プロジェクト概要

憲法9条について異なる立場の論客による熟議の場を創ります。

 

昨年、憲法9条をめぐって大きく揺れた、日本の政治と社会。

今年5月3日の憲法記念日も、護憲派と改憲派がそれぞれ集会を開催するお馴染みの光景が、大きく報道されました。

しかし、そこに「対話」の光景はみられませんでした。

 

憲法9条のあり方について、異なる立場どうしの冷静な「対話」と「熟議」をすることは、不可能なのでしょうか。

イデオロギーや主義主張の違いを越えて、この国がとり得る選択肢を真摯に議論することはできないのでしょうか。
 

いますぐでなくても、近い将来、選択のときが訪れるかもしれません。

9条を改めるべきか、改めるべきでないか。改めるとしたら、何のために、どう改めるのか。

いまいちど、なぜ立場の違いが生じるのか、それぞれの選択肢がどんな結果をもたらすのか。私たちの国の根幹にかかわる大事な問題だからこそ、事実に基づいた冷静な議論を聞いてじっくり考えたい人も多いはずです。

 

私たちは、この国の民主主義の活性化のために、2つのことを実行します。

 

1つめは、9条問題を異なる立場から論じてきた論客4人を招き、「対話」と「熟議」のためのシンポジウム「公開熟議 どうする?憲法9条」を開催します。現行9条と改正9条案を踏まえて論点を浮き彫りにし、建設的な対話と熟議の可能性を探ります。

 

2つめは、全国紙メディアによる昨年「安保法制」国会の報道をデータ分析し、検証レポートを作成します。「メディアの二極化」と言われる実態を可視化し、報道の果たすべき役割について考える材料を提供します。

 

そして、これら両方の成果をメディアの編集責任者などの方々に確実に届けたいと思います。メディアに報道のあり方を省みていただき、今後に生かしていただくためです。

 

申し遅れました。日本報道検証機構の楊井人文(やない・ひとふみ)と申します。新聞記者を経て弁護士となり、2012年に日本報道検証機構を立ち上げました。全国紙などメディア報道のファクトチェックを行い、ジャーナリズムの質を高めるための提言もしてきました。Readyfor?では2年前にも誤報検証サイト・GoHooの全面リニューアルのため、多くの方々にご支援いただきました。おかげさまで以前にもまして多様な記事を配信でき、注目度も高まり、メディアの訂正報道も増えました。そして、事実誤認やそれに基づく偏見を減らし、「事実に基づいて公正に議論がなされる社会」を実現したいという思いは、今も変わりません。

 

今回のプロジェクトも、皆様のお力を借りて成功させたいと思っています。どうかご支援よろしくお願い致します。

 

★「公開熟議 どうする?憲法9条」の開催

 

このプロジェクトの二本柱の一つ、「公開熟議 どうする?憲法9条」というイベントは、私、楊井人文(日本報道検証機構代表・弁護士)とJapan In-depth(安倍宏行編集長・元フジテレビ解説委員)が共同して、次のとおり開催する予定です。

  • 開催日時…6月8日17時30分開場、18時開始
  • 場所…日本記者クラブ10階ホール(東京都千代田区内幸町) http://www.jnpc.or.jp/outline/access/

テーマは、文字どおり「近い将来、憲法9条を改めるべきか、改めるべきでないか」ですが、主催者側は特定の立場に基づく主張やいわゆる基調講演も行いません。

憲法9条について斬新な視点で問題提起をされ、論争を起こしてきた論客4人に約3時間、「対話」と「熟議」を行っていただきます。

これまでにない建設的な議論を実現していただくために、主催者として色々な仕掛け、準備を行っています。

 

写真の左から順に、松竹伸幸さん、伊勢崎賢治さん、井上達夫さん、長谷川三千子さん

 

・松竹伸幸(まつたけ・のぶゆき)さん…9条を改定すべきでないとの立場ながら、9条と国防の両立を目指す「憲法9条の軍事戦略」(平凡社新書)を2013年に発表。元日本共産党政策委員会安保外交部長を経て、かもがわ出版編集長の傍ら「自衛隊を活かす会」事務局長をつとめる(IRONNA)。

 

