日本の鹿が増えすぎた直接的な原因は、天敵を人間が駆除してしまったことにあります。

そうしたことを踏まえ、「オオカミを放せばよい」と言う議論がだいぶ前に起きました。アメリカのイエローストーン国立公園はオオカミの再導入に成功した事例として有名です。

しかし北海道では生態系の改善に影響するほどのオオカミを放せば、人間の居住域に影響が出るレベルまで、鹿が増えすぎてしまいました。研究者の方からも、もっと早い段階であれば実現可能性があったとのお話もうかがいました。

実は私の自宅も500m先の公園に熊やイノシシが出る場所ですが、宅地開発がまだまだ活発です。地図を見ても、どう見ても「野生動物のテリトリー」に人が入り込んでコンクリを流し込んで住んでいます。

こうなってしまうと、もはや自然に「戻す」だけでは難しい、というか、人間の目に見える範囲で「戻した」と思っても、見えていないところでは全然「戻せない」「戻せていない」のだろうなと思うのです。

イエローストーンも未だに試行錯誤しているようです。一つ言えることは、自然に手を加え、関わった以上、人間もまた当事者であるということです。自然と人間とを分けるのではなく、少しでも環境を良くするために動くのも、自然の一部としての人間の役割だと思います。

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