講演中の井上理事長

 

 このプロジェクトの実行団体である「日本IDDMネットワーク」の代表として、私たちの活動紹介とこのプロジェクトへの期待についてお話します。

 

 

 1型糖尿病は一般的に良く知られる「(2型)糖尿病」とは異なり、患者の体内で全くインスリンが作られなくなる病気です。小児期に発症することが多く、一旦発症するとインスリンの外部からの補充を生涯続けなければ生きていけません。私たちは患者・家族の支援団体として患者への支援はもちろんですが、この病気に関わる全ての問題を解決するために、この1型糖尿病を根治させ、最終的にはこの地上から1型糖尿病を「根絶」させることをゴールと定めて、その実現に向けて治療研究への研究支援(資金提供)を約10年前から始めています。

 

 

 1型糖尿病の根絶に至るまでには、現在のインスリン補充や血糖測定の簡便化、副作用としての「低血糖」リスクを減らすことなど、現在の治療の改善も大切な研究課題です。私たちはこのインスリン療法に関連する様々な「治療」の研究も強く支援しています。例えばより正確に食事に対応したインスリン量の決定法の開発、血液採取が不要な血糖測定法の開発などです。そして同じように犬の優れた嗅覚を活用した低血糖の未然防止にも大きく期待しています。それが「低血糖アラート犬」の育成プロジェクトのねらいです。

 

 

 今後日本は高齢化が進み、特に高齢者は低血糖症状が出にくく、本人も気付かないまま重症化することがあります。独居の高齢者にとっては一緒に暮らす低血糖アラート犬が活躍する状況も必ず出てくると思います。私たちは低血糖予防の一つの手段としての低血糖アラート犬を育成できるトレーナーの養成に向けてチャレンジしてまいります。

 

 

認定特定非営利活動法人 日本IDDMネットワーク

理事長 井上 龍夫