台風被害にあったフィリピン貧困地域に学校を建てたい！！

フィリピンの台風被害を受けた地域での小学校建設事業にご支援ご協力くださったみなさまへ　

 

お久しぶりです、こんにちは！フリー・ザ・チルドレン・ジャパン代表の中島早苗です。昨年2015年に、Readyfor?を通じてご寄付いただいた「フィリピン・レイテ島での小学校建設事業」の工事が、2016年7月末に終了し校舎が完成いたしました！！

 

8月に入り現地を訪問し、完成した校舎の見学と、開設式に出席してまいりましたのでご報告いたします。

 

当初の計画では6月中に完成予定でしたが、5月に全国統一選挙が開催されたことや、雨や台風などの悪天候で建設工事に時間がかかり、校舎の完成は7月末となりましたが、無事にきれいで明るく清潔な教室ができあがりました。

 

校舎の完成のためには、現地パートナーNGOを通じて教育省、支援先のバリオン小学校との連携、協働を行い、建設業者との何度ものやりとりがありました。新しい校舎を作ってより多くの子どもが安心してきれいな校舎でしっかりと学べるようにしたいというこの事業に関わる全ての者の共通の思いと協力があり実現できましたが、それに共感してくださった皆さまのご支援がなくては、事業は始まりませんでした。現地の先生や教育省職員、事業関係者全員がご協力くださった皆さまに心から感謝を伝えてほしいと申しておりました、本当にありがとうございました。

 

↑完成した校舎（レイテ島オルモック市バリオン小学校）

 

フィリピンでは、2012年から幼稚園教育が基礎教育制度に組み込まれ、義務化され小学校は7学年（幼稚園1学年＋小学校6学年）が学ぶことになっていますが、予算不足により校舎や教材が間に合っていない現状があります。このバリオン小学校でも7学年が学んでいるにも関わらず台風の影響で校舎が壊れ、予算不足で増築できない環境にあったので私たちが支援をする前は5学年分しか教室がありませんでした。

 

今回、皆さんのご協力のおかげで1学年分の校舎を建設することができ、幼稚園の子どもたちやその他の学年が利用できるようになったのです。

 

さて、校舎の中に入って動画を撮影してきました。その名のとおり本邦初公開！幼稚園生が利用することを考え、校舎内の壁は明るくカラフルになっています。また、トイレや手洗い場を設置し、子どもたちが屋外で用を足さないでいいように環境を整えました。

 

 

今はまだ内装の壁の塗装ができあがったばかりですが、9月中には、黒板、机やいす、棚、天井扇風機が設置される予定です。こちらが設置されましたら後日再度ご報告いたします。

 

2016年8月9日には、校舎完成お披露目開設式が開かれました。式典には、教育省担当職員、隣の地域の小学校の校長先生、PTA、エンジニアの方々や、日本からはフリー・ザ・チルドレン・ジャパンとともに、この学校建設のために何年にもわたって募金活動に取組んだ桃山学院高校国際協力クラブ（スクールバイスクール）の顧問の首藤先生なども出席し、皆でお祝いをしました。バリオン小学校に通う生徒さんたちが歌やダンスを披露してくれて、大変もりあがりました。

 

↑子どもたちが順番にメッセージを披露してくれました。「新しいきれいな校舎ができて、これから学校に通うのが楽しみです、ありがとうございました」とスピーチをした子どももいました。

 

式典のあとには、学校に通う子どもたちと交流をしました。「新しいきれいな校舎ができて、とても嬉しいし、誇らしいです」と話してくれた子どもが印象的でした。

 

 

バリオン小学校には、現在約250名の子どもたちが通っています。10年前は11.5%もの子どもが中途退学をしていましたが、先生や地域の職員が家庭訪問をして教育の重要性を伝え、今では2%弱までに減りました。それでも、貧困や家庭の事情で中途退学を余儀なくされる子どもたちがいるので、この現状を変えて、すべての子どもが小学校に通えるよう小学校にしたい、そのために新しい校舎は子どもたちのやる気をサポートするものです、と校長先生は話されました。

 

改めて、ご協力くださった皆さまの温かいご支援に重ねてお礼申し上げます。内装の写真が届いたらそちらを最後のレポートとし後日ご報告いたします。

 

フリー・ザ・チルドレン・ジャパン

中島早苗