【2010年夏~秋】

コラーニデザインの扇子作りは、友人のモノづくりの専門家の方々の発想や手法を用いてプロダクトデザイン開発のアプローチで進めていくことになりました。コラーニ教授にもその旨を伝えて了解を得ると共に、左右非対称の親骨をどのように具現化するかについても相談し、「コラーニならでは」の扇子の形状を模索し始めました。

 

実はこの間、私はふたたび京都の老舗扇子店を訪れて店長様とお話させて頂いて、親骨に竹を用いない方法で制作はできないか、検討をお願いしていました。その結果、竹以外の素材の彫り物や樹脂の成型での経験はあるので、その路線での制作なら可能とのお返事を頂きました。

 

その老舗扇子店とは、文政6年(1823年)創業の宮脇賣扇庵様。

 

 

幸運にも同社の商品企画開発ご担当の小川様をご紹介いただき、工場や職人さんに確認を取って頂きながら、本格的にコラーニ扇子開発にご協力頂くことになりました。小川様にはこれまで多大なるご支援、ご協力を賜りました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 

因みに「かはほりあふぎ」の中骨、扇面、要などの親骨以外の部材は全て、宮脇賣扇庵様よりご提供頂く予定です。

 

 

私は小川様と相談しながら具体的な形状を模索するために、近くの百円均一ショップで扇子を購入し、両方の親骨に手指を添える部分をパテで盛りつけ、試作品第一号を完成させました。

 

 

初めて試作品で煽いだ感想は「今までにない扇子の感覚だ!」でした。様々なコラーニのデザインプロダクトに触れた時のあの手に吸い付くような感覚が、私が作ったこの試作品にもしっかり備わっているのを感じることができて、本当に嬉しく思いました(見た目は全くもって宜しくないのですが…)。

 

モノづくりの専門家の方々と一緒に検討した左右非対称の親骨のデザインの方向性に間違いがないことを私たちは確認し、次のステップに進めることにしました。

 

この頃から、私たちの扇子作りの歯車が、しっかりと回り始めました。

 

(つづく)

 

 

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