鹿児島で補助犬普及のためのイベントと講演会を開催したい！

美紀さんと私で、講演会をすることが決まったので、

早速、講演会の場所を決めることに・・・

 

いろんなところへ連絡をしました。

 

市の施設や民間の施設など、

いろんなところに連絡を取り、

 

「そちらで聴導犬普及のための講演会をしたいと思っているのですが、

　聴導犬と一緒に施設内には入れますか？」

 

と質問。

 

だいたいの施設は、

「まずお申し込みをお願いします」

と返される。

 

申し込みをして、後から同伴はちょっと・・・と言われると困るので、

 

「その前に、この講演会には、聴導犬の同伴が必要なのです。

　施設内へは、聴導犬は同伴できますか？」

 

と質問するようにしていたのですが、

 

これまた、ほぼ１００％の確率で、

 

「施設内はペット不可なので、犬の同伴はお断りしております。」

 

と返される。

 

「聴導犬はペットではなく、盲導犬と同じ補助犬の仲間なのです。」

と説明すると、

 

だいたいの人からは、

「盲導犬は受け入れますが、その他の犬はちょっと・・・」

と拒否されてしまうのです。

 

そういうところに対しては、だいたい

「聴導犬も補助犬で、ペットではないし、盲導犬と同じ存在です。」

と何度伝えても、聞く耳を持ってもらえない。

 

（『補助犬』とは、盲導犬、聴導犬、介助犬のことを指します。盲導犬だけOKではなく、盲導犬がOKなのであれば、聴導犬や介助犬もOKでなければいけないのです。）

 

このやり取りの最中に、

『身体障害者補助犬法』について話をしたり、

本当は拒否できないことを伝えたりすることもあるのですが、

 

あんまり補助犬受け入れについて押し付けたくないので、

「これを元に再度検討していただいて、もしOKであれば、ご連絡ください」

とお願いすることにしています。

 

 

 

よく考えてほしいのです。

 

 

 

盲導犬は、目の不自由な方をサポートする犬。

 

聴導犬は、耳の不自由な方をサポートする犬。

介助犬は、手足の不自由な方をサポートする犬。

 

 

盲導犬はいいけれど、他の犬はちょっと・・・

という施設があるのだとすれば、

 

極端な話をすると、

目の不自由な方は受け入れオッケーだけれど、

その他の同伴の方はできない

と言っているのと同じなのです。

 

 

 

最初の頃は、このやり取りをすることで、

「どうして補助犬なのに、こんなに拒否されなければならないんだろう」

と悔しかったり、辛かったりで、

毎日のように涙を流していました。

 

その度に、美紀さんから励ましの言葉をいただき、どんだけ救われたことか・・・

 

「なおちゃんの今やっていることは、いつか形になっていくと思うから。

　今は辛いけれど、少しずつでも前進できればいいと思ってるから。

　ありがとう。」

 

私はまだ何一つ形にできていないのに、

今動いていることだけでも感謝だよと『ありがとう』の言葉をもらったことで、

勇気をたくさんもらいました。

 

（長い道のりだけれど、一歩ずつバリアフリーの街へと前進していけばいいと思っています。）

 

今は、

どんな否定的な言葉を言われても、

受け入れ拒否されても、

落ち込むことなく、

「またこの対応ね・・・でも大丈夫」

と思えるようになりました。

 

ただ・・・

補助犬ユーザーさんにとって、補助犬は体の一部。

 

こんなふうに受け入れ拒否が続くのはやっぱり悲しいことです。

 

少しでも受け入れられる街に変わっていってほしいな

と願い、

補助犬普及活動を行っています。

 

 

一度は、

『前例がないことは受け入れ難い』

と役所からも跳ね返されたけれど、

 

何か動かなければ前例はできない

前例を作るために、講演会を開催し成功させるのだ

と、私と美紀さんのやる気は増して、

大きな輪となり、

開催することができたのであります。

 

 

前例がないから泣き寝入りではなくて、

前例がないからこそ、前例を作るために私たちは動くのです。