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鳥たちにとって水場は必要不可欠なものです。

 

なぜかというと水浴びをしてお手入れをしないと羽毛の構造が乱れてしまったり、ウモウダニなどの寄生虫がついていれば羽毛がボロボロになったりしてしまうからです。羽毛の構造が乱れたままだったり、ボロボロになったりすると、雨をはじかなくなったり、保温効果が下がったりと、鳥たちにとっては命に関わる問題となります。そのため、鳥たちは一年を通して水場を必要としています。

 

また、鳥には人間のような汗腺がないので、汗をかくことで体温調整ができません。そのため、暑い夏場は水場でクールダウンしたり、水分補給したりと、酷暑を乗り切るのにも重要な役割を果たします。

 

鳥たちは、ちょっとした水たまりや川の浅瀬なども水場として活用していますが、晴れの日が続くと無くなってしまう水場もありますので、安定して使える水場は鳥たちにとってとても貴重なものになります。

 

そこで先日、相模原市の緑地に水場を作ってみました。

器を置くだけという簡単な水場もありますが、今回は地面を掘って作りました。

 

もちろん器を置くタイプの水場でもオッケーですが、掘って作るタイプの水場は面積が広いのでその鳥にあった場所を選ぶことができるのと、より自然のものとして受け入れてもらいやすいという利点があります。

 

水場を掘っている様子。

 

穴掘り作業を侮っていましたが、この日は猛暑日ということもあり大汗をかきました(汗；）

しかしみんなで交替しながら掘り進めていくのはとても楽しく、徐々に出来上がっていくのもワクワクしました。

日頃の運動不足も解消ですね。

 

穴を掘ったら水がしみないようにブルーシートを敷きます。

 

砂利を敷いた様子。

 

今回は少し深いところと浅いところを作り、深いところには黒い大きめの石を入れました。

水場から水道が遠いので、深い部分に大きめの石を入れることで水の蒸発を抑えて水を補充する頻度を下げようという作戦です。

砂利ではなく土でも構いませんが、土は有機物を多く含んでおり水が汚れやすくなる可能性がありますので砂利の方が衛生的に保たれやすいというメリットがあります。

 

水を入れる様子。

 

1人1個バケツで水を運んできて、いよいよ水を投入です！

3往復くらいしなければいけないかと覚悟していましたが、１回で水を満たすことができてホッと一安心です。

 

完成した水場。

 

写真ではわかりずらいですが、側面は緩やかな傾斜にしており、中心に向かって水深が少し深めになっています。

これにより、小さい鳥から大きな鳥まで利用可能となっています。

 

水場に来たコミスジ（蝶）。

 

早速水場にはコミスジが訪れました。昆虫はこういった環境変化には驚くほど敏感に反応します。このほか、水場は鳥だけでなく色々な生き物に活用されます。

 

周りではシジュウカラやメジロたちの声が聞こえてきて、水場を気にしているように感じました。どんな鳥がやってくるか、これからが楽しみです。どんな鳥が来たか、今後もお知らせしていきたいと思います。

 

こんな水場はなかなか自宅のお庭では作れない場合も多いかと思いますが、先述の通り、器を置くだけの水場でも鳥たちは喜びます。

この夏、水場作りにチャレンジしてみませんか？