とソースファイルの一部。
実際に受け取っていただける作品の一部。
探索ソフトウェアのリターンを受け取っていただくとご覧のようにさまざまな角度から作品をご覧いただけます。


 


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