
支援総額
目標金額 1,200,000円
- 支援者
- 109人
- 募集終了日
- 2019年5月30日
夏木マリさんより応援メッセージ!
応援ありがとうございます。鈴木竜です。4月15日からスタートした新しいクラウドファンディング活動も中盤に差し掛かってまいりました。
今日は、前回のCFプロジェクトへの応援メッセージとしていつもお世話になっている夏木マリさんとの対談インタビューをさせていただいた際の記事をみなさんにぜひ読んでいただきたく、新着情報としてアップさせていただきます!
マリさんが主宰するカンパニーMNT(マリ・ナツキ・テロワール)には僕もパフォーマーとして参加しており、ダンサーの僕をよく知っています。対談形式のインタビューを通して、ダンサー鈴木竜のこと、作品を作るということ、ダンサー自身が資金を募るということについて、みなさんに触れていただければ幸いです。
鈴木竜の印象
「ダンスが上手すぎて、嫌味っぽかった(笑)」
竜:今日はお時間を設けてくださりありがとうございます。夏木さんとのお付き合いは5年ほどになりますが、いつも応援してくださり嬉しいです。
夏木:もう5年ね。私のコンセプチュアルアートシアター「印象派」のオーディションに来た時に初めて会ったのよね。その時、しなやかな体だなあと思いましたよ。オーディションではただ歩いてもらうというのがあるのだけど、歩き方ひとつ見るとその人の生き方がわかる。竜くんは器用だし、私は好きな踊りだなと思った。その器用なところが嫌味っぽくもあるけどね(笑)でも一緒にやるなかでその嫌味な部分がなくなれば、素晴らしいダンサーになるだろうなと予感があったし、なにより、まだ25歳くらいなのに踊りはずば抜けてうまいから、プロとして舞台をご一緒したいと思ったの。
竜:ありがとうございます……!(背筋を正す)
夏木:けれど始まってみると、他の仕事で忙しくてワークショップにはあまり来れない。そのくせ来たら人一倍踊れるのよね。周りからしたら悔しいんだろうな、「この人はこのままで大丈夫かな」と思ってた(笑)でも最近ではチームリーダーもしてくれているし、この5年ですこしは大人になったから、信用してます。そもそも最初は、なんで私の「印象派」のオーディション受けたの?
竜:イギリスでのダンス留学から帰国して、いろんなオーディションを受けていた時期だったんですけれど、「この人のところに行ったら面白いことが起こるかも」という予感があったんです。というのも、実は10代の頃にマリさんの踊りを一度見ていたんですよ。
夏木:そうなの!? どこで?
竜:テレビなんですけど、早朝6時くらいの生放送で、白い衣装で踊っていたんです。それをアナウンサーさんたちがにこやかな笑みで見つめているという不思議な光景で、「この人は朝早くからなにをやってるんだろう、面白いなあ!」と印象的でした。
夏木:ああ〜、そんなこともありました。
竜:その時の僕みたいに、ふとテレビを見て「面白いな」と思う人がいるかもしれない。その人が「あ、今度舞台があるんだ、観に行ってみようかな」と劇場に足を運ぶかもしれない。そうやって月に1度でも、大切な人と舞台やライブに出かけてからディナーをする日があれば、もっと世の中が楽しくなると思うんです。
「自分のお金をかけて、なぜ作品を作るの?」
竜:マリさんは僕も参加させていただいている『印象派NÉO』というシリーズでご自分の舞台をつくり海外公演もしていますよね。お忙しいなか、なぜ作品をつくるんですか?
