「世界一のパン」を日本語、英語、二つの言語で綴ることに決めたのは、カナダの皆さんへの「ありがとう」の気持ちを、カナダの人たちにも届けたいと思ったからです。そして、そのためには、カナダの人が読んでも美しい英語で、しっかりと物語を描きたいと思っていました。

実は、子ども向けの英訳本の中には、ネイティブスピーカーの方から見ると、あまり英語として美しくないということがしばしばあるそうです。ルポ絵本「世界一のパン」の翻訳者ハート・ララピーさんも「日本の子ども向けの英訳本で、ネイティブのわたしたちが自分の子どもたちに読ませたい英文は、ほとんどありません」としばしば嘆かれていたそう。

ハート・ララピーさんは、小布施在住。四国八十八か所を歩いて巡礼するほどの日本好き。一人芝居の第一人者・イッセー尾形さんの英国公演の台本の翻訳や、五輪招致委員会の英訳も担当したほどの実力派です。編集工学研究所の松岡正剛さんからも、しばしばお声がかかる人です。
ハートさんの英訳文は、英語を学ぶ日本の中学生にも理解でき、それでいてネイティブのみなさんにも自然に納得できるという、絶妙なバランス感覚に溢れています。

こうして、彼の翻訳した「世界一のパン」は、英語を母国語とする人にも楽しんでもらえる一冊に仕上がりました。また英語を勉強する方にもぴったりの絵本ですので、ぜひたくさんの方に
手に取っていただきたいと思っています。
 

新着情報一覧へ