・伊勢崎賢治(いせざき・けんじ)さん…世界各地の紛争現地での紛争処理、武装解除などに当たった実務経験を踏まえ、9条を変えずに活かすべきとの立場だったが、2015年11月、「新国防論 9条もアメリカも日本を守れない」(毎日新聞出版)を発表。「護憲的改憲」「新9条論」を提唱している(カタログハウス)。東京外国語大学大学院教授(紛争予防・平和構築)。

 

・井上達夫(いのうえ・たつお)さん…2005年月刊誌「論座」でリベラリズムの立場から「9条削除論」を提唱し、論争を巻き起こす。昨年の「安保法制」論議では「護憲派の欺瞞」について問題提起(文藝春秋WEB)。「リベラルのことは嫌いでもリベラリズムは嫌いにならないでください」(毎日新聞出版)が話題を呼び、今年続編「憲法の涙」を刊行した。東京大学大学院教授(法哲学)。

 

・長谷川三千子(はせがわ・みちこ)さん…保守派の論客として長年、憲法9条は米国の軍事戦略の一環として作られたもので内容的にも欠陥があるとして、改正論を主張。昨年「九条を読もう!」(幻冬社新書)を上梓し、改正論議の前に9条を正しく理解することが必要だと訴えている。NHK経営委員、埼玉大学名誉教授(哲学)。

 

今回の「公開熟議」では、次のように進める計画です。


・冒頭で、4人の論客に5分ずつ、「9条のあるべき姿」の所信を表明していただきます。

 

・その際に、9条を改定すべきとの立場の論客には、具体的な条文案とその理由を発表していただきます。

 

・安全保障論と憲法論の両面から、各論客の9条案(現行条文を含む)について吟味し、対話を通じて「9条のあるべき姿」についての議論を深めていただきます。

 

従来、対立の激しい9条問題をめぐって異なる立場どうしの対話の場が設けられることは、あまりありませんでした。メディアも、そうした機会を積極的に作ろうとせず、二極対立を強調し、せいぜい両論併記する程度でした。メディアには本来、民主主義を活性化させるため、様々な立場の対話と熟議の場を提供する役割と責任があるのではないでしょうか。

 

しかし、どのメディアも、対話と熟議の場を作らない。

であれば、私たちが一つのモデルを提案してみたいと思います。

 

そして、メディアに取材の機会を提供します。取材に来ていただけるとも限らないため、収録してDVDを(後述の「安保報道検証レポート」とともに)メディアのしかるべき立場の方々に頒布し、参考にしていただければと思います。

開催経費(会場費、謝礼、撮影費、DVD制作費など)として少なくとも50万円かかる見込みですが、主催者は非営利活動を行っているため、このプロジェクトを実施する資金が不足しています。皆様の支援がなくしては、開催できたとしても、撮影やDVD制作などは困難となる可能性があります。今回の企画をぜひともご支援くださいますよう、お願いいたします!

 

★「安保法制」報道の検証レポート制作

 

日本報道検証機構(代表、楊井人文)は、昨年のいわゆる「安保法制」をめぐるメディアの報道について、事実関係に誤りがないかどうか等を調査し、多くの検証記事を発表してきました(GoHooサイトYahoo!ニュース個人参照)。同時に、こうした国の根幹にかかわり、大きな論議を呼んでいるテーマについては、一連の継続的な報道を総合的に検証する必要性も感じていました。

 

そこで、メディア(全国紙=読売・朝日・毎日・産経)が報じた膨大な「安保法制」関連記事を網羅的に収集。「現職政治家以外の人々の意見をどれだけ紙面に掲載したのか」を中心に、データ収集、分析を行うことにしたのです。それによって、メディアがどのような人々の意見を報道で伝えているのか、過不足なく判断材料を提供しているのかどうかを検証し、報道の現状と問題点について理解を深めることができる、と考えたからです。


すでに、楊井と、メディアと社会について専門に研究している保科俊(東洋大学大学院社会学研究科博士課程在籍、当機構職員)を中心とするプロジェクトチームにより、記事やデータ収集、分析作業を進めています。

 

そして、こちらが、その成果のほんの一部です。

 

 

