温かいご支援を本当にありがとうございました。
皆さまからのご支援のお蔭で、厳しい寒さと飢えに震える方々に、食糧を届けることができました。クラウドファンディングにご協力くださった皆さまのおかげです。タリバン暫定政権発足から8ヶ月経った今も、アフガニスタンが米国に保有していた資金は凍結されたままです。人道支援に限っては、凍結解除という国連決議の後も、アフガニスタンへの銀行送金の先行きは不透明で、今後も人びとが命をつないでいけるのかが懸念されています。今また、ウクライナ危機に世界の注目が集まる中、アフガニスタンの窮状は忘れられつつあります。そのような中での食糧支援は、消えかけていた希望の光を再び灯すことに直結しました。
心から感謝申し上げます。(理事・事務局長 木山啓子)
【配布について】
食糧パッケージを配布した378世帯は、国連WFPを含む現地関係者と調整し、ナンガルハル県の5地区の支援対象候補世帯リストから、女性が世帯主の世帯、妊娠中・授乳中の母親がいる世帯、障がいを持った方が世帯主の世帯を対象として特定しました。
現地では物価が高騰しており、とくに小麦と油が高価で買えないという現地ニーズを反映し、小麦、食用油、砂糖、緑茶、豆類、塩等を配布しました。また、新型コロナに関する基本的な知識を伝え、適切な手洗いを実施してもらうために、1世帯につき石鹸4個も配布し、新型コロナ予防の啓発も行いました。
【アフガニスタンの現状】
現地では、コロナの脅威に加え、最近では大気汚染も深刻だという話が聞かれます。灯油が買えないので、暖をとるためにプラスチックやタイヤなどありとあらゆるものを燃やすため、空気が汚染され、体調不良を訴える人が増えてきているようです。また、ウクライナ危機の影響を受け、食糧品の物価が更に上がってきています。残念ながら、状況がすぐに改善する見込みはありません。ジェンはこれからも、アフガニスタンの最も脆弱な立場に置かれた人びとを支えるための活動を継続していきます。


【収支報告】
皆さまからクラウドファンディングを通じて託していただいたご寄付502万円は、経費を引いた全額を緊急食糧支援の事業に使用させていただきました。また事業実施に際しては、クラウドファンディング以外の形でジェンに託していただいたご寄付も使用させていただきました。
(1)食糧配布
最も脆弱な状況に置かれた人びとに、約二か月分の食糧をお届けいたしました。現地のニーズを確認したうえで決定した食糧パッケージは、配布の際にも喜んでいただけました。食糧を受取られた方々のホッとしたような表情から、この食糧パッケージは、食糧だけでなく大きな安心をももたらしたことを、実感することができました。
(2)新型コロナ予防の啓発
新型コロナ感染拡大予防と衛生知識の向上のためのセッションも実施しました。セッションで学んだ予防策の一つである、石鹸を使った適切な手洗いを実践してもらうため、1世帯につき石鹸4個も一緒に配布いたしました。ジェンでは今までいくつもの地域で衛生教育を実施してきました。安全な水の提供とあわせて衛生教育を実施することで、それまで頻繁にみられていた下痢症状が減り、子どもたちの学校への出席率が上がったという報告も受けています。
【リターンの発送状況について】
・3月25日にニュースレターおよび領収書の発送を完了いたしました。
・御礼のメールにつきましては裨益者の方のコメントと一緒に、4月後半に配信する予定です。
・アフガニスタンからのメッセージ動画につきましても、4月後半にメールさせていただく予定です。
【今後について】
ジェンは、これからもアフガニスタンで支援活動を継続していきます。
今後も学校環境の改善や衛生教育等を実施しながら、現地のニーズを丁寧に確認し、事業を実施します。現地で活動する国連機関やNGOとも連携しながら、明日を選ぶことが出来ない環境に置かれている方々に寄り添って、今後も支えていきます。みなさまが支えてくださったアフガニスタンの人びとを、どうか忘れないでいてください。これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
特定非営利活動法人ジェン