ご支援へのお礼 津久井やまゆり園のみなさんとの思い出と共に
ネクストゴール達成&プロジェクト終了いたしました!!
最終的に、延べ78名もの方にご支援をいただき、目標金額以上のご支援をいただくことができました。
お一人お一人に、心より感謝申し上げます。
現在までに、ブローチを全て発送、Tシャツは発注をかけ、印刷準備中です。お手元に届くまで今しばらくお待ちくださいませ。
↑お手元に届いた方のsns投稿よりお借りしました^^
また、インタビュー、お悩み相談、音楽療法体験をお選びくださったみなさまとはスケジュール調整を進めているところです。メールも実行委員長雨野より、順番にお届けしております。お待たせしてしまって大変申し訳ございません。
いただいたご支援は、出演者謝礼14万円のうち、実行委員負担分の4万円と、広告費・手数料に2万円に宛てさせていただきました。
また、ネクストステージへのご支援はリターンのTシャツ作成費、送料、手数料を除いた全額を、今後もごちゃまぜの世界を発信していくためのwebページ作成費に宛てさせていただきます。
さて、今回の24時間配信で、ごちゃまぜフェススタート2018年からずっと一緒に会を運営してくれている、音楽療法士の小林朱見先生が
津久井やまゆり園の方との思い出をお話してくださいました。
2018年に、先生へ
「障害の有無に関わらず、みんなで楽しめるイベントをしたいんです」
「障害に関心のない人ほど、巻き込みたいんです!」
そうご相談させていただいたとき
「それ、ずっと私がやってきたこと」
と、先生が毎年開いておられるコンサートについてお話してくださり、運営にお力添えくださることになりました。
2018年の第一回フェス当日、先生はご自分がセッションに入っている厚木市内の障害者施設のみなさんが職員さんのご協力でアミューあつぎフェス会場へご来場くださり
「当事者がいなきゃはじまらない」
と、子育て支援センター前にあるオープンな、誰でもその場所を通ることができる広場のど真ん中で、音楽療法のセッションを実施してくれました。
↑厚木市内の障害者施設を利用されている皆様や、ご来場者と共に体験する音楽療法セッションの様子
↑掲載いただいた朝日新聞さんの記事
「あれ?なんか楽しそうな音が聞こえるぞ?」
「なんかのステージかな?」
楽しい音楽に誘われて、一般の方も何名かご一緒してくださいました。
なんの実績もなかったこのイベントに、みなさんを連れてきてくださるのは簡単なことではなかったと思います。それでも、「ごちゃまぜの世界を発信したい」との思いに先生がお力添えくださったのには、このような思いがあったからだったのか、と今回の配信を拝見して知りました。
以下、先生が音楽療法士として関わっておられる、津久井やまゆり園のみなさんとの思い出について、先生のライブ配信時間にお話してくださったことの一部を書き起こしたのもです。
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■ある女性との思い出
この方はすごく体が小さな方。体にも重い障害がありました。その小さな体にすごい強い意志を秘めた女性というイメージ。いわゆるツンデレって感じですね。
これやってみない?と楽器を見せてもぷん!て知らんぷりをされてしまいました。
声は出るんですけど、マイクを向けるとふっと横を向いて。
本当にとりつく島がないなというのが最初の印象でした。そういうときには、歌いかけをします。とにかく目の前で、最初は手に触れることもせず歌いかける。童謡とか子守唄が多かったですね。
最初は向かい合って、その後横に座って、次は肩を触れ合って。月に2回のセッションだったんですけど、その中でその歌いかけを続けました。そのうちそばによっても嫌っていうふうにはされなくなって。とんとん、と膝にリズムを入れても嫌がってはいなかったと思います。
言葉で言ってはくれないけれど、にやっとしてくれました。そういうことを一年くらい続けて行った中で、少しずつ彼女に変化が見られてきて。トライアングルの棒を持ってくれたんです。棒にトライアングルを当てると鳴る。そういうことからちょっとずつ音を出してもらえるようになりました。
セッションの中で「ねえねえ私と音楽やりましょう」と言葉でなく音楽で誘い続けました。そんなことを一年くらい続けていたころ。さっきの「あ」の歌で、「あ」じゃないんだけど「てて」って応えてくれるようになりました。今の絶対応えてくれたよね!って職員さんと顔を見合わせて本当に喜びました。
その後は太鼓も数回ですけれど、たたいてくれたり、少しずついろんなことができるようになってきて、一緒に音楽を楽しめるようになって、そんな矢先のことでした。すごく残念です。
■ある男性との思い出
この方すごい笑顔がいい方で。大きな口を開けて笑うんです。声が…その時ね、声を出ないんですよね。笑う時。でもね、すっごいいい顔で笑ってくださる方で。
セッションにはいつも寮のお友達と手をつないできてくれました。彼は身体にも障害があって。ちょっと脳性麻痺があって。自由自在に手を使うことが難しかったんです。なので、例えば私たちは太鼓を「とん」とやると音が出る。でも脳性麻痺のある方は逆に体が反射してしまうのでとんと音が出るまでうまくいかないんですね。
