ニュースで子どもに関する問題が取り上げられていた時、「待機児童のことも考えて欲しい」と言う娘に「うーん、でも待機児童問題で困ってるのはどっちかっていうと子どもより親なんだよね」と言ったところ、「え、そうなの?」と返ってきた。なんと、待機児童問題とは「保育園に入れなくて、家で退屈している子どもたちの問題」だと思っていたそうだ。卒園児にこんな勘違いをさせるなんて、朝市がいいところなのは間違いない。

 

 小4になり、園児時代には出来なかった楽しいことも沢山出来るようになったけれど、今までの人生で一番楽しかったのは朝市時代だという。0歳児から保育園に入った娘だが、朝市に通ったのは年少時と年長時を合わせて1年6ヶ月とそれほど長くない。朝市の他に4カ所の保育園に通い、時には辛い思いもしたはずだが、すべてを最後に通った朝市での体験が上書きしてくれた。

 

 娘は小さい子ども(特に赤ちゃん!)が大好きで、将来の夢は保育士になって朝市で働くこと(でも「園児にお世話されたらどうしよう」と心配している)。自分の子どもを持つまで「子ども」に関心がなく好きでもなかった私とは大分違い、親子でも似てないところもあるものだなと漠然と思っていた。でも改めて考えてみると、周りの子ども達が子どもらしく泣いたり笑ったり走ったりはしゃいだりするのが普通な姿を見ることで、子どもという存在の素晴らしさを自然に、確信を持って知ったのだろうと思う。

 

 幼児期には自然に囲まれた環境が何より大切という思い込みやビルの中の保育園に対する偏見は、朝市を知ってすっかりなくなった。「保育」とは単に子どもの世話をすることではなく、その後の長い人生を支える力を育みうる尊い営為であると知った。情緒的なことば遣いは嫌いな私だが、喜美子園長の子どもたちに向ける視線をみて、生まれて初めて「まなざし」ということばが頭に浮かんだ。朝市と関わって考えが変わったことはいくつかあるが、全てこの社会のあり方に対する希望につながるものだった。

 

 だから、「朝市センター保育園がある世界」は「朝市センター保育園がない世界」よりも希望の多い世界になる。このプロジェクトを成功させることは、確かに世界を少し変えることになる。一人でも多くの人にこのプロジェクトを支援して欲しいし、一人でも多くの人とプロジェクト成立の喜びを分かち合いたい。

 

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