地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ
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地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ 2枚目
地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ 3枚目
地球の宝を守れ|国立科学博物館500万点のコレクションを次世代へ 4枚目
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支援総額

916,025,000

目標金額 100,000,000円

支援者
56,584人
募集終了日
2023年11月5日

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2023年10月13日 18:30

かはくの偏愛研究室|file.03 米田成一先生が語る、隕石・地球外物質への愛

毎週木曜19:00〜19:30に放送中の、クラウドファンディング特別企画「かはくの偏愛研究室」。

 

かはくに所属するさまざまな分野の研究者が登場し、かはくに収容されている約500万点のコレクションの中から、自身の「推しコレクション」をご紹介。資料への愛を語るYouTube番組です。

 

本記事では、配信の内容を一部抜粋してご紹介します。

 

※配信内容は、YouTubeからアーカイブ視聴も可能です。
https://www.youtube.com/watch?v=sqELUKpCyRs&list=PL38SvBUmO1PemC1tsNtni7pCywLwAMoyl

 

編集:READYFOR かはく担当キュレーターチーム

 


 

\毎週木曜19:00〜19:30 生放送! /

 

 

第3回目のゲスト研究員は、理工学研究部 部長の米田成一(よねだしげかず)先生です。

 

 

かはくの偏愛研究室|file.03:隕石や地球外物質が好きすぎる先生

ゲスト研究員:米田成一(国立科学博物館 理工学研究部 部長)
MC:小口舞(上野地区広報戦略担当)

profile
米田成一(よねだしげかず)
隕石中の微量元素存在度および同位体組成に基づく原始太陽系の形成過程・環境の研究や日本の隕石関係資料の調査研究をしています。最近では「はやぶさ2」試料の初期分析チームの一員として分析を行いました。企画展「小惑星探査機はやぶさ2」の監修や「はやぶさ再突入カプセル」「習志野隕石」等の常設展示も行っています。

 

 

イチオシは「アエンデ隕石」

 

ーー今回ご紹介いただく先生一押しのコレクションを教えてください。

 

米田:ご紹介するのは、現在開催中の「海」展(註※2023年10月9日で終了)で展示している「アエンデ隕石」という隕石です。日本に落ちた隕石は他にも色々と思い入れがありますが、研究(対象)ということですと、やはりこの隕石が一押しかなと思い、選びました。

 

 

アエンデ隕石は、1969年にメキシコに落下した炭素質球粒隕石という種類の隕石です。

 

隕石は、球粒(きゅうりゅう)隕石、無球粒(むきゅうりゅう)隕石、鉄隕石、石鉄(せきてつ)隕石の4種類に大きく分けられますが、地球に落ちてくる隕石の大体9割方が球粒隕石でして、中に鉄・ニッケル合金という金属が入っているところが通常の岩石とは違います。また、近くで見ると丸いつぶつぶがたくさん入っているのがお分かりいただけると思いますが、小さいもので1mmとかそれ以下、大きくても1cmぐらいの丸い粒が入っていて、それを球粒と言います。

 

その他の種類で無球粒隕石というのは、石だけでできている、いわゆる地球の石のような隕石です。鉄隕石については、金属鉄の部分を濃縮して、金属でできている隕石。石鉄隕石は、なかなか(地球に)落ちない珍しい隕石で、石と鉄が半分ずつ入っています。

 


 

アエンデ隕石は球粒隕石の仲間ですが、頭に「炭素質」とついています。これは球粒隕石の中でも、炭素がいっぱい入っている種類の隕石ということです。だいたい数パーセント、多いもので5〜6%入っています。そのため、普通の球粒隕石と比べて黒っぽい色をしています。炭素というのは皆さんご存知の通り、我々人間の体とか生命を作っている有機化合物(の骨格となる元素)です。その炭素が入っているという、とても珍しい種類です。

 

 

太陽系最古の固体!?

 

ーーアエンデ隕石の魅力や面白さはどんなところにあるんでしょうか?

 

米田:このアエンデ隕石がメキシコに落ちた年は1969年なのですが、アポロ宇宙船が月に着陸した年でもあります。(アポロ宇宙船が)月の石を持ち帰ったので、地球外物質の研究に非常に大きなインパクトがあった年なんですけれども、実はこのアエンデ隕石の落下というのも、同じぐらいインパクトがある出来事だったのです。

 

アエンデ隕石の中には、カルシウムやアルミニウムという元素がたくさん入っている白い色の塊がありまして、それを白色包有物(はくしょくほうゆうぶつ)といいます。カルシウムやアルミニウムなどの元素は、単に白っぽいというだけではなく、科学的な性質として非常に温度の高いものに耐えるという性質があります。つまりなかなか蒸発しない元素なのですが、(これまでの研究で)白色包有物には、そのような高い温度でできたものが入っていることが分かりました。
 

 

さらにアメリンさんというオーストラリアの大学の先生が、その白色包有物の年代測定をしてみたところ、45億6720万年プラスマイナス60万年というデータが得られました。数字が細かいというのもすごいことですが、実はこの年代というのは太陽系の物質で一番古い年代、つまり太陽系最古の固体であるということが分かったのです。

 

ーー太陽系最古。すごいインパクトですね。

 

米田:地球の年齢が46億年ということは皆さんも聞いたことがあると思いますが、それはこの数字を丸めたものになります。今の分析精度ですと100万年ぐらいの精度で(年代を)測定できますので、正確には45億6700万年ぐらいですね。「4567」と非常に覚えやすい数字なので、豆知識として覚えていただくといいかもしれないですね。

 

ということで、とても高い温度でできていて、太陽系で最初にできた物質の白色包有物(が入っている)。それがアエンデ隕石の偏愛ポイントであり、とても研究しがいのある資料です。

 

ーー先生は、どうやってこのアエンデ隕石と出会ったのでしょうか?