彼はそれが自分が苦手だということをすごくよくわかっている方でした。そのときに、思春期の人がやるような「へへ、俺はやらねーよ」と言葉で言うわけじゃないんですけれど、にやけてその課題から逃げてしまうところがありました。彼にはそういうことが理解できるし、少しずつやればできるようになると思っていたので、課題に取り組むときは真顔になってほしい、とアプローチを続けました。
そうすると、順番が回ってきて、前に出てくるとえへ、という顔でなく、真剣な顔をしてくれるようになりました。確かに音を出すのは難しかったです。でもすごく真剣に取り組むようになって、音がちょっとずつちょっとずつ出てくるようになっていました。
他のプログラムでもまじめな表情が出てきて。彼もまたいろいろなことができるようになってきていました。本当に。すごく悔しいですね。
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そして、裁判での保護者の方のお言葉を引用され、このように話してくださいました。
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「息子は不幸なんか作っていません。いつも幸せを作っていました。大変な時もありましたが、苦労と不幸は違うのです。
中略
障害を持った人たちがどんなふうに生きているのか、今を生きている障害者たちの現実の姿をもっと世間の人に知ってもらいたいですし、その人たちがこれからもっと生きやすい社会になるようにしてほしいです。」
音楽療法士としてこの言葉を重く受け止めて、私は60を過ぎているんですけれど、もう少しそんな活動を続けていきたいと思っています。
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先生のお話を聞いて、お一人お一人が確かにそこで、生き生きと笑い、ときに怒り、悲しみ、そして喜び、それぞれの命を生きていたのだと改めて想起させられました。
みんなちがって、みんないい。私たちは、多様性がこの世界を豊かにしてくれるのだと心から信じています。そして、それを発信していくためには、一人の力ではできません。
どうかどうか、今回これをきっかけに、私たちの発信にご賛同くださったみなさま、これからも一緒に楽しみながらごちゃまぜの世界を創っていくために、小さなことでかまいません。「こんなイベントあるみたいだよ」「なんだかおもしろいことやってるみたい」って、お友達にお話ししてくれるだけでも本当にうれしいです。
年代や、立場や、障害の有無に関わらず。
お客さんが一人もいない、みんなが運営側になってくれるような。
そんな、「みんなちがって、みんないい」を楽しみながら体感できるイベントや発信を、私たちはこれからも続けていきます。
そして、一緒にごちゃまぜの世界を創っていくためのお力を貸していただきたく思います。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!!
webページの進捗も、随時更新していきますね!
※先生の配信や、その他ヒーローショー、音楽ライブなどの配信録画はフェス公式facebookページ、YouTube、Twitterで録画をご覧いただけます。また、随時インタビューやwebページ作成状況も発信していきます。
■小林朱見先生の配信録画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=wL2Hn3L_O_E
■あつぎごちゃまぜフェス公式YouTubeチャンネルはこちら
https://www.youtube.com/channel/UCl6tN5uAu558uQW2gshn1ag
■facebookページはこちら
https://www.facebook.com/gochamazefes/
■Twitterはこちら
https://twitter.com/gochamazefes
===ごちゃまぜ作品展について===
今回の24時間配信と並行して、8月20日~24日
アミューあつぎギャラリーにて、ごちゃまぜ作品展を開催いたしました。
手指の消毒、観覧の順路作り、入場制限などコロナ対策を行う中で5日間に161名の方にご来場いただきました。
受付では分身ロボットOriHimeを介して、千葉にお住いの小柳大輔さんがお客様対応をしてくださいました。7年前に多発性骨髄腫を発症されてから、ご自宅のベッドで過ごすことが多いこやさんですが、とっても行動的で、今回のフェススタッフとしても1、2を争う稼働率!
そして作品展示会場は、例年のにぎわいとはまた別の、じっくりとひとつひとつの作品と対話していただける空間となりました。
感想もたくさんいただきました^^
また、メディアの報道をご覧くださり、来場された方も多くおられました。掲載してくださった皆様、ありがとうございました。
ご来場された方には、先着で津久井やまゆり園 ファンファンのみなさんがフェスのために作ってくださったプレゼントをお渡ししました。
読まれなくなった点字用紙を再利用して作った「書きにくいメモ帳」。ほんとに書きにくいです。(笑)
作品展の様子はこちらの動画からご覧いただけます!^^
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