夏木:それ、よく言われます。「なんでわざわざ貯金をはたいてそんなことをやるんですか? もらった仕事をやっていれば楽チンなのに」って。でも私にとっては楽しいことだし、生きがい。
それにせっかく芸能の仕事をしているのであれば、誰も見たことないビックリするような舞台を創って、観にきた人に衝撃を受けて欲しい。たいへんだけど何とかやってみたい、と思ったのが93年。その頃、私はふつうのミュージカルや演劇に熱中していて、「ブロードウェイに出たい」なんて思ってた。でも心のどこかで「私にはミュージカルは無理だろうな」とも思っていて、そうこうしているうちにコンテンポラリーダンスに出会ったの。「これならバレエもジャズも踊れない私でもなにか表現できるかもしれない」と思って、ダンサーではないのに無謀にも挑戦してみて、ここまで来ました。
竜:自分で作品をつくることって、すごく苦しいですよね。僕も毎回吐きそうになりながら考えます。それでも続けているのは、とことん考えたり、無我夢中で必死になることって、人生の時間をかける意義があるからだと思います。
夏木:そう、その喜びに出会ってしまった人生なら、やるべきよね。もう抜け出せないし、抜け出さなくていいでしょ。そうやって自分や作品と向き合うことで、新しい自分も発見するしね。私、コンテンポラリーダンスに出会って悩むようになりました。どうして動くのだろうと。
あと、踊れないのにダンスに挑戦するという無謀なことをやってるから、怖がらなくなったのね。「恥ずかしい」とか「踊れない」とか言ってる場合じゃなくて、とにかく一歩踏み出す。
「コンテンポラリーダンスって何よ?」
夏木:でもさ、コンテンポラリーダンスって一般的にはあまり知られてないじゃない。いったい何なの?
竜:うーん、人によってやっていることが違うので説明するのは難しいですよね……バレエのように鍛えられたテクニックを必ずしも見せなきゃいけないわけでもないし、決まった型(カタ)やスタイルもない。激しく動く人もいれば、ずっと立っているだけの人もいる。「こうでなければいけない」という決まりは全くないダンスですよね。
一方で、僕がもともとやっていたジャズダンスや、マリさんのベースになっている演劇、ほかにもバレエやヒップホップには、基礎があります。基礎的なステップなどのテクニックを身につけることは、どうやって表現するかという“正解”を学ぶことでもあります。でもコンテンポラリーダンスには正解がありません。すでにある“正解”に疑問を投げかけ、壊し、“自分なりの正解”を探す試みそのものが、コンテンポラリーダンスなんだと思います。
夏木:素敵ですね。その人なりの“正解”を求めているから、コンテンポラリーダンスには踊り手の生き方が見える。「素敵な人だな」と感じる人は踊りも素敵だし、「この人の踊りあまり好きじゃない」と思ったら仕事でもプライベートでも会う機会がない。生き方、考え方、暮らしぶり……その人そのものがパフォーマンスに出るのですね。
アーティストが海外に行くということ
竜:今回のクラウドファンディング(前回のCFプロジェクト新作「AFTER RUST」をルーマニアで成功させたい!)では、フランスに渡航するにあたっての資金を集めています。マリさんもニューヨークにいた経験がありますが、日本のアーティストが海外に行くことについてはどう思いますか?
夏木:絶対に海外に行くべき。絶対に。なぜなら、文化が違うところ、食べ物が違うところ、寝る環境が違うところに行くと必ず新しい発見があります。これまでと違った作品ができる。それは表現を深く豊かにしますね。
竜:そうですね(笑)留学したり移住したりするダンサーは多いです。ダンスは言葉がいらないから、日本でなくてもできる。
夏木:優秀な人が海外に移り住んでしまうことは理解できます。欧米の方がダンサーにとっての環境もいいし。都市が劇場やダンスカンパニーを持っていて、市や町から援助を受けて作品を作っている。日本ではほぼすべて自費ですから、バイトしながら踊っているダンサーなんて、たくさんいますしね。
竜:僕はありがたいことにダンスに関わることだけで生計を立てていられるけれど、若いダンサーほど経済的には厳しいと思います。だから海外の環境を見ると、羨ましい。今回みたいにフェスティバルで賞を獲って海外に行けることになっても、自分でお金を集めなくてもいい(笑)
夏木:ダンスのためにかけられる時間も労力もまったく違いますね。そうなると、どんどん欧米と日本の作品レベルの差が開いちゃう。やっぱり観たこともないような「なんだこりゃ!」と驚く舞台というのは、どちらかというと海外の作品の方が多い。
竜:たぶん日本の場合、70点くらいの無難な作品ができやすい環境なんじゃないでしょうか。公演について何にも決まってないのに告知のためにタイトルやビジュアルを決めないといけなかったり、一度失敗すると仕事がもらえなかったりする。
