「ちいさなうみ」プロジェクト終了報告
ご支援頂いた全ての皆様へ
プロジェクト終了のご報告が大変遅くなり申しわけございませんでした。
10月13日に福岡県北九州市で開催された「枝光まちなか芸術祭」にて福岡のたくさんの寄付者の方々に、プロジェクトの報告会を開催してきました。
これをもって、このプロジェクトの区切りとし、ご報告差し上げる次第です。
今年度から始まった新しい試みはみなさまのご支援無しには成しえませんでした。
心より感謝申し上げます、ありがとうございました。
ますは7月に行われた本公演のダイジェストムービーをご覧下さい。
■収支報告
みなさまからの寄付金は下記の通り使用させて頂きました。
予算を確保できた結果、衣装や美術など、今後もずっと使っていけるよう丁寧に作ることができました。また残金については、今年度後期に予定しているちいさなうみ実施資金に充てさせて頂きます。
(単位:円)
科目 | 金額 | 備考 |
謝金 | 330000 | アーティスト謝金 |
会場費 | 60000 | 稽古場・本番会場費 |
交通費 | 50000 | 仙台~枝光 |
印刷費 | 10000 | チラシ、資料類 |
通信費 | 23400 | 資料郵送など |
業務委託費 | 0 | |
備品消耗品 | 80000 | 大道具・小道具類含む |
人件費 | 50000 | 事務局人件費 |
雑費 | 0 | |
保険料 | 0 | |
支出合計 | 603400 | |
参加費収入 | 96000 | |
物販収入 | 0 | |
助成金収入 | 220000 | |
寄付金 | 330000 | |
チケット収入 | 0 | |
業務委託収入 | 0 | |
収入合計 | 646000 | |
差し引き | 42600 |
■報告書・DVDの送付について
現在、これまで半年間の活動をまとめた報告書をデザイナーの方と編集をすすめています。オイリーカートとの出会い、プロジェクトのきっかけ、実施してみて分かったことなど写真を多様した内容になる予定です。この一冊でプロジェクトのことが多くの方に伝わるよう作っています。また、私事で大変恐縮ですが、体調が優れない日々があり、ゆっくりしたペースでの作成となっています、年内には完成予定です。リターンに報告書がある方には年内お手元にDVDと共にお届け致します。
■クラウドファンディングに挑戦してみて
今回、はじめてインターネットを通じて寄付の募集をしました。ページを公開した当初は本当に達成できるのか、ページを見てくれる方はいるのか、全く自信がなく、どうしてもオイリーカートの実践をしたい!という勢いだけでスタートしました。
蓋を空けてみれば、これまですんぷちょを応援してくれていた方だけでなく、一度もお会いしたことのない、遠方の方からも、プロジェクトページを見てご寄付してくださったりり、震災後からご縁の続いている福岡県北九州市のみなさんからもご寄付頂きました。
そして自閉症のお子さんを育てるお母様から、応援のコメントを頂いたり、そのひとつひとつの出来事が、寄付金額よりも大きな企画実行のエネルギーとなっていきました。
当団体は、たくさんのボランティアさんやワークショップを実施してくれるアーティストに支えられつつ、運営は代表1人が背負っている、いわば個人商店のようなNPOです。
ですので、これだけ全国に一つのプロジェクトに共感し、応援してくださる方々がいるというのは、とてつもなく大きな自信と、支えになりました。
オイリーカートから学びそして実践しながら感じたことは、「障害をもった人に配慮する」ということが配慮する側からの一方的なおしつけや思い込みではなく、双方向の対等のコミュニケーションの上に成り立つものであり、更にパフォーマンス創作においてその工夫はとても楽しいものであったということです。私達が普段の生活で鈍っている感覚を呼び覚ましたり、何気ない道具が素敵な瞬間を作り出す小道具になる瞬間に立ち会うことは、創作の楽しみに溢れていました。
夏の本公演では、最後まで劇場内に入れず、車で感触遊びをしたり、母親に抱っこされてガラス越しにパフォーマンスを観たりしていた少年が、最後のネームソングで入り口から俳優達に手を振る瞬間がありました。(エピソードの詳しくは報告書で)
この一瞬が、私達が到達したかった多感覚演劇の真髄だと思いました。
また、演出構成の西海石みかささん、出演の飯沼由和さん、川熊美貴さん、渋谷裕子さん、佐々木大喜さん、音楽の勝本宜男さん、美術の関本欣哉さん、経験豊富なこのメンバーでなければ、「ちいさなうみ」は生まれませんでした。素晴らしいアーティスト達でした。
多感覚演劇の創作を含む、当団体のフラット・シアターシリーズは今後も続きます。
ぜひ末永く、みなさまには見守っていただき、そして楽しんで頂ければと願っています。
この度は、ご支援ありがとうございました!!
NPO法人アートワークショップすんぷちょ 代表 及川多香子