帯広の街がキャンパス！オルタナティブスクールの授業料を減額したい！

　北海道帯広市に開校予定の一般社団法人帯広サドベリーの風（2022年4月）は、サドベリーバレースクールをモデルとしたオルタナティブスクールです。安心・安全を軸に子ども達の積極的な話し合い活動を通して、お互いの自由を尊重しながら自主的な活動ができる環境をつくります。

 

 

　ご覧いただきありがとうございます。はじめまして。1976年生まれ埼玉県出身の久保和昌です。子ども時代に学校が好きだったこともあり、憧れだった北の大地・北海道で小学校の教員をしてきました。

 

　その間「子ども達にとって居心地の良い場所」を意識し続け、また、故金森俊朗先生の「学校に行くのはハッピーになるためだ」という理念に共感し、子どもにとっても大人にとっても魅力的な学校づくりを微力ながら目指してきました。

 

 

 

 

　私は20年間、北海道の公立小学校で教職に就いていました。

 

　日本の教育システムは非常によく考えられていて、公立学校には幅広く効率的に沢山の事を学べる環境が整っています。特に、子どもの発達段階に合わせた教育課程はきめ細かく、教職員は子ども達の学力が定着するように、学校を楽しめるようにと様々な工夫をしながら努力しています。

　

　しかし、そんな素晴らしい環境の中でも私は常に多くの課題を抱えていました。

　

　例えば…

 

　・子どもが評価する・されることが常態化している。

　・比較が常態化した環境の中で、子ども達の自己肯定感が低下してしまう。

　・子ども達が授業に対して受け身の姿勢になってしまう傾向がある。

　・（カリキュラムが決まっているため）追求型の学びに費やす時間を十分に確保できない。

　・同学年同士のつながりが強い反面、他学年との関わりが希薄になってしまう。

　・やらされる感が否めない。

　・個性の強い子ども達は周囲に我慢を強いられる場面が多くなってしまう。等々。

 

　どうすれば、本当の意味で子ども達にとって魅力的で幸福感が得られる場を提供できるのか？世の中の価値観はどんどん多様化し、公立学校の教育で子ども達に求められる身につけるべきスキルも増えていく中、恵まれているはずの公立学校に諸々の事情からフィットする事が難しい子ども達も増加。

 

　自分の力量にも現状の学校システムにも限界を感じていきました。

 

 

　そんな時、「サドベリースクール」というダイナミックな教育形態があることを知り衝撃を受けました。

 

　テストもない、カリキュラムもない、先生ではなく「スタッフ」と呼ばれる大人達が子ども達と対等に関わるこのユニークなスタイルの学校は50年以上も前にアメリカのボストン近郊でスタートし、今や世界中に広がっています。そして、ここ日本でも既に15校以上が開校しています。

 

　子ども達が自ら課題を見つけ、話し合い、お互いの自由を尊重し合いながら責任を持って自らに必要な事を学んでいく姿、そしてそれを根気よく見守りサポートしていく大人達の姿勢は私のイメージしていた理想の教育そのものでした。

 

　「この理想の学校を十勝にもつくりたい！！」

 

　そう思うようになりました。

 

　現在、私には子どもが2人おりますが、2人ともホームスクーリングを選択しており、公立学校には通学していません。上の息子は中学校3年生（知的遅れを伴う自閉症）。下の娘は小学校2年生。

　

　カリキュラムも、評価も、時間の枠も無い環境の中、移ろいゆく季節を感じながら様々な事に興味を持ち、楽しそうに日々の生活から多くの事を学んでいく姿を見ていると、子ども達一人一人が自分に合った学びのスタイルを見つけ、またその中で他者と自分との違いに気づき、互いに尊重し成長し合えるサドベリースクールのような環境が、選択肢の一つとして多くの子ども達に必要だと感じています。

　

　子どもにとってストレスの少ない、そして、人生においてたった一度の子ども時代を存分に楽しむ事のできる健全な学びのスタイルの一つだろうと感じるのです。

 

　そのような思いから、2021年9月に非営利型の一般社団法人帯広サドベリーの風を設立。現在は2022年4月の開校に向けて準備をしております。

 