現在、専門家の内訳、デモに関する報道など、多角的にデータ収集分析を進めています。

こうした独自のデータ分析に基づいて、昨年の全国紙による「安保法制」報道に関する検証レポートを作成したいと思います。

 

そして、「安保法制」報道の検証レポートを確実にメディアに届けます。

 

私たちは、この「報道検証レポート」のプレスリリース版(30頁程度の簡易バージョン)を、「公開熟議 どうする?憲法9条」を開催する6月8日をめどに記者発表する予定です。

 

このプレスリリース版を計300部程度を制作し、「公開熟議 どうする?憲法9条」の動画DVDとともに、日本新聞協会に加盟している主な報道機関の編集局長などに(規模の大きなメディアには2部以上)、発送・頒布する計画です。

 

さらに、詳細な調査・検証成果を、最終的に200頁程度の書籍にまとめ、公益社団法人新聞通信調査会を通じて正式に出版する計画も進めています。同法人の出版補助事業の審査を通ることが条件になりますが、実現すれば、最大1000部刊行され、全国の図書館などに納入されることになり、報道検証の成果を確実に後世に残すことができます。


すでに応募の相談を済ませ、応募の要件を満たすことを確認しております。同会の出版補助事業では、編集・印刷・配送等の経費は補助されますが、調査費用、原稿作成のための人件費などは補助されません。

 

今回、分析対象となる全国紙の「安保法制」関連記事は約4000件に上ります。

これを報道分析関係の民間業者に外注した場合の見積もりをとってみたところ、少なくとも200万円程度かかることがわかりました。私たちは、ボランティアや学生などにも手伝ってもらい、最小限度の経費でこのプロジェクトを実現したいと考えています。

 

 

現にすでにプロジェクトに着手し、経費が発生しています。しかし、運営主体である日本報道検証機構では、このプロジェクトを続けていくだけの資金が不足しているのが現実です。今後プレスリリース版の印刷代、配送料などの経費も含め、最低50万円は必要と考えています。何卒ご支援いただきますようお願いいたします!
 

★民主主義の活性化のために

 

今回の「公開熟議」と「報道検証」は、民主主義の活性化のための、車の両輪のプロジェクトです。「検証レポート」プレスリリース版と「公開熟議」収録DVDを主要なメディア編集責任者に届けます。そして、国の根幹にかかわる大事な論争的テーマについて、メディアの報道のあり方を再考してもらい、より質の高い報道につなげていただきたいと考えています。

 

民主主義の基盤であるジャーナリズムの質は、社会による関心にかかっています。皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。

 

★引換券の説明

 

・GoHooステッカー・・・6月末までに発送します(引換券A〜E)


・安保法制報道・検証レポート(プレスリリース版)・・・6月末までに発送します(引換券A〜E)


・「公開熟議 どうする?憲法9条」(6月8日開催)招待券・・・プロジェクト成立後ただちにメールで送ります。参加希望者は人数把握のため、返信メールをお願いします。プロジェクト不成立の場合はチケット購入サイトでご購入ください(引換券B〜E)


・「公開熟議 どうする?憲法9条」(6月8日開催)DVD・・・6月末までに発送します(引換券C〜E)


・「公開熟議 どうする?憲法9条」(6月8日開催)懇親会招待券・・・プロジェクト成立後ただちにメールで送ります。参加希望者は人数把握のため、返信メールをお願いします(引換券D、E)

 

・「公開熟議 どうする?憲法9条」(6月8日開催)優先質問権・・・プロジェクト成立後ただちにメールで送ります。質疑応答で質問の機会は優先的に割り当てます。出席できない方には事前に質問を頂き、結果をお伝えします。質問は1回に限り、できるだけ簡潔にお願いします(引換券E)


・安保法制報道・検証レポート(正式出版版)・・・公益社団法人新聞通信調査会の出版補助事業の審査に通り、年内に出版が実現できた場合に、今年中もしくは来年早々に発送します(引換券D、E)


・主催者楊井人文(日本報道検証機構代表・弁護士)の出張講演・・・6月末までに発送します。今回のプロジェクトに関わるテーマだけでなく、メディア、ジャーナリズムに関するテーマについて、1回限り無料で出張講演します。内容、日時、場所などはご相談に応じます。遠方の場合、交通費の実費をお願いする場合があります(引換券E)


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