手紡ぎのような柔らかさを。伝統の「ガラ紡」で作る腹巻きパンツ

機械所有/日清ニット

ガラ紡と、私が出会ったのは15年ほど前のこと。

弊社が当時からお世話になっていたご近所のニット会社、日清ニットの林社長と、弊社の社長が、
『大量生産の時代はもう終わらないかん。
　　　　　これからの時代は、逆をいかな。』（尾張弁です＾＾）
と話し合い、目を付けたのが、戦前に大活躍していた
『ガラ紡』という名の紡績機でした。

2002年、日清ニットの林社長が、豊田のとあるガラ紡工場へ見学に行かれた際、その工場が近く廃業されることを聞き、そこで使われていたガラ紡機を買い取って来られました。

その頃、弊社の工場が運よく空いていたことから、行く当ても無く、廃棄されようとしていたそのガラ紡機を、弊社の工場に移設しました（ですので、機械の所有は今でも日清ニット様です）。
という訳なのでした。

当時私は高校生。
大きな音を立てる機械に、ただただ圧倒されました。

年輪を感じさせる歯車。 

宮崎駿の世界を思わせる撚り子の機械。

そしてゆっくりゆっくりと紡がれて行く糸たち。

大きな音の中で、一瞬世界が止まったような、そんな感覚を鮮明に覚えています。

でも、その頃の私はまだまだひよっ子。(いまだにまだまだひよっ子ですが。)
『すごいな！』と思っただけで、
課題に、おしゃべりに、居眠りにいそがしい(？)高校生だった私には、
その魅力の半分も、まだ理解出来ずにいました。

その当時は、偶然の出来事だと思っていましたが、今となっては、何か運命のような強いご縁を感じています。まさかこんなにディープにこの機械に携わる事になるとは！！！

機械所有/日清ニット