　まだまだ公立学校以外の選択をすることは日本では敷居が高いですが、2017年に「教育機会確保法」が施行され、子ども一人一人にとって適切で多様な学習環境の必要性を国も示すようになりました。それに伴い（居住区の公立学校に在籍する形にはなりますが）フリースクールへの通学も出席と認められやすくなり、個々に合った学びの環境を選択しやすい空気になり始めています。

 

　しかし、公立学校以外の選択肢をとるご家庭のネックになるのが「学費」の問題です。フリースクールの学費は平均33,000円程度と言われています。私達の学校でも、子ども達に十分な環境を用意するには月に4万円程度の学費が必要だと考えておりますが、帯広サドベリーの風のある帯広市や周辺町村では現時点でフリースクール等での学びに対する自治体からの学費助成は無いのが現状です。　

 

　そこで今回は「帯広サドベリーの風」という新しい学びの場を選択してくださるご家庭の費用負担軽減の為のクラウドファウンディングに挑戦します。これは一人でも多くの子どもが、自分により適した学習環境を選べる世の中を目指す為の挑戦でもあります。

 

　また、私がこれまでお世話になってきた公立学校の先生方や子ども達にも「こんな働き方・学び方はどうだろうか？」と、先生方の働き方や子ども達の学び方に対して一石を投じて一緒に考えていきたいチャレンジでもあります。

 

　私達と一緒に「子ども達がのびのび輝く新しい学校」「多様な学習環境を子どもが選べる社会づくり」の夢を見て下さいませんか？どうぞよろしくお願いします！

 

 

　今回のプロジェクトで実現したい「授業料の減額」ですが、80万円の目標金額を達成すると以下のような授業料減額が可能になります。

　

【80万円の目標達成の場合】

・クラウドファンディング手数料　220,000円

・減額用資金　580,000円

　１年間（12ヵ月分）の授業料に対して、児童２名の場合は月額24,000円、３名の場合は16,000円、４名の場合は12,000円の減額というように、2022年4月開校に伴う入学児童数をもとに均等割で算出します。

　

　皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

 

▼細谷正人さんからの応援メッセージ

 

 

　私は2008年から国内外の企業に対してデザインやブランド戦略を開発する会社を経営しています。現在は、法政大学大学院デザイン工学研究科で、理論的に捉え直観的に実践する学びを目指して学生たちに指導しています。

 

　近年、私が大学院生の20代前半の彼らたちを指導する中で感じることは、誰も答えを持たない時代に突入しているからこそ、主体的かつ対話的で深い学習を行いたいという気持ちが年々増しているように感じます。実際には、学習意欲のある大学院生の学生たちでさえ、彼らの要望に適合した学びが日本全国でどれだけ提供されているのか、その実態は定かではありません。

　

　私は久保さんの新しいチャレンジを応援します。子供たちにとって居心地の良い場所とは何かを探し、対話を重視して、自らが考え行動する学びの場が早い段階から必要です。たくさんの日本の子供たちが、サドベリースクールの環境に簡単に、出会うことができる未来となることを心から望みます。

 

　さらに、自然の大きな力を感じる帯広に、新しいサドベリースクールが誕生することは、独自の理論的な左脳と感性的な右脳を養うことができ、日本の教育システムが変化するきっかけになるかもしれません。

 

　皆様のご支援、心より宜しくお願いします。

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＜プロフィール＞

　細谷正人氏　バニスター株式会社　代表取締役／ディレクター

　NTT、米国系ブランドコンサルティング会社を経て、2008年にバニスター（株）を設立。P＆Gや大塚製薬、オムロンなど国内外50社を超える企業や商品のブランド戦略とデザイン、社内啓発まで包括的なブランド構築を行う。日経デザインや日経クロストレンド、Penなどで連載。著書には『ブランドストーリーは原風景からつくる』『Brand STORY Design ブランドストーリーの創り方』（日経BP）。一般社団法人日本パイ文化財団代表理事。法政大学大学院デザイン工学研究科兼任講師。

 

▼日本でもアメリカの実践や研究が紹介されています