アフリカでの教室建設、この言葉を聞いてポジティブな印象、ネガティブな印象どちらの印象を持たれますか?日本では「ハコモノ」援助という言葉があります。今回はこの「ハコモノ」援助についてです。

 

そもそもこの「ハコモノ」という言葉が出てきた背景には1954年から1978年頃までの高度経済成長期の日本国内の政策があります。特にこの時期の後半に行われた道路・ダムなどのインフラ整備を行う公共事業政策です。

 公共事業はそれらが有効に活用されることによる直接的効果だけでなく、建設業界を刺激する経済政策の1つでもあります。しかし、その後のバブルの崩壊に伴う予算削減から、予想より活用されていない建築物が「ハコモノ」として批判をうけるようになります。

 

 また、こうした予算削減の流れの中で、日本政府は海外での建築物を日本企業に発注することが多くなります。それは高い建築技術の海外への提供とともに、国内企業の救済策でもあります。

 

 海外での建築物も日本国内と同じように予想より活用されていない建築物が現れるようになりました。日本とは異なる厳しい環境の中での調査であり、結果的に不十分な事前調査に基づいた建設になってしまったこともあったのだと思います。また、十分な事前調査をしても、結果が伴わないことはあると思います。ただし、日本企業の高い技術力のため多くの事業が高い評価を受けていることも事実です。

 

 私たちが今回のプロジェクトで重視したことは以下になります。

・現地の学校建設基準に従っていること

・現地だけで建設が可能であること

・緊急性

 

 現地の学校建設基準、現地だけで建設が可能であることが重要だと考えた理由は1教室のみの建設であることが1つにあります。この1教室ずつ建設するということは、この地域の教室建設の主流となっています。1年生から6年生までありますので理想は6教室です。しかし、入学する子どもの数が少ない地域もあることから3教室をまず目指しています。1年生と2年生、3年生と4年生、5年生と6年生という2学年の組み合わせが同じ教室で勉強することがこの地域では多いです。そして、3教室同時に建設することは予算的に難しいため1教室ずつ増やしていこうと現地行政は目標を立てています。そこで重要となることが現地の学校建設基準と現地だけで建設が可能であることです。

 私たちNGOが団体の考えに基づく建設を行うことは、現地行政、住民の気持ちを考えれば迷惑になってしまう可能性があります。もちろん、現地が進める方針の中に私たちがアイディア、技術などを提供し現地の方々が納得する形になるのならば、1つの国際協力の形ではないかと思います。しかし、現地での経験が浅い私たちは、まずは現地の技術、プロセスを学ぶべきだと考えています。

 緊急性についてですが、ポニ県の4教室に1教室がわらぶき教室であるという事実は、私たちにとって驚愕すべきことでした。先生の研修も必要です。その研修を担当する先生の指導者の要請も必要です。教材不足も解消すべきことだと思います。教育に対する地域の考え方も変革する必要があるかもしれません。

 決して教室を建設することで全てが解決するとは考えていません。ただし、教室があるだけで解決される問題があります。必要な「ハコモノ」を否定的な「ハコモノ」として捉えることは多くの子どもたち、先生たちの貴重な時間が奪われることにつながると私たちは考えます。

 

 今日はクリスマスです。皆様からのご支援も103万8千円となりました。残り66万2千円です。残り日数33日のクリスマスの日まで、日数的な折り返し地点の前までにこれだけのご支援が集まることは想像していませんでした。

 

 皆様からのご支援、温かいメッセージは現地へのご支援としてはもちろんですが、私たちにとっても一生忘れる事のできないクリスマスプレゼントになっています。皆様からのお気持ちに報いるためにも残り期間、プロジェクトの実現を目指し皆でがんばってまいります。皆様からのご支援に対しまして心より感謝申し上げます。そして、ル・スリール・ジャポンから皆様にたくさんのル・スリール(笑顔)が訪れますこと願って「メリークリスマス!」

 

新着情報一覧へ