皆様にご支援と共にあたたかい励ましのお言葉をいただき、本当に感謝しております。プロジェクト成立に向けてさらに努力したいと思っております。よろしくお願い致します。

 

制作秘話の二回目は、第一話「手」の話の続きです。

 

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背中の丸い人の服は着付けの「手」を使えばできる。そう思ったものの、本当にそんなことをしていいものか悩みました。洋服と和服、それぞれに誇り高い技術です。両方の先生が気を悪くしないとも限りません。

 

そのころ、木場の美術館で日本のファッションデザインに焦点を当てた展覧会が開かれていました。私は川久保玲の「こぶドレス」が出ていないかと見に行きました。「こぶドレス」は背中に詰め物をしたカットソーで、それを着ると普通の人が背中の丸い人になってしまう服です。すごい発想ですよね。

 

残念ながら「こぶドレス」は出ていませんでしたが、そのかわり川久保玲の初期の作品が並んでいました。それを見て私は驚きました。着付けの「手」が混ざっているのです。服のあちこちに見たことのある形が隠れています。私は手帳を取り出しスケッチを始めました。ドレーピング*で作ったところ、着付けの手で作ったところ、それぞれが複雑に重なり合って荘厳な雰囲気を作り出しています。私は何時間も描き続けました。

 

着付けの手を使ったというのは私の勘違いかもしれません。本当はどうやって作ったかはわかりません。でも、この服は洋服の理屈を超えています。そして、着付けの手を使えば作れないことはない。そう感じました。

 

川久保玲さんのパリでのデビューは1981年、もうずっと昔に混ぜている人がいたんです。いまさら私が混ぜてもどうということはないでしょう。安心して混ぜることにしました。

 

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※ドレーピングとは洋裁用ボディに直接布を乗せて裁断する方法です。立体裁断とも呼ばれています。ドレープのあるデザインをするときによく使われている製図法です。

 

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先日プレスリリースを書きました。ご参考までに。
https://www.value-press.com/pressrelease/172585

 

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