「2020インターハイ」中止の危機を救え!高校生の熱い夏を守りたい

「2020インターハイ」中止の危機を救え!高校生の熱い夏を守りたい

寄付総額

9,211,000

目標金額 40,000,000円

寄付者
724人
募集終了日
2019年10月23日

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2019年10月21日 15:33

福見友子さん「インターハイは高校生の無限の可能性を引き出す」

とうとう残り3日となりました。来年のインターハイが無事開催され、高校生たちに、「この大会は大勢の支えがあって実現できた」と胸を張って言えるように、どうか一人でも多くの皆様のお力を貸していただきたいです。大会始まって以来の未曾有の危機ではありますが、乗り越えた時には歴史にも残る大会になり得ると思います。

● ● ● ● ●

 

本日は、全日本女子代表コーチを務める福見友子さんのインタビューです。2年生で出場したインターハイでリーグ戦敗退を経験し、不調が続くも1年後のインターハイでは見事優勝を勝ち取った福見さん。壁にぶつかった時に意識していたことなどをお伺いしました。また女性アスリートの健康問題を課題に、女性指導者だからこそできる今後の取り組みについてもお伺いしました。

 

日本代表として国際大会に出場した時の福見友子さん

 

「あの田村亮子を破った高校生」というプレッシャーの中で挑んだインターハイ

 

── 福見友子さんのインターハイの思い出を教えてください。

 

土浦日大高校に進んで出場したインターハイは、3年生の時に団体戦で優勝したことが思い出に残っています。女子3人制の団体で、私は先鋒として出場しました。体重無差別で争う試合で、大きい人とやることが多かった私は、ポイントをなかなか取ることができない苦しい場面もありました。後ろにつづく同期と後輩に助けられながら、チームとしてメダルを勝ち取ることができた大会だったので、非常に印象に残っています。

 

全国高校選手権大会優勝時の集合写真(前列左端が福見さん)

 

実は、この優勝した1年前、高校2年生の時は地元の茨城でインターハイだったんです。優勝候補として周りの期待もあって、私たち自身も優勝するつもりで挑んだんですが、トーナメントに上がる前のリーグ戦で負けてしまって…。すごい悔しい思いをしました。

 

 

── 高校2年生といえば、福見さんが谷亮子さんを破った年ですよね。12年間も日本人に公式戦負け無しの谷亮子さんから勝利したことで話題になっていたと思います。

 

そうですね、2002年です。高校2年生の4月に田村亮子(当時)さんに勝利して、その後すぐ8月にインターハイが開催された、その大会で勝てなかったんです。

 

田村さんに勝った当時、周りからは「すごい」と言ってもらえて世間の注目も集まりました。インターハイでは地元の茨城で多くの声援を力に変えてがんばろうという思いはあったんですが、どこかで「勝たなければいけない」という気持ちが空回ってしまって、結果を残すことができませんでした。しかし、それがその後の柔道人生における大きな転機となりました。

 

 

 相手に勝つ前に己に打ち勝つ。自身と向き合い続けた日々

 

── その1年後のインターハイで見事優勝されるわけですが、リーグ戦敗退後にすぐ切り替えることができたのでしょうか。

 

いえ、やはり思うように実力を発揮できない時期がとても長く続いてしまいました。一度、田村亮子さんに勝って、「あの田村さんに勝った福見さんだ」と周囲から特別の目で見られるようになってから、勝つことに対してプレッシャーを感じるようになっていました。

 

しかし、自分自身に向き合って逃げずにとにかく練習を続けた結果、少しづつ光が見えてきたんです。「勝ち負けにこだわるのをやめて、もう1回、『自分の力』を高めることに集中しよう」と。その考え方に至ることができたのが大きかったです。そこからは、自分自身と常に対話して、諦めずに前に進み続けようと練習に励みました。

 

 

── 「勝つため」という考えをやめて己と向き合うという考えに至るのも、努力の末にスランプを脱して目標に辿り着くというのも、普通の高校生のできたことと思えません。

 

やっていた当時は必死で、確立したものとして理路整然と実践できていたわけではありません。ただ、「自分から逃げること」だけはしなかったですね。相手に勝つ前に己に打ち勝つ。自分のモットーは辛くても誰よりも練習を重ねるということ。高校生の時は人生でも一番練習したと思えるくらい、朝から晩までとにかく練習をしました。朝6時から朝練で、授業が終わった後の夕方4時から夜8時までまたひたすら練習。インターハイで勝つために1年間ずっと苦しい練習を乗り越えてきて、それで優勝することができました。その時の喜びはとても大きなものでした。

 

 

「術」から「道」へ。柔道の本質を意識する

 

── 指導する際にも、「勝つことにこだわりすぎない柔道」のようなものは意識されているのでしょうか。

 

それについては、「柔道の父」と呼ばれる嘉納治五郎という先生の教えに影響を受けています。日本古来の武術「柔術」を、「術」から「道」へと名前をあらためて「柔道」としたのが嘉納治五郎先生なんです。その目的は、柔術を相手を制する武術だったものから、人間形成をはかり、社会に貢献するための柔道へと昇華させるためでした。それを学ぶまで「勝負の道」しか知らなかった私には、大きな気づきとなりました。この教えに則って、勝負に没頭しすぎることのない指導は意識しています。私も柔道に生かされて自分があると思っていますし、社会に恩返ししたいと思っています。

