香港デモはまだ終わらない。民主化運動を伝える写真展と写真集

昨日が陳彦霖（ちんげんりん）さんの月命日だそうなので、今日はそのことを書く。香港人はみんな知ってる話ですが…。

日本では、あまり知られてないと思うが、香港のあるデザイン専門学校に通う陳彦霖さん（当時１５歳）が、昨年９月１９日に失踪し、その３日後に香港・油塘沿岸で全裸の水死体で発見された。

その後に両親は失踪、10月11日に香港警察は「外傷はなく性的被害の痕跡もない。事件性はなく自殺」と断定し、家族が死体を見ないまま遺体は翌日火葬された。

彦霖さんは地区の大会に選手として出場するほど水泳が得意で、なぜ遺書も残さずに全裸で自殺したのかなど不審点が多く、他殺ではないかとの疑念を呼んだ。

その後、彼女の母親と名乗る女性が、テレビのニュース番組に出演し「娘は精神的に病んでおり自殺だった」と語った。ただその母親の髪型が長髪で、短髪だった母親とは別人のニセモノとの噂が立った。

また、11月11日に「天水圍で飛び降り自殺した女性」の警察発表があったが、顔の特徴から陳さんの（ホンモノの）母親ではないかと憶測が飛び交った。遺体のそばに血液の広がりはなく皮膚は蒼白で、実際の死よりもかなり時間が経っているのでは、という不審点があった。

生前の彦霖さんは、たびたびデモに参加していた。
彼女の死は今でも謎が多いが、警察発表をそのまま鵜呑みに信じている人は少ない。

警察が直接手を下したのか、ヤクザ集団を使って白色テロを仕掛けたのかは不明だが、デモに出る若者に対して心理的な圧力を掛ける為だったかもしれない。

昨年の大規模デモ以降、水死や飛び降りとされる不可解な「自殺」事件が相次いでいる。警察はそうした不審死を事件性がないとして処理、市民からは「見せしめの虐殺ではないか？」との疑念を持たれている。
 

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