でも海外では、何度でもチャンスがあるから思いきり作品づくりに挑戦でるんですよね。だから超有名なプロでも“ものすごい駄作”をつくることもあるし、時には衝撃の一作が後世に残る傑作になったりする。
夏木:日本でも、刺激的で衝撃的な作品を創りたいですね。
ダンスでクラウドファンディングする意味
竜:こうやってクラウドファンディングしていますけれど、極端な話、自分で借金をする事だって可能です。
夏木:そうだけど、それは違う気がします。アーティストが自分のお金で好きなことをやるだけなら、ただの趣味だし、文化は成長していかない。企業なり行政なり社会なりがアーティストを支援することが、「世の中にアートが必要なんですよ」という意味になります。
竜:そうなんです。クラウドファンディングを行うのは、いろんな方たちが直接ダンス創作に関わるきっかけになるから。ふだん踊らない人にも支援という形で参加していただくことで、『AFTER RUST』が自分ひとりだけの作品ではなくなり、社会の中に存在する意味が出てくる。
だから僕は、「この作品を支援してるんだ」と誇りに思ってもらえるような作品をつくるために頑張ります。そうやってダンスをもっと盛り上げていきたいし、その魅力を多くの方に知っていただきたい。だからなんとしてでも、クラウドファンディングを成功させたい。
夏木:期待しております。クラウドファンディングでいろんな人たちに支援してもらうって素敵なことです。
竜:わかりやすいですし、僕も人と繋がってやっていきたい。自分ひとりでできることには限界があります。このプロジェクトでもマリさんはじめいろんな方に助けていただけることで、視野も広がるし、できることも広がるし、ダンスが社会に存在する意味も広がるなと実感しています。人の力というのは、やっぱり大きいです。マリさんも「One of Loveプロジェクト」という途上国支援をされていますが、きっと近い考えでしょう?
夏木:今日もそのTシャツですが、“支援”というとややこしく聞こえるかもしれないけど、要は、多くの方に関わっていただくことで継続的になるし、気持ちを共有できる喜びがあります。竜くんが今回みなさんの支援をいただいて作品をつくることで、みなさんも新しい作品が観れるチャンスが手に入る。そうやって世の中が豊かになるんだと思う。ぜひ竜くんたちの世代には今後、「なんじゃこりゃ!」と驚くような作品をつくって欲しいです!
竜:頑張ります。7月にはフランスでつくった作品を持って帰ってきて、2019年2月に日本で公演します!(横浜ダンスコレクション2019にて上演)
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夏木マリ
73年デビュー。80年代から演劇にも活動の場を広げ、
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リターン
8,000円

<限定15名>横浜ダンスコレクション「AFTER RUST」舞台動画配信
・サンクスメッセージ
・「AFTER RUST」の動画を限定公開
※約30分に及ぶ作品「AFTER RUST」をご支援者様のみに配信いたします。2019年6月末まで何回でも視聴可能です。
- 申込数
- 14
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2019年6月
10,000円

鈴木竜とeltaninの初単独公演を応援
・サンクスメッセージ
※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はサービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます。
※税制上の優遇処置対象ではありません。
- 申込数
- 28
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2019年9月
8,000円

<限定15名>横浜ダンスコレクション「AFTER RUST」舞台動画配信
・サンクスメッセージ
・「AFTER RUST」の動画を限定公開
※約30分に及ぶ作品「AFTER RUST」をご支援者様のみに配信いたします。2019年6月末まで何回でも視聴可能です。
- 申込数
- 14
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2019年6月
10,000円

鈴木竜とeltaninの初単独公演を応援
・サンクスメッセージ
※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金はサービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます。
※税制上の優遇処置対象ではありません。
- 申込数
- 28
- 在庫数
- 制限なし
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