みなさん、こんばんは。

「伝統芸能の道具ラボ」の田村民子です。

 

今週は月曜日から発売になったアエラに「伝統芸能の道具ラボ」の活動を紹介いただいたおかげで、いろいろな応援メッセージもいただきました。ありがとうございました。

(読み損ねたけど、読んでみたいという方は、伝統芸能の道具ラボのサイトをご覧ください。http://www.dogulab.com/Publications/aera)

 

今回は、以下の3つをお知らせしていきます。

 

1)アセチロイドの素材の危機

2)「くす玉」という髪飾りについて

3)楽しいプロジェクト、はじまるかも?の予告

 

 

1)アセチロイドの素材の危機

アセチの櫛3枚

プロジェクトページでもご紹介していますが、現在、アセチロイドで作られた櫛の復元にトライしています。これは、天然素材の「べっ甲」に代わる人工素材として使われるようになったものです。

 

それで、先日、歌舞伎の床山(とこやま:髪を結う職人で、この櫛を必要とする人)の親方さんにお会いしてきたのですが、なんとアセチロイド自体がだんだん作られなくなってきているとのこと。アセチロイドの質を向上させて、本物のべっ甲に近づけようと思っていたのに、それどころではなくなってきました。

 

そういえば、去年、そのアセチロイドの板を作っている会社へヒアリングに行ったときも、「セルロイドみたいなかんじで、アセチロイドもだんだん生産する量が減っているからね〜」と言われていました。

 

今は、櫛の歯の加工で苦労しているのに、素材自体も作られなくなったら、これは二重苦です。でも、アセチロイドって今はあまり需要がないのでしょうね・・・。もっと他の素材もさがさなくてはならないのかもしれません。

 

 

2)「くす玉」という髪飾りについて

くす玉

この写真は、歌舞伎の女方が髪にさす「くす玉」というかんざしです。こちらも実は作り手がものすごく少ないです。つまみ簪の技術で作られているので、「つまみ簪」の職人はいっぱいるだろう〜と思われるかもしれませんが、これがうかがってみると、結構ムズカシイのです。

 

なにがムズカシイかというと、単につまみ簪が作れるという技術だけではだめで、「歌舞伎用」にする感性も必要なのです。たとえば、色。この前、最近つくり始めたという職人さんの「くす玉」を見せていただいたのですが、ぱっと見ると「よくできている!」という感じなのですが、色が微妙に現代的なんです。緋色(ひいろ)ではなく赤になっているし、鴇色(ときいろ)ではなくピンクになっているという具合。

 

作る人も歌舞伎の舞台をよく理解し、歌舞伎らしい色の感覚がないと、だめなのです。本当に、歌舞伎の道具はまじめに作られています!

 

 

3)楽しいプロジェクト、はじまるかも?の予告

「伝統芸能の道具ラボ」を応援してくださっている方が、このReady Forのファンディングを成功させるために、US配信で小さな番組を企画してくださっています。ありがたいことです。明日の夜、打合せに行ってきますね。

 

写真や文章だけでは伝わらない部分を動画(生放送・録画)でお見せしていけたらいいなと思っています。どきどきしますが、楽しみでもあります。

たぶん近日中にお知らせできると思います。

 

夏の疲れが出るころです。みなさま、くれぐれもご自愛くださいませ。

 

「伝統芸能の道具ラボ」田村民子

http://www.dogulab.com/

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