 

米田:かはくに来る前は、大学で助手などをやっていたのですが、大学で手に入る資料というのは小さいものが多いんですね。ですが、ちょうどかはくに着任した時に、たまたまこの大きなアエンデ隕石が売りに出されていたんです(笑)。

 

ーー運命ですね(笑)

 

米田:はい。そしてかはくに買っていただいて、研究で使っています。大きいと何がいいかといいますと、(研究機器も)今は高感度になっていますので、分析自体は小さな資料でも可能ですが、小さなものですと、先ほどお話した白色包有物が1個あるかないかという状態なのに、この大きいアエンデ隕石には見る限りたくさん入っている(嬉)。本当にもう、それ以来いろいろ分析させていただいています。
 

 

コレクションとは……、

 

ーー最後に、先生にとって「コレクションとは何か」、教えていただけますか。

 

米田:フリップには省略して書いていますが、「過去からの、読むのが難しい手紙」だと思っています。

 

 

何語で書いてあるかわからないような、いろいろなことを書いてくれてると思うけれども読み方がわからない、新しい分析方法が見つかれば読めるという...そういう手紙です。特に隕石の場合は、「太陽系がどうやってできたか」というようなことを書いてくれている手紙だと思っています。


=  = = = =


本記事でご紹介したのは、配信のごく一部。
全貌はぜひアーカイブ動画で。


▼file.03:隕石や地球外物質が好きすぎる先生【米田成一先生(国立科学博物館 理工学研究部 部長)】

 

 


 

引き続き活動報告では「かはくの偏愛研究室」シリーズのレポートをはじめ、リターン情報や本プロジェクトの進捗状況などをご報告してまいります。今後とも応援のほど、よろしくお願い申し上げます。

リターン

15,000+システム利用料


【一押し!】【寄付控除あり】 かはくオリジナル図鑑

【一押し!】【寄付控除あり】 かはくオリジナル図鑑

※本コースも、「寄付控除あり」に変更いたしました(10/20変更)

●御礼メール
●かはくオリジナル図鑑
当館の全研究者が、自身の「最推し」標本を選び、解説したものを1冊にまとめた本クラウドファンディングのオリジナル「図鑑」。
●寄付金領収証
--------

※図鑑は、130ページ前後になる予定です。画像は、そのうちの一部(恐竜の専門家・真鍋副館長の担当ページ)のイメージです。最終的なデザイン・内容は変更となる可能性もございます。
※寄付金領収証のみ、2023年12月中にお送り予定です。

>>詳細は「活動報告」欄にも紹介記事がございます。

申込数
39,306
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

5,000+システム利用料


【オリジナルグッズ】【寄付控除あり】 トートバッグ

【オリジナルグッズ】【寄付控除あり】 トートバッグ

※本コースも、「寄付控除あり」に変更いたしました(10/20変更)

●御礼メール
●トートバッグ
研究者が日々の研究で使用した「研究ノート」の一部をデザインとした、本クラウドファンディングのオリジナル「トートバック(全5種類)」。
●寄付金領収証
--------

<デザイン>
以下の5種から1つ【ランダムで】お届けいたします。
■モグラの歯の変異原図
■貝のスケッチ
■微細藻スケッチ
■ボーリングコアのスケッチ
■太陽黒点スケッチ

※画像は、5種のうち3種のイメージです。デザインや形状などは変更となる可能性もあります。
※寄付金領収証のみ、2023年12月中にお送り予定です。

>>詳細は「活動報告」欄にも紹介記事がございます。

申込数
15,665
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

15,000+システム利用料


【一押し!】【寄付控除あり】 かはくオリジナル図鑑

【一押し!】【寄付控除あり】 かはくオリジナル図鑑

※本コースも、「寄付控除あり」に変更いたしました(10/20変更)

●御礼メール
●かはくオリジナル図鑑
当館の全研究者が、自身の「最推し」標本を選び、解説したものを1冊にまとめた本クラウドファンディングのオリジナル「図鑑」。
●寄付金領収証
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※図鑑は、130ページ前後になる予定です。画像は、そのうちの一部(恐竜の専門家・真鍋副館長の担当ページ)のイメージです。最終的なデザイン・内容は変更となる可能性もございます。
※寄付金領収証のみ、2023年12月中にお送り予定です。

>>詳細は「活動報告」欄にも紹介記事がございます。

申込数
39,306
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

5,000+システム利用料


【オリジナルグッズ】【寄付控除あり】 トートバッグ

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※本コースも、「寄付控除あり」に変更いたしました(10/20変更)

●御礼メール
●トートバッグ
研究者が日々の研究で使用した「研究ノート」の一部をデザインとした、本クラウドファンディングのオリジナル「トートバック(全5種類)」。
●寄付金領収証
--------

<デザイン>
以下の5種から1つ【ランダムで】お届けいたします。
■モグラの歯の変異原図
■貝のスケッチ
■微細藻スケッチ
■ボーリングコアのスケッチ
■太陽黒点スケッチ

※画像は、5種のうち3種のイメージです。デザインや形状などは変更となる可能性もあります。
※寄付金領収証のみ、2023年12月中にお送り予定です。

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申込数
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発送完了予定月
2024年3月
1 ~ 1/ 53


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