
寄付総額
目標金額 1,000,000円
- 寄付者
- 153人
- 募集終了日
- 2020年3月19日
#エッセイ21 「文化祭の思い出」
おはようございます。
9月に入りましたが、今年は残暑が長引くようです。
今回は、高校の先生から素敵なエッセイが届きました。高校生活の中でうまくいかないこともあること。しかし、そのお陰で生徒たちの絆が深まるということがとても良く分かります。まさに『筋書きのないドラマ』です。
文化祭の思い出
高等学校
2009年は新型インフルエンザが流行した年で、私が担任した3年生のクラスは5月に学級閉鎖を経験しました。そのときに作った連絡用のSNSでも7月の文化祭の舞台発表が話題になっていました。例年、生徒の投票で選ばれた3クラスだけが一般公開日に再演できるため、それを目指してのことです。決まった演目は「オンディーヌ」。劇団四季のものを参考にしたと思います。人間の弱さや愚かさを描いた悲恋物語で、3年生が取り組むのにふさわしい内容でした。大道具や音楽、衣装にも工夫を凝らし、演技・演出もみんなで知恵を出し合っていました。学校を出てからもどこかで集まって練習しているという話を生徒からちらほら聞き、悔いのないようにして欲しいと思いつつも、健康や安全等、様々な面で心配していました。
発表は文化祭の初日でした。担任のひいき目もあると思いますが、素晴らしいでき栄えでした。幕が下りたときには会場がどよめいたと記憶しています。上演後のクラスの生徒も練習してきた中で本番が最もいい出来だったと、達成感に満ちていました。再演選出の発表は文化祭2日目の最後に行われました。生徒と同じように自信と不安を感じながら発表を聞いていました。1クラス目、2クラス目、最後の1クラス。クラス名は呼ばれませんでした。選ばれた3クラスもそれぞれ立派な舞台発表でしたが、この結果に生徒も私も大きな衝撃を受けました。発表順が早かったからか、内容の悲劇性や複雑さが受けなかったからか、この謎は永遠に解けません。
結果発表後のSHRで私は正直な感想を述べ、「明日の模擬店終了まで、最後までやりきろう」と伝えました。生徒は主演女優、主演男優などの個人賞に希望をつないで、溢れてくる悲しさや悔しさを飲み込んだのだと思います。
文化祭3日目の一般公開日、それぞれが文化祭を最後までやりきりました。閉会式で各賞が発表されましたが、残念ながら賞は何一つ取れませんでした。沈痛な空気の中、最後のSHRを始めました。前日から、この文化祭を振り返り、生徒を前向きな気持ちにするための言葉をずっと探していました。しかし、生徒の取り組みを思い出すほどに気持ちが整理しきれず、話す声も震えていたような気がします。「賞という形では報われなかったけれど、みなさんが協力し、創造し、達成したことは、本当に素晴らしい。私自身、人生でこれほど感動したことはない。それぞれが一生の自信にして欲しい。私はみなさんのクラスの担任で良かった。一人一人が私の誇りです」と伝えました。その後は声が詰まってちゃんと言えなくなりそうだったので、黒板に白いチョークで、「みんなのこと あいしてるよ」と書きました。SHRの最後に、みんなで「オンディーヌ!」と1回言って今日は解散しよう、と言いました。劇中では、3回名前が呼ばれると記憶がなくなるという設定だったので、1回だけにして、このことは忘れないようにしよう、と。みんなで泣き声混じりに「オンディーヌ!」と叫んだ後、教室の中では多くの生徒が、自席で、あるいは抱き合って泣いていました。廊下に座り込んで、頭を抱えている生徒もいました。私は一人一人に「よく頑張ったね、素晴らしかったよ」と声をかけ、手をとり、肩を抱き、ただただ共感することしかできませんでした。今でも胸の詰まる思いがします。
文化祭準備中からとても仲のいいクラスでしたが、悲劇を共有したことで結束がさらに強くなったようです。それは秋の球技大会で見事に発揮されました。男子のバレーボール、サッカーはともに優勝。女子のドッジボールも優勝、バレーボールはベスト4。まさに圧巻の強さでした。応援も含めたクラスの一体感に再び感動しました。奇跡を見たような気がします。
ただ、あまりに仲が良いのがたたって、11月には2度目の学級閉鎖。ご愛敬でした。時が過ぎて2019年、「オンディーヌ」の主演女優と主演男優は、現実の世界で結ばれました。10年前には想像もできなかった、夢のようなお話です。

ギフト
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