2024年1月20日「ハダカイワシ」

昨夜から始まった南緯63度付近の観測とサンプル処理は、日付が変わった今日の午後
1時半に終了。ここでは、ORIネットに加えて、VMPSとMOHTがプランクトン関係の採集
具として加わり、長い観測となりました。MOHTはこの航海初登場です。網口が５平方
メートルのプランクトンネットです。やはり開閉式で、4層から採集することができ
ます。写真は300-400 mの層で採集された生物です。魚はハダカイワシの仲間です。
ハダカイワシ類は私たちの重要な研究対象のひとつです。ハダカイワシ類は外海（大
陸から離れた水深が3000 m以上の海域）でもっとも数が多く、からだに蓄えた脂肪量
も多い。そのため、海鳥類やアザラシ・オットセイなどの主要な餌生物となっていま
す。私たちのチームが調べているハシボソミズナギドリも南極海でハダカイワシを食
べ、オーストラリアの営巣地でヒナに与えているようです。写真では、他にも小さな
半透明のイカの子どもいくつか写っています。これはナンキョクスイカシイカです。
イカについては、また別稿で。