ケニア活動歴26年。エイズ孤児たちを支える日本人家族の挑戦。
支援総額
目標金額 2,700,000円
- 支援者
- 344人
- 募集終了日
- 2017年3月15日
【終了までのこり2日】第3回「おれとおまえのプロジェクト」
3回シリーズ「ACEFを生んだ人」 第3回「おれとおまえのプロジェクト」
ある日塩尻安夫は、いつものように家族で集めた募金を村上に届けるために事務所を訪れた。ケニアの救援に携わって以来、ますます多忙になった村上と、今日も短い立ち話をして終わるのだろうと思っていた。
「ケニアはどうですか、その後。」
プロジェクトを始めてすでに7年が経過し、そしてまた、“ケニア救援活動の終結”が数ヶ月後に控えた時でもあった。
「救援には段階があるんや。困っている人のところに物資を届けるだけやない。お金も物も人材も、現地の人々によってまかなえる、自立した社会になるまでが救援やで。」
塩尻は現地での活動に興味がないわけではなかったが、自分に五人の子供と、足に持病のある妻がいたことも、今まで日本にとどまっていた理由の一つだった。
村上はひとしきり、いつものマシンガントークでケニアへの熱い思いを話した後、言った。
「しばらく日本人やめて、ケニアに行ってみーひんか。」
この言葉に押されるように、1989年塩尻は家族を日本に残し、初めてケニアを訪れた。それでもやはり、短期の赴任に留め、移住するつもりはなかった。
しかし、移住という決断へと背中を押したのは、他でもない妻・美智子の一言だった。
3ヶ月間のケニアでの赴任を終え、日本に帰国した安夫に、美智子は言った。
「お父さん、家族でケニアに行きましょう。お父さんがいない間に、誰かに行きなさいって言われた気がしたの。それも、何度もね。」
突拍子もない美智子の提案に、安夫は開いた口が塞がらなかった。子供たち五人の末っ子、吉太朗はその頃まだ2歳だったからだ。しかし、美智子は決して冗談で言っているわけではなかった。美智子が一度決めたことは、テコでも動かない。それは夫の安夫がよくわかっていた。
こうして塩尻夫妻は1990年、子供5人と共に、ケニアに移り住んだ。
「誰がやめても、『おれとおまえ』だけは、ケニアの人々の幸せの役に立つお手伝いをしよう。」
村上はこう塩尻に話し、これまでとは違う“長期的な支援活動”を目的とし、1991年10月、NGOアフリカ児童教育基金の会(ACEF)を設立した。
そしてそれから24年もの間、村上はACEF代表を務め、塩尻をパートナーとして地域に根ざした活動を続けた。ケニアでの長い車移動や、食事の際に塩尻が村上へした何気ない話の中から、村上は羅針盤のごとくアドバイスや後押しをし、塩尻を勇気づける存在であった。
また常々、「国の将来は子供にかかってる。こどもの教育は一番大事やで。」と言っていた言葉どおり、スタッフの子供達のために始めた小学校は、今ではエンブ群450校中一位の成績を収め、入学希望者リストが100人を超えるまでに成長した。
村上は途中、がんによる大手術も経験し、3年生きればいいと言われていた病状だったが、その後も10年ケニアの人々のために尽力し続けた。毎年1〜2回ケニアと日本を往復していたのだから、家族や周囲の人が本当にがんだったのか懐疑的になるほどだった。
そして2014年、その情熱と魂をたくさんの日本人、ケニア人の心に残し、惜しまれながら76年の人生に幕を下ろした。
村上の遺骨は、生前「俺が死んだら、直美ちゃんの横へ入れてや。」と言っていた言葉通り、マキマのエイズ孤児院に、マラリアで亡くなった塩尻家の長女・直美とともに埋葬され、今もケニアの人々を見守っている。
1981年に、“こどもたちの手紙”から始まったその思いは、36年経った今もなお、塩尻安夫ケニア事務所所長、そして、現在ACEF代表を務める村上の長女へと引き継がれている。
********** さいごに ***********
この度、クラウドファンディングでの資金集めにあたり、ケニアで26年支援活動を続ける塩尻親子を代表として話を進めてまいりました。しかし私たちACEFの活動をひもとく時、1991年の設立から、さらにさかのぼる7年前より、故・村上忠雄氏が、ゼロから一つ一つ積み上げてきた重要な歴史を、切り離して語ることはできませんでした。
そして何より、1981年の活動当初からその支援活動を応援してくださった、たくさんの方々により、村上のケニアを思った36年間は支えられておりました。
3回のシリーズでは納まりきらず、たくさんのことを省略した内容ではありますが、少しでもみなさまの心に、この“物語”が残れば幸いです。
最後に、村上忠雄氏への追悼と、長きにわたるご支援者さまへ、この場を借りて心より感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。
アフリカ児童教育基金の会 クラウドファンディング実行委員会
リターン
3,000円
プロジェクト応援コース
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
上記を除くすべてを活動費に充てさせていただきます。
- 支援者
- 150人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年4月
10,000円
ケニアの民芸品ストラップ
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
■ケニアの民芸品
※色・デザインについては選べません。
- 支援者
- 63人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年5月
10,000円
プロジェクト応援コース
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
上記を除くすべてを活動費に充てさせていただきます。
- 支援者
- 79人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年4月
30,000円
エイズ孤児院の壁にお名前を掲載
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
■ケニアの民芸品
※色・デザインについては選べません。
■エイズ孤児院の壁に感謝の意を込めてお名前を掲載
- 支援者
- 24人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年5月
30,000円
プロジェクト応援コース
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
上記を除くすべてを活動費に充てさせていただきます。
- 支援者
- 30人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年4月
100,000円
【限定25名】塩尻大輔とのお茶会へご招待
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
■ケニアの民芸品
※色・デザインについては選べません。
■お茶会へのご案内
※塩尻大輔とケニアの話をしながらお茶会をしませんか。
※日時・場所等は調整させていただきます。
- 支援者
- 2人
- 在庫数
- 23
- 発送完了予定月
- 2017年5月
100,000円
プロジェクト応援コース
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
上記を除くすべてを活動費に充てさせていただきます。
- 支援者
- 4人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年4月
300,000円
ダチョウファームの壁に名前を刻む
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
■ダチョウファームの壁に支援者様のお名前を刻みます!
(※ダチョウファーム完成時に別途SNS等でご連絡させて頂きます。)
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年4月
300,000円
プロジェクト応援コース
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
上記を除くすべてを活動費に充てさせていただきます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年4月
1,000,000円
現地視察
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
■ケニアの民芸品
※色・デザインについては選べません。
■お茶会へのご案内
※塩尻大輔とケニアの話をしながらお茶会をしませんか。
※日時・場所等は調整させていただきます。
■現地活動視察へご案内
※ケニアのACEFの活動地域をご案内いたします。
※交通費等は別途頂戴いたします。
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年5月
1,000,000円
プロジェクト応援コース
■心を込めた子どもたちからの感謝のメール
■ACEFの年次報告書の送付
上記を除くすべてを活動費に充てさせていただきます。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2017年4月