【応援メッセージ】吉田佑樹さん／元KnKヨルダン・インターン生

学生時代にKnKのヨルダン事務所でインターン活動をし、現在国際協力分野で働く吉田佑樹さんが、当時のキャンプでの活動を振り返り、想いを込めて応援メッセージを寄せてくださいました。

当時の吉田さんのブログも是非ご覧ください。「自分を素直に表現できる、大切な時間―ザアタリキャンプのパフォーマンスデー」

 

 

 

【先が見えない生活の中で、一筋の光になるように】

 

大人が驚くほどの名演技を披露する子どもたち。音が外れているかもしれないけれど元気いっぱいの歌声が響く教室。キャンバスにたくさんの色を使って描かれた子どもたちの想い――KnKがザアタリ難民キャンプで提供してきた授業を通じて、子どもたちは自由に、そして安心して表現ができる場を持ち続けられています。

 

私はインターン生として、2016年から1年間、ヨルダンでKnKのシリア難民支援事業に関わってきました。キャンプに行った時に遠くからでも聞こえてくる元気な挨拶の声や、授業で作った絵本などの作品を嬉しそうに見せてくれた姿を今でも鮮明に思い出します。しかし、当時も今も変わらず、シリアから逃れて来てもう何年もキャンプで過ごす子どもたちは、いつまで続くか分からない、先が見えない生活の中で苦しい日々を過ごしているのが現状です。そんな中、音楽や演劇などの機会を提供するKnKの授業は、子どもたちにとって一時の安らぎを与えてくれるものであり、一筋の希望の光になっていると確信します。

 

先日、多くの皆様のご協力のおかげでクラウドファンディングの当初の目標が達成されました。また、普段から関心を持ってくださっている方々をはじめ、今回はこれまでシリア難民について知る機会が限られていた方々にも多くのお力添えをいただきました。日本もコロナ禍で大変な状況の方々が多くいらっしゃることは想像に難くありません。それでもこれだけ多くの方々が協力くださったことを、私自身も大変嬉しく思います。KnKがキャンプで事業を続けられることはもちろんのこと、子どもたちに胸を張って「遠い日本からもこれだけ多くの友人たちがみんなのことを気にかけているし、応援しているよ」という力強いメッセージを伝えられると思います。「自分たちは見捨てられた存在ではない」―子どもたちがこうした想いを持つきっかけにもなるはずです。

 

今回の目標額は、きっとギリギリで切り詰めて計算された金額だと思います。本当はもっと色々な教材を使って授業内容を充実させ、キャンプ内の多くの学校でKnKの授業を展開したい、というのが晴子さんの願いだと想像しています。クラウドファンディングは残り数日で終わりですが、子どもたちのキャンプでの生活はこれから先も続き、KnKの授業もまだまだ必要とされています。残りのクラウドファンディング期間中、そして今回のクラウドファンディングが終わった後も、私も引き続き協力します。皆様もぜひ、無理のない範囲でご一緒にいかがでしょうか。一筋の光も集まれば大きな希望の光となるはずです。

 

元KnKヨルダン事務所インターン生　吉田　佑樹