本のタイトル、表紙、巻末資料の話ときたら、やはり本文のことをかかないわけにはいきません。

 

第一章は「原点」と題して、鬼太鼓座から鼓童の歴史が語られています。

ここがもっとも難しい章でした。

帯にも「グループ誕生の秘話、二度にわたる存亡の危機」とありますが、歴史を改めて紐解いてみて、今この佐渡に本拠地を構えて活動できていることが、奇跡のように感じられます。

 

第二章の「探求」では、代表的な演目の紹介から始まり、鼓童の表現の広がり、そして坂東玉三郎氏をはじめとする多様な共演者との出会いについてなど、鼓童の舞台表現についてまとめました。

 

第三章以降は、在籍する舞台メンバーやスタッフのインタビューをもとに、立場や役割の異なる様々な視点からの言葉をつなぎあわせ、「鼓童の現在」を浮かび上がらせることを試みました。

 

この編集過程で大きな役割を果たしていただいたのが、ライターの方々でした。

私たちと共に、鼓童のメンバーや関係者にインタビューしていただき、膨大な資料にも目を通していただきました。時には侃々諤々議論したり、佐渡の祭りに行って、鼓童のベースにあるものを肌身に感じていただいたりもしました。

 

最終的な文責はすべて鼓童にありますが、自分たちだけでは決してこの本を作り出すことはできませんでした。

特にインタビューでは、内部の人間同士では感覚としてわかりあってしまって言葉にならない時があると思いますが、第三者がその場にいてくださることで「言葉」としてきちんと引き出していただけました。

出版社の方、そしてライターの皆様に心から感謝しています。

 

また、様々な分野の方からの寄稿をいただき、コラムだけでも、鼓童の幅広い交流の一端を垣間みていただけるのではないかと思います。

 

(鼓童の最年長奏者で現在は名誉団員の藤本吉利)

 

(2005年より鼓童メンバーの坂本雅幸)

 

(笛奏者で現在は鼓童名誉団員の山口幹文)

 

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『いのちもやして、たたけよ。』目次

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[第一章 原点]

1.発端/ 2. 佐渡の國鬼太鼓座/ 3. 鼓童、始まりの十年/ 4. 出会いと交流

[第二章 探求]
1. 鼓童の舞台/ 2. 代表的な演目/ 3. 表現の広がり/ 4. 坂東玉三郎との出会い

[第三章 感覚]
1. 旅~動き続けて見える世界/ 2. 研修所~土台を築く日々/ 3. 鼓童村~思いを込める場所/ 4. 佐渡~土地の力に魅せられて

[第四章 磁場]
1. 人をつなぐ、地域をつなぐ~「旅ん者」が佐渡にもたらすもの/2. 前に進む力~鼓童が目指すもの

[第五章 回帰]
大太鼓

 

[コラム]
宮本常一氏の言葉 −1978年12月22日 鬼太鼓座座員に向けて武蔵野美術大学民俗資料研究室にて

ハンチョウと本間雅彦先生/藤本容子(鼓童)

「鼓童」という輝ける集団との出会いと交流/浅野昭利(財団法人浅野太鼓文化研究所理事長)

Dedication 献身/ミカエル・デ・ロー(オランダ・パーカッショニスト)

大太鼓と屋台囃子/茂木仁史(国立演芸場演芸課長)

葛原正巳(佐渡市羽茂在住)

ロイ & PJ ヒラバヤシ(アメリカ・サンノゼ太鼓)
永 六輔(作家)

 

(鬼太鼓座の誕生に深く関わった民俗学者・宮本常一氏と鬼太鼓座座員/1978年12月22日 武蔵野美術大学民俗資料研究室にて)

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