寄付総額
目標金額 3,000,000円
- 寄付者
- 381人
- 募集終了日
- 2024年6月16日
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法委員会委員長 細野茂春先生から応援のメッセージが届きました
認定NPO法人あおぞらの皆様への応援メッセージ
2022年全世界で5歳未満のお子さんが490万人なくなっています。生後28日以内で亡くなったお子さんは230万人で約半数を占めています。2000年と比較すると44%低下しましたがまだまだ多くの新生児が亡くなっています。新生児死亡の半数以上が出生当日に起こっています。新生児死亡を減らすためには安心・安全な妊娠分娩管理と新生児感染症の予防が重要です。先進国でも出産の10%は蘇生を必要としています。開発途上国ではその比率はさらに高いことが想像されます。
日本では2007年から標準的な新生児蘇生法が提案され講習会事業が開始されました。現在、日本において分娩の際は新生児蘇生に習熟した医療者が立ち会う体制が整備されています。その結果新生児死亡の減少にとどまらず脳性麻痺の頻度の減少が認められています。成人の心肺蘇生と異なり新生児蘇生は簡単な処置とマスクとバッグによる人工呼吸で改善します。適切な指導者の下で指導を受け実技練習を行うことで容易に身につけることができ、費用対効果費は高い取り組みとなります。また、出産はお母さんにとっても死亡の要因になります。出産によってお母様が亡くなると生まれたお子さんが5歳までに死亡するリスクは10倍にもなります。
私も30代から国際協力事業団の短期専門家としてネパール、文部科学省のプロジェクト等でラオスで新生児蘇生を含めた乳幼児の死亡率軽減のための医療システムの構築などに努めてきました。アジア蘇生協議会からの推薦で国際蘇生連絡協議会のTask Forceに就任して6年間新生児の蘇生ガイドライン作成のの仕事に従事しました。日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法委員会の委員長になってからの日本での新生児蘇生法の普及と並行してアジア諸国に対してその国の実情に合わせた新生児蘇生教育にとどまらない、グローバルな視点を持ってその国ごとに独立して持続可能な蘇生教育が行えるシステム構築を指導できるインストラクターの養成を行ってきています。
認定NPO法人あおぞらの中心メンバーの一人である嶋岡 鋼先生は当委員会で教育普及のためのワーキンググループ長としてご活躍されています。これまでもカンボジアの他にもラオス、モンゴルなどで蘇生法の普及を中心にご活躍されており、各国の保健省や国内外の他の組織の母子保健プロジェクトとも連携して活動して来た実績があります。もう一人のキーマンが新生児科医の柳 貴英先生です。医学生の時代に今より国内の状況が悪かったカンボジアに足を踏み入れて、そこで出会ったこども達と短い時間であったがふれ合ったことによってある思いがわき上がってきたといいます。その思いとは、貧困のなかで教育の機会もわずかしかないこの子達が将来どのように育っていくのか、その前に成人まで無事生きられるのか? 将来自身が医師になった時やれることはないか?という思いです。このことから医師になってからの途上国支援、特にこども達のための支援という大きな目標ができたと伺っています。新生児科医として多忙な状態が続いていましたが、今しかないという思いで、数年前からカンボジアの周産期医療の支援を始めた思いのある医師です。嶋岡先生と二人三脚でカンボジアの新生児・小児医療の改善にこれからもご尽力いただけると思っています。
たくさんの医療者の活動の結果、カンボジアでの5歳未満の死亡率の改善は著しいものの周辺国とは大きな差があります。私、個人的にも認定NPO法人あおぞらの活動を支援すると共に蘇生法委員会としてもさらなる人材育成を進め発展途上国のニーズに応えられる質の高い人材の育成を行って行きたいと考えています。皆様方のさらなる認定NPO法人あおぞらの活動のご支援を賜りたいと思います。

2024年5月23日
日本周産期・新生児医学会
新生児蘇生法委員会委員長
細野茂春
【あおぞらより】
細野茂春先生から応援のメッセージを頂き、身が引き締まる思いです。新生児蘇生法委員会でいつもお世話になっておりますが、鉄砲玉のようにあっちに行ったりこっちに来たりする私(嶋岡)を守ってくださって、本当にありがとうございます。細野先生の海外での経験談をお伺いするたびに、先生のようにありたい、と思う日々です。本プロジェクトに参加しております柳貴英医師も新生児蘇生法インストラクター養成のファシリテーターとして高い評価を頂いております。また、弊NPOの葉田、プロジェクトマネージャーの大窪も大変お世話になっており、様々なご相談に乗っていただいております。細野先生との対話はいつも示唆に富んだもので、嶋岡の思いつきのような曖昧なアイディアが細野先生との対話の中で徐々に具体化し、新生児蘇生法講習に実装された例は数知れずあります。今後ともぜひよろしくお願いいたします!こちらもご覧ください→ 新生児蘇生法普及事業
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◇応援していただいた皆様に、感謝の気持ちを込めてメールをお送りします。
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