 

普段の指導の様子

 

── 勝敗に限らない柔道の可能性や、福見さんが今後取り組んでいきたいことはなんでしょうか。

 

今は、柔道を競技以外の面でも生かしたいと考えています。子どもたちの発育や高齢者の転倒予防を目的として、柔道が全身運動として役立てられるんじゃないかと思っています。子どもに礼儀を身につけてもらうためにも、武道は大きな価値があると感じています。今はまだ具体的には動けていませんが、将来的には取り組んで行きたい内容です。

 

指導者となり、国内外様々なカテゴリーで指導に当たる

 

当たり前に休んでいいという知識を広めたい

 

── 福見さんは女性アスリートの健康問題にも取り組まれていらっしゃるそうですね。

 

私が指導する実業団では、女性選手特有の月経困難症や無月経などの健康問題とスポーツの関わり方について、積極的に議論し取り組めるようにしています。選手と指導者が体のサイクルについて共通理解を持って稽古を行うことは、なんら特別なことではなく、むしろアスリートとして取り組んだ方がいいという方針で考えています。

 

全日本女子選手などのトップアスリートでさえも、月経中のコンディションと怪我のしやすさなどの因果関係などの情報を知らないことが未だ多いので、スポーツ医学の専門家を招いて勉強する機会も設けたりしています。選手と監督が共に参加して最新の知識を学んでいます。

 

所属チームで行う講義(女性アスリートのコンディショニングに関わる講義時)


── プロの世界に限らず学校など教育現場でも浸透して行くべき取り組みに感じます。

 

そうですね、学校教育の場ではほとんど一般的ではないと思います。スポーツも男性中心だった競技では認知され始めたばかりです。女性は特に、月経周期によって、コンディションの不調、集中力が低下し怪我をしやすいなど影響を受けますので、練習内容を変えたり無理をしないなどコントロールするということが、知識として広まればいいと思います。

 

そういうことを「当たり前にやっていいことなんだ」というように認識を変えていくことだったり、それでパフォーマンスが上がっていくというメッセージを積極的に発信したりしていきたいですね。最近では柔道でも女性指導者が増えてきましたし、女性ならではの視点が役に立つと思うので、自分だからできることを取り組みたいと考えています。

 

 

 高校生の無限の可能性を引き出せるのがインターハイ

 

── 目標をもって日々練習をする高校生にエールをいただきたいです。

 

高校時代に勝ちも負けも含めて、色々な経験をして、立ち止まらず前を向いて進み続けるということをぜひ大切にして欲しいです。諦めず一つ一つ積み重ねて行った先に、大きな目標への道が拓けると思います。その過程での失敗もたくさんすればいいと思うので、恐れずチャレンジして、そして諦めず戦い抜いてほしい。自分に打ち勝って歩んでいってほしいと思います。

 

 

── 中止の危機にある来年インターハイ開催に向けてメッセージをお願いします。

 

私自身もインターハイを通して大きく成長できたと思っているので、日本を背負って戦う他のアスリートたちも同じように思っているはずです。

 

高校生には無限の可能性があると思います。その無限の可能性を引き出せるのがインターハイという場です。志ある高校生たちのためにもインターハイを継続させたい、そして日本中でそれを支えることができたらと、心から思っています。

 

所属するJR東日本女子柔道部ではヘッドコーチを務める

 

 

◆福見 友子(ふくみ ともこ)
1985年、茨城県に生まれる。土浦日本大学高等学校、筑波大学卒業。筑波大学大学院修了、了徳寺学園在職中(現在、了徳寺学園職員)。8歳から柔道を始め、得意技は背負い投げ、小内刈り、寝技。国際柔道連盟のランキングは2位(2012)。高校2年生のとき、全日本選抜柔道体重別選手権大会48kg級で谷亮子(旧姓、田村)選手と初対決。2007年にも対戦し、谷亮子から2度勝利した唯一の選手として一躍注目を集める。2012年、ロンドンオリンピック出場。翌2013年に現役を引退。1年間の英国留学などを経て、JR東日本女子柔道部のヘッドコーチ、全日本女子代表コーチを務めている。

 

【戦 績】
2008年
嘉納治五郎杯東京国際大会 48kg級 優勝
講道館杯全日本体重別選手権大会 48kg級 2位

 

2009年
柔道グランドスラム・モスクワ 48kg級 優勝
全日本選抜柔道体重別選手権大会 48kg級 優勝
世界柔道選手権大会(オランダ:ロッテルダム) 48kg級 優勝
柔道グランドスラム・東京 48kg級 優勝

 

2010年
スウォン・柔道ワールドマスターズ 48kg級 3位
全日本選抜柔道体重別選手権大会 48kg級 優勝
柔道グランドスラム・リオデジャネイロ 48kg級 優勝
世界柔道選手権大会(日本:東京) 48kg級 2位
柔道グランドスラム・東京 48kg級 優勝

 

2011年
全日本選抜柔道体重別選手権大会 48kg級 3位
柔道グランドスラム・モスクワ 48kg級 優勝
世界柔道選手権大会(フランス:パリ) 48kg級 2位

 

2012年
全日本選抜柔道体重別選手権大会 48kg級 優勝

 

(文/READYFOR キュレーター田島)


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