【2010年春~夏】

京都の老舗扇子店2軒のヒアリングで明らかになったこと。

それは現状のコンセプトデザインでは「特徴的な形状の親骨を竹で創ることは困難」というものでした。それでも竹の根を使って出来ないものかと、別途扇子とは関係のない竹細工職人の方々にもヒアリングしましたが、首を縦に振ってくださる方はいらっしゃいませんでした。

 

ご存知のように、円筒状の竹は空を目指して繊維が縦に伸びますので、加工しやすい形状というものは自ずと決まってきます。たとえ肉厚の竹であっても、曲線や曲面を多用するコラーニデザインとの親和性はやや乏しいのかもしれない、そう思うようになりました(最近になっても竹細工職人さんに「出来ませんか?」と訊いていますが…)。

 

しかし、京都の老舗扇子店で大きなヒントを頂きました。私は発想をガラリと変えて、竹を使った伝統工芸の匠のワザではなく、プロダクトデザインの視点で再度アプローチすることを思い立ちます。幸運にも、私にはモノづくりに精通している国内メーカーに在籍されるプロダクトデザイナーの方や、コラーニデザインに造詣が深いコレクターの方とのご縁がありました。

 

彼らは皆、コラーニさんがかつて日本で活躍していた頃に、そのデザインやデザイン哲学から多大な影響を受けた方々。私は心強いご協力者の皆さんと相談しながら、コンセプトデザインをより具体的なモノに落とし込んでいきました。

 

 

UTさん(Twitter:@utdesign)>

UTさんは、東京の某有名メーカーにお勤めのプロダクトデザイナー。個人でもモノづくりをされたり、腕時計やガジェット系の雑誌に登場されたり、他にも沢山楽しい活動をされています。駆け出しの頃には、コラーニさんが深く関わったあの著名なプロダクトのロゴを担当されたそうです。

 

UTさんは、コラーニデザインの特徴である手指が収まる場所を親骨の両側に付けたらどうなるかという実験を、お子様の粘土を使って見せて下さいました。

 

 

 

 

UTさん曰く「意外と扇ぎやすいですよ!」。いつも本当に有難うございます!

 

 

Skyexさん>

Skyexさんは、大阪の某有名メーカーにお勤めのプロダクトデザイナー。コラーニ教授と同様に空力学がご専門で、ユニークなご活動でNHKなど様々なメディアへの露出も度々される著名人。今回は、コンセプトデザインの発展型のアイデアと、日本古来の伝統的な道具である扇子の空力学的な解説をご提供いただきました。

 

 

Skyexさんに1つお聞きすると、アイデアが10どころではなくそれ以上、どんどん湧き出てくるので本当に尊敬しております。

 

 

POPGUNさん(Twitter:@POPGUN)>

POPGUNさんは、かつてヤフオクでコラーニデザインの物を競り合った好敵手(笑)。

ご専門はWEBデザインです。私の手書きのイラストを元に、左右非対称の親骨をモデル化した際に出てきそうな課題を検討いただきました。

 

 

POPGUNさんとは、コラーニデザイン、というかヤフオクを通して始まった古いお付き合いです(笑)。WEBの面倒も見て頂きたいです!(←図々しい)

 

私のご縁のある心強い協力者の方々の多大なご助力があり、2010年前半の扇子作りは、飛躍的に前進することができました。本当に有難うございます!

 

(つづく)

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